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ハーレム誕生!?

一時間前と二時間前にも投稿しています。

なんだこれ、喜んでいいのか?

確かにハーレム出来そうだけど、相手は皆暗殺者として育てられた人達で、生まれた子どもも暗殺者として育てるの?

どんなハーレムだよ。マフィアファミリーかよ!殺伐とし過ぎじゃねえか。

とりあえず、今日のところは帰ろう。うん、考えときます~とか前向きに善処しますとか、言っておけばいいだろ……って、そもそもどうやって帰るの?帰還装置はないの?


「ふむ、貴女の言いたいことはわかった。概ね想定通り」

そうなの!?姫野さん、すげぇ!

動揺から、何も言えない僕に対し、淡々とした表情を崩さず切り返す。頼もしい~。


「だが、疑問が残るわ、ただ子種が欲しいとか男が欲しいだけであれば、別に娼館でも経営したり、そこで働いたりすればいいのでは?別に村に男が少ないだけで、他の町とかはそういうわけではないのでしょう」


「そんな…娼館だなんてはしたない…そんなまねなんて、恥ずかしくて、とても出来ませんわ…」

「…」

いや、暗殺対象から子種かっさらうくらいなら、余程マシじゃないだろうか。

姫野さんもそう思ったのだろう。

突っ込みをいれさえしない。


「…まあ、そうですね。そう思うのも無理はないかと思います、ですが、それは出来ないのです」

「どうしてですか?」

姫野さんの落ち着きぶりのおかげでようやく平常心を取り戻した僕は思わず聞き返した。

「この村は高い山と海に囲まれ一般人には誰も知られておらず、近くには他に村もありません」

「元々、この村は帝国の軍部が諜報部隊の育成のために出来た村のため、存在を知っているのは一部の王侯貴族のみです」

「ふむふむ」

「山を越えずに他の町へと続く道もあるのですが…帝国が平和になってからは誰も暗殺を依頼することがないようにと、複数の派閥の貴族で管理された関所が作られ、他の町へ出るには必ず監視がつき、町へ行っても自由に行動することなど出来ません」

「でも、こういう事情で妊娠するまで娼館で働きたいという理由だったら、通してくれたりしないの?」

「…許可がおりないのですよ…おそらく事情を知った貴族達が、暗殺者の村など滅んでしまえばよいと考えてるんだと思います…」

そういって、ゼノビアさんは寂しそうに微笑んだ。


「なんだよ、そりゃ…」

自分達の都合で、この村を作っておいて、不要になれば滅んでしまえばいいだなんて…そんな勝手なこと…。


「さっき、貴女はこのままだと他から男を拐うしかないとか言ってたわよね?その場合、どうするつもりだったの?」

「村人総出で力づくで関所を突破するつもりでした。ですが、あちらはこちらの事情を知っています。関所には十分な兵士達が詰めており、成功する確率は万に一つもないでしょう…」

「そう…まだ聞きたいことはあるけど、とりあえずわかったわ」

そう言って姫野さんは俺の方に向き直ると、やはり表情を変えず、当然のようにいい放った。


「おめでとう。ハーレム生活ができるわ」


なんだよ!今ちょっとシリアスだったじゃん!

…でも確かに、最初からそういう話だったよね…。


「ありがとうございます!神様の御使いに認めて頂けて幸いです。それでは、さっそく村の皆に紹介して…」

「待って、まず言っておくことがあるわ」


「……なんでしょうか?」

せっかく話が決まったと思ったら水を刺された形になり、ゼノビアさんが、わずかばかり目を吊り上げて、姫野さんを睨んだ。

…姫野さんのこと神の御使いとか、言ってるけど別に敬ってはいないよね…むしろ…。


「ハーレムのトップは私よ、賢介くんの童貞も私がもらうし、最初に子どもを生むのも私」

ど、ど、ど、童貞ちゃうわ!

じゃない、どうしてこうなった!

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