潜入ヒノモト城
ナガマサはヒデヨシからこの国を解放するためゼロと共にヒノモト城へ向かうのであった。
ヒノモト城はフェルアの城とは形が違っておりゼロは興味深く見ていた。
「すごい独特な形の城だな」
「ヒノモトではあれが普通だ。私にとっては異国の城の方が違和感ある」
「なるほど同じ大陸でも国によってこうも差が出るとは」
そんなことよりもゼロは気になってることがあった。
「ウタコとはどこで会ったんだ?」
「ウタコはヒデヨシの元にいたんだ。でも嫌気をさして逃げたとこを私が助けたのだ。
その後私たちは夫婦となった。」
するとゼロはツッコミを入れた。
「ちょっと待った! 話ができやしてないか?」
「どういうことだゼロ?」
「助けて貰ってすぐに結婚したじゃ話ができすぎてる。絶対なにか思惑があるはずだ!」
「失敬だな。君はウタコの何を知ってるんだ!
彼女は助けを求めたのだ。それに君はかつてウタコと共に度をしてたのではないのか?」
ゼロは言い返されて何も言えなかった。逆にナガマサが聞き返す。
「ウタコは君と一緒にいた時はどうだったんだ?」
「彼女は芸者という職業だ。俺は彼女の力をみこんで仲間にしたんだ」
「彼女の力?」
「俺の仲間にミラクルボイスという魔法を歌にした能力を持つパティって娘がいるんだけど、その娘に似た能力で妖唄というのを持っている。彼女のその力に惚れ込んで仲間にしたんだ」
「君はウタコ後から目当てに仲間にしたのか?」
「そうじゃないよ。彼女の望みを聞いたんだ。
一緒に度に同行しその後結婚してくれと
だがそれは叶わなかった。彼女は……」
ゼロはこの先魔王との対決の際にウタコが一度死に
自分の能力に吸収されてしまったことを言いたかった。
しかし、この先を言うとウタコがゾンビみたいな現実を突き立てるようで嫌だった為、ナガマサには言えなかった。
ナガマサは勝手に憶測した。
「旅の途中で仲違いでもしたか。だが誰が言おうと私はウタコを愛する。まずはこの国の独裁をしているヒデヨシを倒さなければならない。ゼロ協力してくれるな」
「当たり前だ。俺はそいつに目的があるから行くんだ」
ふたりは多少対立しそうだが、ヒデヨシを倒すためヒノモト城へ行くのだった。
しかしヒノモト城はガードが固かった。
「どうやって入るんだよナガマサ」
「兵の不意をつくんだ」
「バカ! そんなことしたらかえって騒ぎになるだろう!」
「じゃあ、どうすれば?」
すると後ろから女性が声をかける。
「全く2人とも頼りないですわ」
そこに居たのはウタコだった。
「私に任せてください。ゼロ様、ナガマサ様」
するとウタコは門番の元へ行く。なにか話している様子ですぐにゼロとナガマサに通るよう言った。
「もういいですわ。お通りを」
「いいのか?」
ナガマサは疑うが門番はあっさりゼロ達を通した。
ゼロは聞いた。
「ウタコ、早速使ったのか妖唄を」
「ただお声かけしただけよ。ゼロ様
あなたがたが困ってたから助けただけよ。
我が元主、そして現在の主であるナガマサ様の為」
ナガマサはそんなウタコを褒めた。
「この通りだゼロ。やはり私のかないが何かするわけが無い?」
「どういうことですか? ナガマサ様」
「君がヒデヨシのスパイか疑ったんだよゼロは」
「酷いですわ! ゼロ様みそこなりました!」
ゼロに怒るウタコ。ウタコはさらに言う。
「ゼロ様がそんなこと仰るなら私はゼロ様の秘密を言いふらしたすわ」
するとウタコはナガマサにヒソヒソと耳元で言う。
「なるほどゼロ。君が複数の女性に片っ端から寝室に誘ったり、浴場に写真機を仕込んだりしてたりしてるとは武士とは思えない所業だ。」
「待て待て! 今そんなこと言ってる場合じゃないだろ! ヒデヨシの所へ行くぞ」
するとウタコは再びゼロたちを引き止める。
「お待ちを。この格好で行くのです」
ウタコは妖唄を使いゼロとナガマサを女性にした。
「な、なんだこれは!」
ふたりは驚いた。ふたりはヒノモトにいるような和服を着た女性になっていた。女ゼロは慌てて自分の下半身を確認し自分の胸を確認した。
「すごいあったものがなくて、なかったものがある、おっぱいって自分が持ってるとこんなものかってなるな。もっとももう」
女ゼロは自分のおっぱいを興味本位で見ており
ウタコと女ナガマサは呆れていた。
「ゼロはああいう感じなのか?」
「いつもと変わりませんわ。確か結婚なさったという話も聞いてるけど変わりませんわね」
そんな中3人は城の中を行く。どこもかしこも女性だらけであった。
「なんだこれはまるでハーレムじゃないか!」
「人のこと言えますの? ヒデヨシは多くの女性を攫っては自分の元に置いておくのよ。
私は女性の幸せを踏みにじる彼が許せない!」
ウタコのこの言葉に女ゼロはウタコを自身の旅に同行させた理由を思い出す。
ウタコは芸者として雇われていたがその裏では家主の愛人として日頃から不本意なことに付き合わされていた。
ゼロはウタコに対し旅を一緒にしようと誘う。
最初は断ってたウタコだったがゼロの情熱と自ら一人の人間として、友達として認識しているゼロに惚れたのだった。
女ゼロは遠い記憶を思い出してる中、女ナガマサがゼロに言う。
「あれのどこがスパイだ? 彼女は紛れもなく私の知るウタコだ。君も仲間なら信じてやったらどうだ」
「……そうだな」
すると城の中の女性が一斉に頭を下げた。
ウタコは言う。
「あなた方も頭を下げて!」
女ゼロと女ナガマサはウタコの言う通り膝を床につけ頭を下げた。
通路の真ん中をヒデヨシが通る。ヒデヨシは自分の席に座った。
「表を上げよ」
女性全員は顔をあげた。女ゼロと女ナガマサ、そしてウタコも顔をあげる。
「これはこれは始めてみる顔もいるのう。そち名前をなんと申す」
女ゼロと女ナガマサは焦る。ウタコは言う。
「私はウタコ。こちらはレイとナガと申します」
「ほほう、なかなかいい顔じゃのう」
女ゼロは気味が悪いと心の中で思っていた。
しかし我慢をしていた。
するとそこにヒデヨシはある女性を呼んだ。
「こちへこい、イスルギ」
イスルギの名前に女ゼロと女ナガマサが反応する。
そこには女性ものの着物を着たイスルギがいた。
(やはり先生だ。なんて綺麗なんだ)
すると女ナガマサは思わず口にこぼす。
「姉……上……」
「えっ?」
ゼロは驚いた。イスルギはナガマサの姉だった。
「まさかナガマサの姉さんって先生のことだったのか」
「姉の知り合いなのか。そうかウタコに姉上……
君のそばにいるものたちが私の家族とはなんという運命だ」
コソコソ話している2人にヒデヨシは怪しむ。
「なんか怪しいのう。イスルギこいつらが異人の手先か判断しろ」
「わかりましたヒデヨシ様」
するとイスルギは自分の額をゼロやナガマサの額に
当てた。
(あのジジイ何考えてんだ。目の見えない先生にこんなことさせて何が楽しいんだ)
するとイスルギの後ろからヒデヨシが胸をももうとする。
「ヒデヨシ様、我が弟子と弟の前でよしてください」
「おお、そうだったな」
イスルギはヒデヨシの気配に気づいていた。
ゼロは自分の知ってるイスルギと変わらないことにほっとした。しかしあることに気づく
「待てよ、今俺らのことサラッと言ったよね!
先生!」
するとゼロとナガマサの女装がとけた。
周りにいる女性たちは騒ぐ。
「な、これはどういうことだウタコ!」
騒ぐ男に戻ったゼロ。するとウタコはヒデヨシの隣にいた。
「ごめんねゼロ、ナガマサ様。私最初からこちら側なの!」
「やっぱりスパイだったのか! ウタコ!」
「そうよ。私はゼロのことやナガマサ様が彼女の弟だってことを既に知ってたのよ。そして私はヒデヨシ様の愛人」
ヒデヨシは2人の胸元に手を入れて揉み始める。
ゼロはついこう言った。
「なんて羨ましいんだ」
「おい!」
ナガマサは白い目で睨み突っ込んだ。そしてウタコとイスルギに言う。
「ウタコ、姉さん。あなたがたは本心でその男に抱かれたいのか。私はそうは思わない! 私は……」
するとナガマサは気を失う。
ウタコは何かを歌い始めていた。
ゼロは気を失わずナガマサを心配した。
「おい! ナガマサ! うっ!」
ゼロはイスルギにみねうちをくらい気を失ってしまった。




