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原作品『アサシン』第1期 ~始まりの覚醒~  作者: ラン


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36/66

35.逃避

※この物語はフィクションです。実際にいる人物、団体とは一切関係ありません。


ラン原作品


現代異世界ファンタジー


『アサシン』


毎週土曜日に1話ずつ投稿!


原作だけでなく、イラストなども投稿しているので、気になる方はXを見に行ってみてください。


イラスト垢 @RAN_assn


創作メイキング垢 @Ran_Makin

回想


レンside


 三者面談の後、1人になりたくて、誰もいないところへ行きたかった…


 最初は街中を彷徨ってたんだけど、そんな時に、とある声が聞こえたの…


???『こっちに来い…』


レン「?」


???『1人になりたいのでだろ?我が、そんな世界に導いてやろう…」


レン「誰?」


???『いいから、声のする方へ来い…』


 そんな声が聞こえた。


 声が路地裏から聞こえて、そのまま路地裏に入って行った。


 暗い路地を抜けた先は、禁足地の荒野で…気づいたら辺りも一面が真っ赤の世界にいたの。


 そして、声が聞こえなくなって、そのまま荒野を真っ直ぐ進んでたの…


 そしたら…


???『やっと会えた…』


レン「え?」


 私の周辺に青い炎が現れて、誰かがずっと話しかけてきた。


???『さぞ苦しかっただろうな…さぞ嫌だっただろう…』


レン「な、何?」


???『大丈夫だ…我は悪魔…お前を苦しみから解き放つ為にいる。』


レン「え?悪魔?そんな、非科学的な存在…」


悪魔『そんな賢ぶるな…貴様は『勤勉』の皮を被った『怠惰』…本当はそんな勉強などと言う未来役に立つ事などない行為より、自分の好きなものを追求し続ける…貴様がしたい事はそうなんだろう?』


レン「っ!…なんで?」


悪魔『我には見える…お前の心が悲鳴を上げているのが…あの愚かな教師にあんな事を言われ、さぞ傷ついた事だろう…』


レン「……」


悪魔『我なら、お前の苦しみを取り除ける…そう、我と契約をすればな…』


レン「…あなたの誘いは嬉しいけど、でも、先生がね『芸術で成功する人間は一握り』ってよく言うの…でも、先生のその考えは間違ってはない…確かに、成功する画家なんて一握り…私程度の人間じゃ、偉人みたいにはなれない…だから、ごめんなさい、断ります…」


悪魔『……貴様は、いつまでも大人のための良い子ちゃんを演じ続けるのだな…』


レン「え?」


悪魔『つまらんの〜…なら、貴様の本音を幻影にして聞かせてやろう…』


 その時、私の周りに黒い影が現れた。


レン「え?」


影『勉強なんてどうでも良い…』


『好きな事をずっとしていたい…』


『誰も私なんて理解してくれない…』


『いっそ消えたい…』


『先生に夢を否定された、許せない』


『憎い、世界の全てが…』


悪魔『これが、貴様の心の本音…わかったか?』


レン「………」


悪魔『自分に素直になれ…貴様の心は大人への反抗心に塗れている…』


レン「わ、私は…」


悪魔『それにしても可哀想だな…貴様、まだ14だろ?人間で言う“反抗期”と言うものに入ってるはずだ…なのに大人に反抗せず、大人に従う良い子ちゃんの犬を演じる…哀れでならない…』


レン「なら、なんとかしてよ!!」


悪魔『っ!』


レン「私だって、良い子を演じたくて演じてない!!周りが、先生達が…私に期待ばかりする…『お姉ちゃんは優秀』…『お兄ちゃんは目立たないが模範的だった』…『ただ、貴方はそんな2人すら超える優等生よ。礼儀正しく、模範的で知的…こんな優秀な生徒は見た事ない』……色んな大人達からかけられるプレッシャー…貴方にわかる?私は、優等生になんかなりたくない!!優等生なんかより、平凡で絵を描くのが趣味の、普通の人になりたい…」


悪魔『……ふっ!前言撤回だ…貴様も相当な問題児だな…それ程の思いがあるのなら我と契約してみるか?』


レン「えぇ!してやるわ!私は、ただの良い子ちゃんなんかじゃない!」


 私は、その後、悪魔と契約を交わしていた。


現在


NO side


レン「まぁ、こんな経緯で魔人になったんだけど…」


アカネ「うん……」


 全員が沈黙し、レンの話に唖然となる。


スージー「レン、あんたも苦労したのね…」


ネメシス「だからあのキモ担任が俺を見かけるたびにレンの話をしてたのかよ…」


サスケ「まぁ、確かに俺とアカネはよく先生から呼び出されて指導室行きになってたけどよ…てか、ネムまでそんな問題起こしてたのかよ。」


スージー「知らないわよ。本人に聞こうとも思わなかったし…」


アカネ「なぁ、少しツッコませてくれねぇか?」


スージー「?何によ…」


アカネ「いや、過去回想長いわ!!」


スージー「メタ発言すんな!」


アカネ「てか、レンもサスケ同様に躊躇いすぎだろ!?」


レン「だ、だっていきなり悪魔とか言われたら戸惑うし、契約もしようなんて思わないじゃん…」


ネメシス「でも、レンの契約理由も中々尖ってるよな…『ただの良い子じゃないのを証明するために契約』か…」


スージー「まぁ良いんじゃない…本人の意思なんだし…」


アカネ「そういえば、ずっと思ってたのがよ…俺らって悪魔と契約したんだよな?」


サスケ「まぁ、そうだな…」


アカネ「悪魔の契約といえばお決まりの“代償”が付き物だろ?なのによ…なんか取られた気がしないんだよな…」


スージー「確かに…」


アカネ「レンはなんか取られた感じあるか?」


レン「?別に?何も?」


アカネ「だよな!?」


サスケ「俺も、なんもねぇな…」


ネメシス「確かに、体の部位で取られた感じはないよな…」


スージー「そもそも悪魔の契約って『願いを叶えてもらう代わりに、代償を払う』ってやつでしょ?私たち、ただあの悪魔に力を貰った程度じゃない。」


アカネ「でも、その悪魔で少し気になったのが、前にネメシスを襲ってきた悪魔が、悪魔との契約の現場を見て『古の悪魔いにしえのあくま』って言っててよ…もしかして、俺らが契約した悪魔って全部その『古の悪魔』じゃね?」


サスケ「ありえるな…」


スージー「まぁ、こんなところで立ち話より、私の部屋で話しましょ…ここにいたらいつ魔獣に襲われるかわかったもんじゃないわ。」


アカネ「それもそうだな…レン行くぞ!」


レン「あっ!待って!」


 レンがスージー達に駆け寄ろうとした時…


???「逃すか!」


レン「え?」


 レンの足元が黒くなり、巨大な牙がレンを丸呑みしていった。


スージー「!レン!」


 レンを呑み込んだ黒い影が大きくなり、姿を現した。


 その姿の正体は巨大なドラゴンだった!


アカネ「まさかのドラゴンかよ!」


ドラゴン「ふん!危うく餌に逃げられる一歩寸前だったが…まぁいい…お前らも食って、俺の胃袋に収めてやる。」


スージー「私たちも食うですって?やれるもんならやってみなさいよ!」


アカネ「あぁ…間違いねぇな…しかも、俺らの可愛い妹食っといてよ…覚悟は出来てんのかよ!?」


サスケ「俺らでこいつをさっさと倒して、腹からレンを引っ張り出すぞ!」


ネメシス「遠距離は任せろ!」


ドラゴン「ふん!威張れるのは今のうちだ!」


 そう言うと、ドラゴンは巨大ブレスを放った。


 4人はギリギリ左右にバラけて逃げる事ができた。


アカネ「ちょっ!桁違いだろ!?」


スージー「そりゃ、ドラゴンだし…」


サスケ「RPGだと、確実に強敵になるからな…」


ネメシス「だが、こいつも魔獣だ。俺らの攻撃は有効なはずだ!」


ドラゴン「果たしてどうだろうな…」


アカネ「調子に乗りやがって…お前の首さえ斬れば勝ちだ!」


 アカネは人間ではあり得ないくらい飛び、ドラゴンに特攻する。


 だが、アカネの鎌は弾かれ、その鱗に傷は1つも付いていない。


アカネ「っ〜かっっっっっった!!なんだこれ!?」


サスケ「前戦ったあの鬼形魔獣より硬いのか?」


アカネ「間違いなくあいつ以上だな…」


スージー「なら、腹を引き裂いてやるわよ!」


 腹部部分に鱗が無いことに気づいたスージーは腹部へ特攻するが…


ドラゴン「近づけると思うなよ!?」


 ドラゴン形魔獣がそう言うと、翼を大きく羽ばたかせ、暴風を起こす。


 あまりの風の勢いに、スージーも吹っ飛ばされ、近づく事すら出来なかった。


スージー「チッ!」


アカネ「スージー大丈夫か!?」


スージー「えぇ、大丈夫ではあるわ…ただ…」


ネメシス「あいつ、腹を攻撃するってなった時、スージーをわざと飛ばしたよな?」


スージー「つまり、あいつの弱点は鱗の無い場所よ!」


アカネ「よっしゃ!任せろ!」


 そう言うと、アカネは特攻し、ドラゴン形魔獣に近づこうとするが、またもや暴風を起こし、近づく事すら出来ない。


アカネ「くっそ!」


ネメシス「なら、これはどうだ!」


 ネメシスが銃口を向けるが、火力が足りないのか、暴風の前だとなんの役にも立たず、勢いが落ち、すぐに落ちてしまう。


 ネメシス「ダメだ、そもそもあんな暴風じゃ届かねえ!」


アカネ「そもそもそんなハンドガンじゃ無理だろ。」


スージー「これは、かなりむずいわね…」


アカネ「前の悪魔みたく、翼の攻撃もできそうにないよな…」


スージー「翼を攻撃…」


サスケ「?どうした?」


スージー「いや、ワンチャンいけるかも知れないわ…」


アカネ「マジか!」


スージー「えぇ、その為にもサスケ、ネメシス、あんたら2人は撤退しなさい。」


サスケ「はぁ!?なんでだよ!お前ら2人で出来んのかよ!?」


スージー「いいから」


ネメシス「あぁ…そう言う事か…サスケ、撤退するぞ!」


サスケ「はぁ!?なんでだよ!」


ネメシス「いいから来い!」


 ネメシスが強引にサスケと一緒に撤退して行った。


アカネ「良いのかよ!」


スージー「えぇ…私達2人でこいつを相手にするわよ!」


アカネ「いや、無理だろ!」


スージー「良いから見てなさい。」


 そう言うとスージーは暴風の中を突き進み始めた。


ドラゴン「なんて無謀な奴だ」


アカネ「スージー!何バカな事やってんだ!?」


 スージーはお構いなしに接近していく。


 だが、ドラゴンの側に寄れば寄る程風圧が強くなり、肌を強く攻撃する。それはまさに皮膚が裂けるほどだった。


 しかも、荒野で戦っている為、風の中には土や砂利も混ざり、更にスージーの肌を攻撃する。


ドラゴン(こいつ、どれだけ諦めが悪いっ!)


 ジリジリと近づき、魔獣の視線は全部スージーに注がれていた。


 その時…


スージー「今よ!」


 そう叫ぶと、後ろからサスケが現れ、足部分の刃を突き立てる。


 刀は見事に刺さり、魔獣はあまりの痛みに顔を歪ませ、攻撃の手が止まる。


 そして、ネメシスは翼の根元目掛けて弾を撃つ。


 弾は根元へ刺さり、翼も上手い事動かすことが出来なくなったのだった。


ドラゴン「くそ!」

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