第四十話 バチバチ!遥vs一年生組
これで遥の件も無事に解決することができたし、私も遥も平穏な学生生活を送れるようになるんだね!
良かった良かった!
と考えていたのもつかの間、私の周りではなにやらバチバチが起こっているらしい。
バチバチ?え、見えないんだけれど、それって爆竹みたいな類で危ないものだったりする!?
久々に落ち着いた登校を迎えた気分がした。
思わず伸びをしてしまったが別にただ一人の生徒が通学路の途中で伸びをしていたからって気にかける様子はないだろう。
遥に危険が無くて本当に良かった。
仕返しだとか報復だとかされたらそれこそ私が黙っちゃいないもん!もちろんそうなったら私の平穏な学生生活は壊れちゃうわけで、何もないに越したことはない。
が、なーんか最近……絡まれることが多くなったような気がします!
あ、もちろん危ない意味の方の絡まれるってことじゃなくて……えーっと、今まで出会ってきている友人たちとの距離が微妙に近いというか……いやいや、ちょっと近すぎるんじゃない?って思うこともあったりして……これって友人としての距離は正しいのか、それとも危ういのか……そこに悩んでいます!
「ねぇ、一年。邪魔なんだけれど」
「むっ、せ、先輩の方こそ!ゆ、裕理ちゃんは私のクラスメイト、ですよっ!」
その代表的に絡んでくるっていうのが、とある不良たちに絡まれていたことで出会うことになってしまった二年生の桜井遥。
朝、登校をしてくればどこからともなくあらわれて堂々と朝からハグ・ハグ・ハグ!!!しまいには、き……キスまでしそうなほどに顔を近付けてくるものだから私がわーわー叫ぶことでいったん収束。
不良たちに目をかけられるぐらいだから大人しそうな生徒だったのかな?と思っていたら、いざ知り合ってお喋りするようになったら全然全然!大人しいとは真逆の性格っぽいんだよね。口を開けば『裕理、今日も可愛いね。うんうん、このまま一年の教室じゃなくて二年の教室でゆっくり過ごそうよ』と毎日のように二年生の教室に誘ってくる。
遥はどこか吹っ切れたんだろうか?眼鏡も外し、コンタクトにしちゃっているし。相変わらず目元のホクロはちょっぴり色っぽいんだけれどね。見た目はすっかりイケメン。だけれど私以外の人の話に口を開くときには少々口が悪くなるというか……毒舌家?みたいで。
「ホントなんなの?僕と裕理の大切な時間を邪魔してくるのって迷惑なんだよね。特にあの一年の女子。『裕理ちゃんに手、出したらダメ!』って……はは、まるで正義のヒーローか何か?裕理が危険な目に遭ったら僕が守るって言ってんのに」
「え、えーっと……一応、クラスメイトで仲も良い、と思うし……」
「僕は?僕は二年生だけれど裕理とはめちゃくちゃ仲良いでしょ?」
「う、うーん……」
「あ!ま、また!!」
遥との絡みが増えたことによって、同じクラスメイトでもあり仲の良い同性の友人、土屋灯チャンも火が付いたように私により距離を近付けて絡んでくるようになってきたのだ。クラスメイト二人から告白を受けたものの取り敢えず『覚えていてくれれば良い』的なことを言われていたし、これといって何かしてくるわけ……でもないと思っていたら、なんてことだ!
同性の仲の良さをアピールするかのように遥の目の前で私に腕を絡ませてくる灯チャン。腕にくっついてくるのって一時期ハヤった腕に付けられるぬいぐるみみたいでとっても可愛いんだけれど、灯チャンは友人としての仲をアピールしたいわけではなさそうだ。
「ゆ、裕理ちゃん……最近、さ、桜井先輩とばっかり一緒に、いる!」
「えぇ?そんなこと無いと思うんだけれど……」
うん。
どこにいても、どこを歩いていても遥が視界に飛び込んできて絡んでくる。さすがに知らない仲ってわけじゃないし……ちょっととんでもない発言(『告白はまた改めてするから。裕理は僕の恋人にするから待ってて』)を先日受けたことでドキドキしているのもあるけれど、一緒に過ごしていて楽しい人だ。今までに出会ったことのないタイプの人間だからかな?
「よぉ。あ、朝から何してるんだ?ほら、先輩は二年生の教室に向かわないと遅れるっスよ?」
そして、同じクラスメイトで異性の友人代表。南修吾クン。実は私に告白をしてきたもう一人のクラスメイトである。告白は二人同時にしてきたものだからどちらにどうこう応える暇もなかった。そして告白してくる前とそれほど大きくやり取りが変わったってこともなかったんだけれど……。
「なに?僕がここにいたら邪魔だってこと?僕は一分一秒でも裕理と一緒にいたいだけなんだよね」
「佐久間が嫌がってたらどうするんスか?」
「……裕理、どうなの?僕、ここにいたら邪魔?」
うっ……そう詰め寄られるとさすがに困る。
が、付き合い自体は別に嫌ってことはない。いろいろな生徒、そして学年の壁を越えて仲良くなるのは良いことだって思っているし、学年を気にせずにやり取りができるって憧れてもいるから。
「べ、別に……邪魔ってことは……」
「ふふん。裕理はこう言っているけれど?」
なんか、ごめん。
クラスメイトのお二方にはもしかして迷惑をかけちゃっているのかもしれないが、ただダベっているぐらいのやり取りなら平気かな?と考えている。時々、行き交う生徒の姿が少ないと『ねぇ、裕理。今、誰の目も無いよね?僕、キスしたいんだけれど』ってとんでも発言をしてくる遥には脱兎の如く逃げ出すけれどね。
そ、そういうことはお付き合いしている恋人とお願いします!!
クラスメイトとの仲も壊したくはない。もちろん遥との仲も悪くさせたいわけじゃない。
こういうのって……もしかして我が儘なのかな?
できるなら三年生のセンパイたちとも仲良く……って難しいことだったりするのかな?
「む~っ……ゆ、裕理ちゃん!こ、今度お休みの日にお出掛けしよう……っ!」
「ざーんねんでした。次の休みは僕とデートの約束が入っているからね」
「!じゃ、じゃあ次の……」
「悪い、土屋。次の次の休みは俺に勉強教えてもらう予定なんだわ……」
ショックを受けたときの灯チャンの姿といったら……もう、それはそれは寂しそうでみていられなかった。ちょっと可愛くもみえたけれど……。
「それにしても桜井先輩?デートってなんスか、デートって」
「はぁ?そんなこともわからないの?」
「と、取り敢えず!!休日はいろいろな人と出かける予定もあるから!そ、それに遥!?デートデートって言わないように!!」
「……なんで?いいじゃん、デートで」
うぅ……勘違いする人がいたらどうするのよ!?
ただでさえデートって未だに実感できないし、慣れないし……そ、それって恋人がするものじゃん!(以前に麗華センパイとお家デートなるものをしたことがあったけれど、そのときだってセンパイがたまに怪しげな発言をしてくるものだから心臓が大変うるさかったんです!)
大人しく過ごすことができるかなぁ、と学生生活に夢見ていた数か月前までの私。今ではいろいろな人たちに毎日のようにあれこれと絡んでもらえて人付き合いには恵まれています。
ただ……ちょっと行き過ぎな人たちがたまにいるのが困っているところでもあります。仲の良い友人関係として過ごしちゃいけないのでしょうか?
このままだと、私が誰かとくっつく(付き合う)までこういう絡みは日常茶飯事に続いていくってこと!?そ、それは……大変かも……。ある意味、転校する前よりも騒がしい学生生活に囲まれていますが、それでも大好きな人たちが近くにいることはこんなにも楽しいものなんだと感じています。
バチバチ。男同士でバチバチしあうのも良いかもしれませんが、せっかくなので灯チャンにはもっともっと頑張って遥と取り合いをしてもらいたいところですね!
え、三年生との絡みも欲しい?もちろん出します!出していきますとも!!
なんだか絡みの中心になるのが遥になりそうなのが……怖いですな(汗)GL頑張れ!女の子頑張れ!!
物語もいろいろ発展させていきたいところですが、個性豊かなキャラクターたちに愛着を少しでも持てたかも?という方『ブックマーク』や『評価』などもしていただけますと幸いです!
『JKハーレム勘弁!』が一人でも多くの人に愛されますように!!




