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巫女姫と魔法の暗殺人形(仮)  作者: 榊 唯月
桜舞う季節
24/50

十幕:入寮(演者・・・春日美久)

山本(おさむ)

春日美久の幼馴染み。小学校の頃から学年全体にその恋を応援されるものの、驚くほどの鈍感スルースキルによってことごとく本人に想いは通じない。

「うわぁ、ここが………」


「美久の通うことになる凰璃学園ね。もう、今日から入寮はするけど」


 真っ白の壁が一面をぐるっと一周していて、中はいつもどおり全然見えない凰璃学園です。今日から、今からここに入れるのです!!


 あ、面接試験は無事合格したです。もうそれを聞いた時はママと一緒に大喜びしたです。


 凰璃学園の寮は春休みから入れるのです。なので、新たな環境に慣れるためにも春休み初日から入っちゃえーということで来たです。でも…


「何でしゅう君がいるです? 都立に進学するんではなかったです?」


 しゅう君は山本(おさむ)、というのですが、しゅうとも読めるのでしゅう君と呼んでるです。小さい頃からのいわゆる幼なじみです。都立の結構家の近くにある学校に進学する、と聞いていたですが……


「あ、えっと……こっちの方が学費が安いし、美久が行くって聞いたからね」


「そうですか……嬉しいです!」


 小学校だけではなく、中学校もしゅう君と一緒に行けるだなんてとっても嬉しいです。


「そ、そっか……それはよかった。僕も、美久と通えて嬉しいよ」


 しゅう君、顔が赤いですけど暑いのです?


「いやー、青春してるね。じゃ、お母さんはもう行くね。しゅう君、美久をよろしくね」


「青春……? ママ、私はもう子どもではないです。バイバイ、です……毎日電話するです!!」


「わかりました。美久は見ておきます。安心してください。……それでは、さようなら」


 青春ってどういう意味です?あと、なんでしゅう君は早口になったですか?……まあ、それは置いといてもうお別れです。


「元気にしてるんだよ? じゃあね、美久、しゅう君」


 そう言ってママは行ってしまったです……


「美久? 行こう」


「はいです、しゅう君。行くです!」


 むー、気持ちを入れ替えて、いざ凰璃学園へと行くです!!!


「美久、そこは生徒証と指紋の認証キーを通過しないと通れないよ……」


「はいです……」


 しょっぱなからやらかしたです……




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




「女子寮はどこなのです、というより広すぎです!!」


「校内地図が至る所に設置されてるよ。というか、美久の目の前にあるよ……」


 ホントなのです!うわー、広いです。えっと、現在地がここなので……


「あっちだ。行こう、美久」


 むー、私だってあとちょっとでわかったですよ?


「しゅう君の馬鹿!です」


 タイミングを読むべきです。


「はいはい。ほら、いくよ」


 うー、なんか言い方がムカつくです。






 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇







「はぁ、やっと、着いた、です………」


 校内が広すぎです。あそこからかなり歩いたです。荷物、送っといて正解だったです。


「男子寮はあっちの方だから、僕は行くけど、この後どうする?」


 うーん、同じ寮の子と仲良くしたいです……


「寮の子と仲良くしたいですので、そのまま寮に居るです。しゅう君も交流を深めといたらいいです」


 男子寮にあのヒーロー君(仮)も居るといいな……違う、違うです。これは恋でないです。ヒーロー君(仮)に対する気持ちは……(あこが)れです。


 でも、会いたいです。……ううん、きっと会えるです!!


「うっ……((にぶ)い、鈍いぞ美久。いや、わかってたけど。二人きりな時間も終わりか。)はぁ、もう少し二人きりで居たかったなぁ。(あ、本音がもれたけど美久は聞いちゃったのか?やばい、恥ずかしい)そうするよ。じゃあね、美久」


 だから、大丈夫です!!!はっ、しゅう君のこと完全にスルーしてました。えっと……


「バイバイです」


 ごめんです、しゅう君。話、聞いてなかったです。というかなんでそんなに顔を真っ赤にして、急いで走って行ったです?


 うー、とりあえず中に入るです。


「よしっ!! 失礼しますです」



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 寮に入ると、綺麗な緑色の髪のお姉さんがいたです。……染めてるです?


「いらっしゃい。ここは中等部第二女子寮だけど、お間違えないかしら?」


 女子寮に種類があったなんて知らなかったです。迷わずここに来たしゅう君はきっとママから聞いたんですね。連れて来てくれたしゅう君に感謝です。


「はい、春日美久というです」


「えーと、美久ちゃんね……ええ、合ってるわ。ようこそ、中等部第二女子寮へ。私は寮母の山根みのりよ。短い間かもしれないけど、よろしくね」


 短い間?どういうことです?とりあえず……


「こちらこそよろしくお願いしますです」






「ええっと、美久ちゃんの部屋は301号室で、荷物はもう置いてあるわよ。同室の子は、瀬川さつきちゃんね。可愛い、いい子だったわ。ちょっと前に来たのよ」


「そうなのですか……」


 さつきちゃん、どんな子か楽しみです。


「そこのエレベーターを降りてすぐにあるわ。わからないことがあったら何でも聞いてね」


「ありがとうございますです」


 さあ、いざ行くです!


「美久ちゃん、エレベーターは反対側よ……」


「す、すみませんです。ありがとうございますです……」


 うう、恥ずかしいっ。




 えーっと、たしかここに生徒証をかざして、指をペタッとすればよかったです。


「あ、開いたです。……失礼するです」


 部屋に入ると……広いです。流石凰璃学園です。ただ、送った荷物の入っているダンボールがまだ放置されてあるのでちょっと邪魔ですが、それでも広いです。


「おー、春日美久ちゃん? よろしくー、私は瀬川さつきだよ〜」


 オレンジ色の髪……染めてるです?


「春日美久です。こちらこそよろしくお願いするです」


 同室の子が明るくて優しそうな、いい人でよかったです。


 ぜひぜひ仲良くしたいです。


「さっそくだけどー、ベッドどっち使う? 右ー? それとも左ー?」


「どっちでもいいです」


「それじゃ、右側使わせてもらうね〜。んじゃ、とりまダンボール片付けよっかー」


「了解です!」




新しく「なんで俺の命は危機にあう!?」というのを連載しました。こちらと同じ世界観、時間軸(あっちは高校生ですけど)ですので、両方とも読むと更にわかることもあると思います。そっちの方もお読みいただけると幸いに存じます。といってもまだプロローグしか書いていないんですが。そのうち巫女姫の方のキャラも出てくる予定です。



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