✒ 公爵様の御帰宅 8 / 君は誰だ!?
創生王:ニテンス
「 ──よし、サリーと兄上の隷属契約は無事に終わったぞ。
今から兄上はボクの眷属となったサリーの隷属となった 」
サブリエル
「 ニティ、何も起きていませんよ?
どうやって確かめるんですか? 」
創生王:ニテンス
「 うむ。
サリーも兄上も結婚指輪を外してみよ。
証の紋章──契約紋が浮かび上がっておる。
目立たんように指輪で隠れるようにしたのだ。
気が利いておろう! 」
私はリィグレーシェド様と顔を見合わせてから、半信半疑に結婚指輪を少しズラしてみました。
すると──、確かに私の薬指には緑色の契約紋みたいなのが付いています。
リィグレーシェド様の薬指には紫色の契約紋みたいなのが付いています。
指輪に隠れてしまう程の小さな証です。
サブリエル
「 綺麗な色ですわね 」
創生王:ニテンス
「 うむ、そうであろう!
兄上は今まで通りサリーの夫であるし、フォンオスコ公爵領地の領主であり、フォンオスコ公爵家の当主である事は変わらないからの。
サリーの隷属となった兄上は、主となったサリーを裏切る事が出来なくなり、何があってもサリーを護衛る剣であり盾となった。
要はサリー専用の専属護衛騎士であるな。
兄上の結婚指輪の下にはサリーの隷属となった証の紋章──契約紋が浮かび上がっておるし、サリーの結婚指輪の下には兄上の主となった証の紋章──契約紋が浮かび上がっておる。
契約紋は指輪に隠れるようにしとる、指輪を外さなければ他人に見られる事はない 」
サブリエル
「 ニティ、契約紋を他人に見られたら拙いんですか? 」
創生王:ニテンス
「 得に問題はないの。
見せびらかしたいなら指輪を外せば良いだけだぞ 」
サブリエル
「 ニティ、リグ様と私の関係は本当に今まで通りなのよね? 」
創生王:ニテンス
「 無論だ。
今まで通り夫婦として仲睦まじく過ごせば良い。
サリーが命を狙われたり誘拐される等という事は早々起こらんよ。
敷地内にも屋敷内にも小人が居るし、ボクも居るからな 」
サブリエル
「 あの……安全なら隷属は必要ないんじゃ…… 」
創生王:ニテンス
「 必要あるのだ!
イレギュラーとは何時如何なる時に起こるか分からんからイレギュラーなのだぞ。
“ 備えあれば何とやら ” であろう。
用心に越した事はない。
過保護ぐらいが丁度良いのだ 」
サブリエル
「 そういうものですか? 」
創生王:ニテンス
「 兄上よ、サリーの隷属となった故、フォンオスコ公爵領地には創生王の加護を与えるからの。
≪ シピアンドダレ王国 ≫が滅びたとて、フォンオスコ公爵領地とフォンオスコ公爵領民だけは、創生王の加護で守護られるようになったからの。
≪ シピアンドダレ王国 ≫が滅びた後は、フォンオスコ公爵領地から新たな王国を建国すれば良いし、創生王が責任をもって支援してやるからの。
光栄に思い、有り難がると良い!
先祖から受け継いだ領地と領民達の平穏な生活が創生王の加護の力によって守護られるのだ、兄上の選択は間違ってはおらんし、後悔はさせん。
兄上がサリーの隷属となった事を知るのは、ボクとサリーと兄上の3人だけだからの。
ボク等以外が事実を知り得る事はないから安心せよ 」
サブリエル
「 はい、ニティ…… 」
私は結婚指輪を元の位置へ戻しました。
リィグレーシェド様から四六時中ストーカーされる以外は特に大変な事は起きないみたいで安心しました。
創生王:ニテンス
「 それとだ、兄上は魔法を使うであろう。
魔法を使う度に消費する魔法力を今迄の80%減少させる恩恵も与えたからの。
1ヵ月の休暇が終われば、多忙な日々が待っておるから、激務にも耐えられるよう疲れ難い体質にもしといたぞ。
感謝するが良い! 」
サブリエル
「 ニティ、太っ腹ね!
有り難う(////)」
創生王:ニテンス
「 フフン、そうであろう!
兄上がボクを呼ぶ時は “ ニテンス ” と呼ぶようにな!
“ ニティ ” と呼んで良いのは、ボクに名付けたサリーだけの特権だからの 」
サブリエル
「 あっ、そうですわ!
リグ様、宜しければ私の事も愛称で御呼びくださいませ 」
リィグレーシェド
「 良いのですか? 」
サブリエル
「 夫婦ですし、私だけがリグ様を愛称で呼んでいるのも変ではないですか?
私の事は── “ エル ” と呼んでくださいませ 」
リィグレーシェド
「 “ エル ” ですか?
“ サリー ” ではなく? 」
創生王:ニテンス
「 “ サリー ” はボクが名付けた呼び名だ。
ボク以外が “ サリー ” と呼ぶのは許さん!
兄上は “ エル ” と呼ぶが良かろう 」
サブリエル
「 “ エル ” は亡き母が私を呼んでくれていた愛称なんです。
リグ様に呼んで頂けると嬉しいですわ(////)」
リィグレーシェド
「 分かりました。
今からサブリエルの事は “ エル ” と呼びます 」
サブリエル
「 はい(////)」
有り難う御座います♥️
──そうですわ、ニティ。
リグ様は幼い頃に呪術士の魔男から呪いを掛けられたんです。
今でもどんな呪いを掛けられたのか原因不明なんです。
ニティ、リグ様に掛けられた呪いを分かりませんか? 」
創生王:ニテンス
「 何だと!?
兄上は呪われておるのか? 」
リィグレーシェド
「 実は…… 」
創生王:ニテンス
「 サリー、そういう大丈夫な事は早う言わんか! 」
サブリエル
「 御免なさい、ニティ… 」
創生王:ニテンス
「 呪われておるのか…。
ふむ……ボクの記憶の改竄が効かなかったのは、その呪いが関係しとる可能性もあるの… 」
サブリエル
「 ニティ、どんな呪いか特定する事は出来ませんか? 」
もしかしたら、本当に “ 痩せ難い呪い ” かも知れませんし、呪いが解けたならダイエット料理を食べているリィグレーシェド様も痩せる筈です!!
サブリエル
「 ニティ、リグ様の掛けられた呪いを解いて、痩せ易い体質にしてくださいませ! 」
創生王:ニテンス
「 無理を言うでない!
痩せ易い体質とはなんだ? 」
サブリエル
「 ニティの恩恵で疲れ難い体質に出来るなら、痩せ易い体質にもしてくださいませ 」
創生王:ニテンス
「 無理を言うでないわ!
ボクは妖精と精霊を生み出せる創生者であって、呪いを解けるわけではないのだぞ 」
サブリエル
「 出来ないのですか? 」
創生王:ニテンス
「 ボクは呪いに関する知識はない。
代わりに呪術に詳しい妖精と精霊が居る。
兄上の呪いに関しては妖精と精霊に調べさせる故、時間をくれぬか 」
サブリエル
「 ニティ、有り難う(////)
リグ様、良かったですわね。
呪いについて知れるかも知れませんわ 」
リィグレーシェド
「 そう…ですね…。
願ってもいない事です 」
創生王:ニテンス
「 調べはさせるが期待はするでないぞ。
妖精も精霊も自由気儘であるからの。
生みの親でも命令は出来んのだ。
強制も強要も出来ん。
気が向いたら調べてくれるだろう 」
サブリエル
「 そう、なんですね~~ 」
創生王:ニテンス
「 そう落ち込むでないわ。
人間が発動の出来る呪術の種類は限りがあるからの。
特定するもは難しくない筈だ。
( ──とは言ったものの、創生王の記憶の改竄を無効化する呪い等あったかの?
仮にあったとしても人間が扱えるような呪術ではない筈だが……。
ボクにはサッパリ分からん… )」
リィグレーシェド
「 ──もう0時を回ってしまいますね。
エル、部屋へ戻って休んでください 」
サブリエル
「 あっ、もう日にちが変わってしまう時間ですか?
長居をしてしまいましたわ。
リグ様、失礼致しますわ。
御休みなさいませ 」
リィグレーシェド
「 御休みなさい、エル。
──ニテンスも 」
創生王:ニテンス
「 序でに付け足したような言い方は止さぬか。
サリーの隷属として使役された立場を忘れるでないぞ、兄上よ 」
サブリエル
「 ニティ、リグ様へ喧嘩腰に言うのは止めてくださいませ 」
私はリィグレーシェド様に挨拶を済ませると、未だ何かを言いたそうなニテンス様の手を引っ張って、リィグレーシェド様の自室を退室しました。
0時を過ぎる前にリィグレーシェド様を隷属する事が出来て、本当に良かったです。
まさか御自分から私の隷属になると言い出すなんて思いもしませんでしたけど…。
取り敢えず、今夜は安心して朝までグッスリと眠れそうです。
はぁ~~~~良かった♥️




