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『ダンジョン物語』  作者: nankul naisa
プロローグ
1/6

01 新世界

はじめまして、nankul naisaです。

普段はnoteの方をメインで活動してます。他にもyoutubeやスタエフやサブスタもしています。

アイデアはたくさん思いつくのですが形にするのは苦手なのでAIと一緒に作ってます。


この作品は一年前に書いたものですが、眠っていたのをnoteに出してみて、なろうの方が読みやすいかと思って出してみました。

数年前、世界は静かに――しかし確実に変わった。


 ある日、どこにでもある壁や大きな岩に、まるで吸い込まれるように消えていく人々が現れた。


 人々は目を疑い、恐怖と好奇心が入り混じった興奮を覚えた。


 ニュースやネットには、「神隠しの正体か?」

 なんて書き込みが溢れ、街の喧騒は不安と期待に染まっていった。


 同じ場所で試す者。

 新しい入口を探す者。

 そして、足がすくんで立ちすくむ者。


 やがて人々は気づく。

 ――入口を通れる者と、弾かれてしまう者がいるということに。


 こうして世界は少しずつ、変化に対応していった。


 十五歳以上なら探索者として登録でき、ダンジョン内部の調査や収集活動に参加できる。

 浅層は比較的安全でモンスターやトラップは存在しない。

 だが階層を下るごとに危険度は増し、モンスターや罠が探索者を脅かす。


 十五歳未満の子供は国家が保護する。

 未来の探索者となる可能性を守るため、飢えたり教育の機会を失うことはない。


 さらに「善意や悪意を判定する魔道具」も存在し、非人道的な行為は厳しく処罰されるようになった。


 人々はこの異変に、急速に慣れていかなければならなかった。


 ――そして、ある夜のこと。


 ◇◆◇


 多嘉良影真たから えいしんは、夜中の三時に喉の渇きを覚え、冷蔵庫を開けた。


 その瞬間――冷気の代わりに、ドアの上部からぼんやりと光を帯びた暗い通路が覗いていた。


「……これは、ダンジョン……?」


 影真は息を呑む。


 半信半疑で手を伸ばすと、そこには見えない何か――水面のように揺らぐ“時空の歪み”があった。


 その揺らぎに指先が触れた瞬間、視界がぐらりと揺れ……。

 気づけば洞窟の中、冷たい石畳の上に立っていた。


 心臓が早鐘のように打つ。


 だが、不思議と恐怖よりも――好奇心の方が勝っていた。


 ◇◆◇


 慎重に周囲を見回し、数歩だけ進む。


 壁はごつごつとした岩肌で、ところどころに苔のようなものがほのかに光を放っていた。


 床に転がる石をひとつ拾い上げる。


 見た目はただのクズ石だ。

 だが、何か知らないエネルギーを宿しているような異質さを感じる。


「……これ、換金できるのかな」


 そう呟いたとき、影真は思い出す。


 ――ダンジョンで得た物資を正式に扱うには、探索者登録が必要だ。


 ギルドは探索者を管理し、サポートに徹している。

 登録を済ませなければ、この石はただの石。

 下手に売ろうとすれば、犯罪者に転落しかねない。


 ◇◆◇


 散策はそこまでにして、影真は小さく息を吐いた。


 来た方向へ戻り、指先で探るようにすると……あった。

 再び、あの見えない“歪み”。


 ためらわず触れると、視界が一瞬揺らぎ――気づけば自宅の台所に立っていた。


 不思議なことに、あの揺らぎは“見つけた本人にしか認知できない”。

 正確には、“感じられない”のだ。


 他の誰かが見ても、ただの壁や空間にしか映らないだろう。


 ◇◆◇


 外に出ると、世界は何も変わらず夜の静けさに包まれていた。


 だが――影真の胸の奥では、確かにドクドクと。

 普段よりも強く、何かを欲するように脈打っていた。






最後までお付き合いありがとうございました。

毎週金曜日に更新出来たらと思ってます。noteで公開した分をとりあえずは出していきたいと思ってます。

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