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刹那の絆  作者: シャーパー
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殺戮開始

自分の上に立つ者として見た場合、あらゆる世界のあらゆる奴が相応しくないのは当然だった。


それ故に、妥協は仕方ない。


そして、妥協して見た場合、自分を召喚した中西寧々という少女に不満はなかった。


平和に育った凡庸な奴が主になるとカミムに聞いていた事も、評価の助けにはなっている。


まあ、それを除いたとしても、必要十分には対応力があり、無駄に惰弱ではない点が良かった。


「準備は出来たけど、まず、どこに向かえば良いのかしら…」


手当たり次第に殺していけば、その内、標的に遭遇する。


ただ、そのやり方は彼女の好みだとは思えない。


自分が今まで正しいと思ってきた事だけを強引に貫くだけならば、異世界にわざわざ来る必要なんてなかった。


ある程度の制約が存在すると分かっていて、それでも、変化を求めたのだ。


「すでに、戦いを始めている奴もいるだろう。その情報を集める事は出来るか?」


「あ、それは、出来るけど」


そう言って、寧々は何かを取り出した。


「それは?」


「スマホ。えっと、これで情報を集めるのよ」


素早く操作しているのを見ながら、待つ。


「少し離れてるけど、見つけたわ」


「どっちだ?」


寧々は少し考えた後、後方を指差した。


「えっと、あそこだと、何で移動したら良いかしら…」


戦いに心が急く。


「直接、行くぞ」


寧々を抱えて、彼女が示した方へと駆ける。


無駄に抵抗しなかった点は評価できる。


そうして、数分後には戦いの現場へと到達した。


濃い霧の一本道が伸びていた。


その端と端に、敵が存在する。


一方は1人、もう一方は2人だ。


「4人の召喚士を殺せるぞ」


「えっと、どういう順番で…」


「目立つ奴から、殺していけば良い」


出現させた剣を右手で握り、一振り。


霧の中を飛んでいた真っ黒な球体を八つ裂きにしてやる。


一撃必殺のつもりだったのだが、こちらの攻撃を耐え凌いだようだった。


そして、次の瞬間、黒い球体は錐状に伸びて、こちらを攻撃してきた。


まあ、その程度は対処できないわけもなく、剣を捨てて手甲を両手に装着して殴り砕いておく。


「悪かったな」


「えっ…?」


ワシが謝るとは予想外だったのか、寧々の反応は鈍い。


「簡単に皆殺しにすると口にしたが、一撃で殺せんかった」


「じゃ、じゃあ、仲間を増やしますか…?」


「いや、雑魚にしては悪くなかっただけで、アレでは足を引っ張るだけだ。まあ、見ておけ。手を抜かずに終わらせば良い。…ゲロッベンスラッシュ!」


剣を拾い、一閃。


さっきよりも、鋭く深く細切れになるまでの斬撃を叩き込んでやる。


自分の名前を冠した技は、2つある。


その内の1つである『ゲロッベンスラッシュ』は、距離の尽くを制し、敵を殺し切る。


殺すまで斬撃は続き、殺してからも斬撃は続き、復活も再生も許さないのが特徴だ。


そうして、やがて、黒い塵芥になった時、寧々が小さな声で呟く。


「…200点が入ったわ。どうやら、あちらの召喚士はすでに100点を手に入れていたみたいね」


「あの程度の奴に殺されるとは、たかが知れているな。次は奴らだな」


濃い霧のもう一方の端、女が2人いる。


召喚士を守れる自信があるからこそ、召喚士を前線に伴っているのだろう。


そう、自分と同じように、だ。


それならば、手加減をしては殺し損ねる可能性がある。


「ゲロッベンスラッシュ!」


剣を一閃、黒い球体の時とは違い、ほぼ一瞬で2人の女は細切れになってしまう。


「どうだ?」


「また、100点が入ったわ。どちらかが召喚士だったみたい…」


霧が消えた。


残りは2人だ。


今のところ、弱すぎて話にならないが、そろそろ、まともな敵に遭遇できるだろうか。


まあ、あまり期待は出来ないだろうが…。

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