ミッション・町へ行こう!
ふと、町はどんな様子か気になった。
「これから町へ移動しようと思うのだけど、何か気をつけないといけないことってあるかな」
「うーん、僕たちの種族は基本的に顔パスで通れるから特に無いかなあ。強いていうなら貴重品と本はしまっておいた方がいいよお」
「本ってどうやってしまうの?」
「だいたいは胸元にかざして身体の中に押し込もうとするとしまえるよお。取り出す時も同じ要領で胸元から引き出すといいよお。やってみたらどう?」
「やってみる」
わたしは本を胸の前に抱えて押し込んだ。本からの抵抗が感じられたが、心臓に吸い込まれるような感覚と共に本が消失した。
次は取り出してみる。胸元に両手を添えて本を取り出すイメージを浮かべる。
心臓から何かが引き抜かれるような感覚と共に本が目の前に現れた。
本を開くと見てない間に追加されたであろう『ミッション・本をしまってみよう!』に丸い文字で『ミッション・コンプリート!』と書かれていた。代わりに『ミッション・町へ行こう!』と『ミッション・ギルドに登録をしよう!』が追加されていた。
「アンバーってしまうのも取り出すのもうまいねえ。眠る時は自動で端末が身体に戻るけど、起きてる時は自分で調整しないといけないから頑張って覚えてねえ」
「はあい」
落ちてる小枝や小石、自生してる草を回収しながら町を目指すことにした。ウパラが言うには素材はあっても困らないとの事で拾えるものは全部拾うことにした。
「アンバーは『生成』って能力持ってる?もし無いなら刺激を流して生やしてみようか」
「持ってないけど刺激って、うわあっ!!」
ウパラは持ってないと聞いた途端わたしの手を掴んで冷たくビリビリとした力を流し込んできた。
「びっくりした、いきなりやめてよ」
「えへ〜、ごめんごめん。詳しく説明したら嫌がられちゃうかなって。端末確認してみてよお」
刺激を与えるのは魔力を流すことらしい。
使える能力のページを開くと[水魔法]と[土魔法]の他に[生成魔法][透過][幻惑魔法]が追加されていた。
「生成の他に透過と幻惑魔法って物騒な名前の物が追加されてるのだけど」
「あー、多分僕と相性が良かったからおまけ?で使えるようになったんじゃないかなあ。しらんけど」
「知らないんかい!」
「どうせこれから嫌でも使えるものが増えていくんだし運が良かったってことで」
幻惑魔法は遺跡に施されている隠し通路などに関係しているらしい。透視も幻惑魔法の分類に入るそうな。それこそあっても困らないのでありがたくもらうことにした。返し方わからないけど。
「色々教えてもらったし、そろそろ町を目指そうかな」
「あいよお」
まだまだ森の奥だけど、町がある方向に向かって歩き出した。




