お泊まり開始!
ここからちょっと、と言うかかなり会話が多くなります。
ご了承下さいm(__)m
「‥泊まりくらい自分の部屋で寝ろよ」
何故か兄貴が“お友達さん”をつれて僕の部屋へとやってきた。
ご丁寧に布団とか枕とかを持って。
隣にいる“お友達さん”は苦笑いで立っている。
まぁ、苦笑いしか出来ないよな、うん。
「えー、だってここの方が落ち着くし」
「またその理由か。ほら、“お友達さん”も困ってんじゃん。ちゃんと“お友達さん”の事考えろ」
「あ、いえっ、俺は別にっ」
「な? だからいいだろ?」
「‥‥‥‥ああ」
何も言い返せなかった自分が嫌いだ。
僕はベッドにもぐり込む。その隣の床に兄貴、“お友達さん”の順で寝ている。
そして、これまたお泊まりに定番のお喋りnight timeが始まった。
「俺、お泊まりとか初めてです」
「お前、何でも初めてだな」
「友達が少ないもんですから」
‥馬鹿兄貴が。空気読めよ。
「え、じゃあ俺がお前の友達第1号?」
「まぁ、そうなりますね‥」
「マジで?! 嬉しいな♪」
「え‥?」
「だってお前の初めてなんだろ? 俺」
何だ、この会話。会話だけ見たら恋人だぞ、こりゃ。
「‥‥はい」
あ、多分“お友達さん”自然な笑顔を見せてると思う。
何となく、だけど。
「もうクリスマス終わるな‥」
「そうですね。‥今日のパーティ楽しかったですっ!」
「お、そうか? やっぱり誘って良かったな。ほらお前、前に一人っ子って言ってただろ?」
「え、言ってましたっけ?」
多分Halloweenの時のメールの事じゃね?
「言ってたぞ。だから、誘ったんだよ。一人のクリスマスなんて楽しくないだろ」
「‥ありがとう、ございます」
「ん。じゃ、俺は寝る。慣れないことしたあとって結構疲れるな」
「ですね。俺も結構疲れました」
「‥‥んじゃあ、おやすみー」
「はい。おやすみなさい。‥あの、妹さん?」
え、起きてるのバレてる?
「あー、無駄だ無駄」
「え?」
「もう寝てるぞ、ソイツ」
「そうなんですか?」
「おう。コイツも慣れないことしたから疲れてるんだろ。シチュー作ったりケーキ作ったりよ」
「あ~。あのケーキ美味しかったですよねっ」
「まあな」
お前は素直に褒めることを知らないのか。
「シチューも美味しかったですし♪」
「だな。‥また来年もやろうぜ?」
「‥! やりますっ!」
“お友達さん”が半ば叫ぶようにそう言うと、クスリと笑った声が聞こえたような気がした。
そしてそのあとに‥。
「───来年も、また三人で、な」
「‥!」
「楽しみですねっ♪」
何だよ。三人て。‥兄貴と“お友達さん”の二人でいーじゃん。
何? 僕も入ってんの?
‥馬鹿兄貴。
「じゃあ、おやすみー」
「おやすみなさいです」
そんな会話を交わして数分、スースーと寝息が聞こえてきた。
二人とも相当疲れていたようだ。
「‥‥来年、か‥。来年は頑張って、ローストチキンでも‥作るか‥な‥」
そこで僕の意識は途絶えた。




