寮では何を望みますか?
入学式から3日後
僕の学校は全寮制だ。毎年入学式が終わった3日後に部屋割りが発表される。
僕は去年、隣のクラスの北川秋風という少しイケメンな男と同じ部屋になった。そいつは僕ととても気が合い、今でも昼休み一緒に昼食をとっている。
部屋割りは朝の段階で張り出されており、僕は帰りに見る予定だ。
ーまた秋風と一緒がいいな
そんな事を考え、放課後彼は昇降口の掲示板に張り出された紙をみた。
「第3寮か、同じ寮で良かった。 で、同じ部屋のやつは…」
僕は自分の名前の書かれた隣の名前を見て目を丸くした。
ー僕は運が悪い
そこに書かれていたのは、2年でも美少女ランキング3位にランクインする頭の良い天然女子高野花代三だった。
僕はその瞬間確信した。
ー俺は今日死ぬ
理由は言わなくてもわかるだろう。
だが、なぜ僕は女子と同じ部屋なんだ。まぁ男子と女子が一緒の部屋にはならないとは言っていないし…。
だが…
ーいいのだろうか
もしもの危険はないのだろうか…。
僕はあえてそこを無視することにした。
ーこれは人生を変えられる第チャンスかもしれない。
と、心の中で喜んだ。
寮へ向かっている途中、僕は高野花代三とばったり会ってしまった。
第3寮は学校の校門を出て、右をまっすぐ行き一つ信号を渡れば着く。学校からはさほど遠くはなく、歩いて五分といったところだ。
夕方6時だけあって周りは薄暗く少し君の悪い空気が流れている。
そんな道を1人でこんな可愛い子が歩いていたら誘拐されてしまうんじゃないかと、僕は少し心配になった。
「あら、佐藤さんではないですか」
先に声をかけたのは高野さんだった。
「あっどうもこんにちは」
「いつ声をかけてくるのかと待っていたら、なかなか声をかけて下さらないので、私がかけてしまいました。」
高野さんは可愛らしい笑みで、僕の目を見て言った。
高野さんは僕の隣に並び寮へと一緒に行くことになった。ーー
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学校の屋上
変な空気が全身を回り始める。目の前に立つのは、今年入学してきた新入生と思われる少女。
仁王立ちで少女は挑発的な笑みを浮かべ、僕に何かを言っている。
だが、それは風によって遮られ全く聞こえない。少女は僕に近づきまた口を開く。
「私と って頂戴」
重要な部分が剥けていたが、少女は顔を赤らめて言っている。
僕はまさかと思い考える。
だが、少女の一言でそれは間違えだと気付いた。
少女は、戦って欲しいと、僕に言ったのである。
「あなた強いんでしょう? 知ってるわよ、あなた一昨年の中学柔道大会で一位だったのよね」
少女はそんな事を口走った。
僕、柔道大会で一位だったけ?




