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お金のために配信者になります〜えっ、人気がないとお金はもらえないんですか?〜  作者: 霞風太
四十二章 演舞の教授

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二百七十二話

「……………腹減った」


 クライシスは目を覚ますと同時に空腹を感じて呟く。

 クラスメイトたちが去った後、ベッドに倒れていたらいつの間にか寝てしまっていた。

 寝すぎていたのか少し頭が痛い。


「何か食べるものあったっけ?」


 無かったら買いにいかなきゃなと思いながら冷蔵庫を確認しようとする。


「あれ?クライシスくん、もう大丈夫ですか?」


 そこにはシクレがいた。



「……………」


 予想もしていなかったことにクライシスは思考が止まる。

 そして数秒してから目を擦り眼の前の現実を確認する。


「どうしました?」


「何でいるの?」


 クライシスはシクレに質問しながらも外の様子と時間を確認する。

 まだ外は明るく、時間も確認したらまだ昼前。

 授業はどうしたのだと考える。


「クライシスくんが心配だったらじゃ、いけないでしょうか?」


 不安そうに確認してくるシクレにクライシスは心配してくれたことに嬉しくなりながらも頷く。

 授業とかサボって大丈夫なのか心配だ。


「心配してくれるのは嬉しいけど授業とか大丈夫なんですか?」


「あぁ、そういうことですか……。一日ぐらいなら大丈夫ですよ」


 頷かれたことにショックを受けたが、それも自分を心配してのことだとわかって嬉しそうにするシクレ。

 シクレからすれば授業よりも何倍もクライシスのほうが大事だから気にすることでもない。


「それよりもクライシスくん。今、食べれますか?」


 だからシクレは今のクライシスの状態を確認する。

 食べれるのなら食べやすいものを作るし、そうでないのなら看病するつもりだった。


「腹が減ってしょうがない」


「なら今から軽く食べれるものを作りますね。ゆっくりと待っていてください」


 その言葉にクライシスは甘える。

 できれば早く出来てほしいな、と思いつつも出来るまで時間を潰せるものを探す。


「あ……」


 そして目にしたのは何度読み返しても思わず笑ってしまう小説だった。

 テンポよく進み、軽快なノリで笑わせてくれる最近特に気に入っている小説だ。


「ぶふっ」


 呼んで笑っていると痛みも忘れてしまう。

 間違いなく買って良かったと思える作品だ。


「急に笑ってどうしました?」


「ごめん。以前に買ったギャグ小説が面白くて」


「そんなに面白いんですか?」


「ライトノベルだけど読む?」


「今更ですよ。それにクライシスくんが勧めてくれる本は基本的にどれも面白いですし」


 ライトノベルとか今更だと返すシクレ。

 それよりも思わず笑ってしまう小説の方が気になってしまう。


「それじゃあ帰るときに渡しますか?」


「ありがとうございます。それと出来ましたよ」


「え?」


 思わず振り返ってしまうクライシス。

 そこにはうどんをお盆に乗せて運ぶシクレがいた。

 思った以上に早い。


「そんなに驚いてどうしました?もう作り始めて三十分以上は経ってますよ?」


 その言葉に思わず時計を確認するクライシス。

 思った以上に読書に夢中になっていたらしい。

 だからシクレもクライシスが読んでいる本を気になったのかもしれない。


「そうみたいですね……。とりあえず頂きます」


「はい。召し上がれ」


 手を合わせて食べ始めるクライシス。

 よほどお腹が減っていたのかすごい勢いで食べている。


「ふふふっ」


 その姿がシクレにとってはすごい嬉しく感じられた。

 どんな状況でも自分の作った手料理が美味しそうに食べられるのは嬉しい。

 本当にまずかったら一口で吐くし、それ以上は食べてもらえない。

 こうして食べているのは自分の手料理が美味しいのだと自信が持てる。


「ふぅ。ごちそうさま」


「お粗末様でした。………それで、この後は何かする予定ですか?」


 クライシスが食べ終わったのを確認してシクレは質問する。

 そう言いながらも目はダンジョンに挑んだりするようなものなら、何としてでも止めようと圧が籠もっている。


「とりあえず冷蔵庫の中身を確認して場合によっては足りない物を買い物。足りてたら家の中で読書ぐらい?」


「なら今日は一緒に家の中で読書ですね!」


 クライシスの言葉にシクレは嬉しそうに笑う。

 確認した限り冷蔵庫の中に不足していた物は無い。

 だから、これからイチャつけるのなら都合が良かった。


「そうですね。とりあえず、これを読みますか?」


 クライシスはシクレの言葉に冷蔵庫に不足していた物は無いと理解し、読んで笑った小説を渡す。

 気になっているのなら今から読んだほうが良いだろうと考えたからだ。

 それに読んでいた途中でも後から読むことが出来る。


「良いんですか!?それじゃあ読ませてもらいますね!」


 そう言って本を受け取りながらクライシスの隣に座り身体を預けてくるシクレ。

 クライシスも近くに置いてあった別の本を取って互いの身体を支えながら本を読み始めた。

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