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眼鏡越しに見つめられている私  作者: キノぴょ


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第1話 眼鏡王子の告白

目金井シティ。

皆んなテレビ、スマホを見過ぎている。

市民全員が、眼鏡をしている街。


目薬が飛ぶように売れ、眼科だらけ。


夜。芽央家。

「ゲームは楽しいでーす」

スマホゲームに取り憑かれた少女が1人。

芽央めおう芹香せりか。16歳。

水色のくせっ毛髪の女の娘。

目立たない眼鏡女の娘。

楽しむゲームアプリは、放置ゲームRPG。

『ラガン伝説』。

視力=戦闘力を上げる。

今の戦闘力は、30万ちょっと。

ゲーム内の名前は、『セリカ・ビジョン』

職業は、ロッド使いだ。


ゲームのフレンドは、全員実際の学園の知り合いたち。

ある日。

フレンドチャットが来る。

名前、『アヤト・メガネットワークス』。

クラスの眼鏡王子からだ。おカネ持ちの男の子。

職業は、ソード使い。


[セリカへ。俺と交際しろ]


いきなりの、交際の要求。

冗談でしょう。我が目を疑う。


第1話 眼鏡王子の告白


翌日。鏡見かがみ高等学校。

芹香は、教室に入る。


「俺は、芹香と、今日から交際する」


東条とうじょう綾人あやと。16歳。

金髪の眼鏡王子の男の子。

眼鏡王子とは、強気でおカネ持ちの綾人のこと。

目立つ男の子なのだ。

ゲーム会社社長の御曹司で、おカネ持ち。

女の娘に大人気である。


「綾人は、わたしたちの綾人なのよ〜」

「芹香は、そんなに美人じゃないと思う」

「誰かのものにならないで、綾人」

クラス中の女子が、綾人の名前を呼んでいる。


あまり、関わり合いになりたくないタイプ。

芹香は目立つのが苦手だ。


「よう。芹香。今日から、よろしくな」

だきっ。


綾人は、芹香に歩み寄って、そのまま抱きしめた。

教室内で歓声が上がる。

「な、何するんですか。いきなり」

「俺と、初デートしよう」

初デートは、目金井遊園地だという。

ラガン伝説のコラボカフェが、期間限定オープンしている。

芹香が、行きたかった場所だ。

「行きたいだろ?」

「い、行きたいですけど、待ってください」

綾人から離れる芹香。

ラガン伝説は、知り合い全員で楽しんでいるゲームだ。

皆んなが、行きたい場所なのではないのか。

「オレ、もう行った」

「ボクも〜」

クラスの知り合いのほぼ全員が、すでに行っているらしい。


「俺は、この芹香と付き合う。文句は言うなよ」

綾人は、眼鏡に手を当てて、キメ顔をする。


「カッコいい。綾人」

「綾人が、決めたのなら、応援するわ〜」

クラスメイトたちは、芹香と綾人を祝福する。

「ちょっと、待ってくださいよ」

何故、交際?突然すぎる。

綾人は、カッコいいが、今まで仲良しだったワケではない。

交際に発展した理由がわからない。

「芹香。お前、俺に惚れてないだろ」

綾人は、芹香に、再び近づく。

どうやら、他の女子は、全員、綾人に惚れているらしい。

惚れていないのは、芹香だけ。

それが、理由なのだろうか。

「な、何がですか?カッコいいとは思いますよ。私も」

本当にわからない。

芹香は、男の子より、スマホのゲームの方が大好きだ。

「俺と付き合おう」

眼鏡が光る。

「俺がずっと一緒にいてやる」

この街の全員、学園の皆んなは、眼鏡をしている。

綾人も眼鏡王子。

眼鏡越しに、ジッと芹香を見つめる。

「俺に決めろ」

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