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黄梅(おうばい)
真冬のお寺にて黄梅が咲いていた。
俺は珍しくお寺に来ていた。
といっても用があってなのだが。
黄梅は梅と言われているが実は他の木の仲間らしい。
そんなことを思い出しながら黄梅を眺めた。カメラがあったら綺麗に撮ろうとしただろう。
それくらい、見事な花だった。
住職がさくさくと砂利を踏みしめながらこちらにやってくる。
俺は黄梅から目線を外した。
冷たい風が吹いて少し震える。
ちらりと見やると黄梅の花びらがひらりと風に舞った。
俺はそれを残念に思いながら住職に挨拶をしたのだった。




