やれば出来る子に育てたのは、私です。(※軽くR18)
「あ~…気持ち良かったぁぁ」
「うぅ……」
ここはアレクの部屋。
今日で10日連続、夜這いに来ている。
────ええ…毎回美味しく頂いてますが、何か? 笑
アレクは覚えが良く、夢中になり出すと私が感じる所もちゃんと理解した上で行為に励んでくれた。
私の性欲に付いてこれる体力も良い。
終わった後の、恥ずかしそうなアレクも良い。
──────これは良い拾いものだったな…
一方的な愛情は要らないが、自分もそれなりに好意があるなら話は別だ。
────────性に関しては私の方が進んでいる訳だしな…
もともと一目惚れをしてきたのはアレクだし、私が欲求不満になったのもアレクが悪い。
アレクがしつこく迫ってこなければ、私は別の男と遊んでいた筈なのだから。
「早く慣れろ…私を手に入れたいのだろう?」
意識して口角を上げ、私が挑戦的にそう言えば…。
アレクははっきりと頷いた。
「精進する……ミアに喜んで貰いたい…」
「ふふ…良い心がけだ…」
私の身体を引き寄せ、アレクは頬と唇に触れるだけのキスをしてきた。
「早くミアに認めて貰えれば…結婚できるだろうか…?」
「………良いよ、しても。 アレクとなら…」
──────────ん?
私は今なんと言った?
『………良いよ、しても。 アレクとなら…』
──────────あれ?
「いやっ…今のはっ…!」
「披露式は盛大にやろう! ミアの晴れ舞台だからなっ!!」
意識が半分寝ている状態で言われたのがまずかったのだ。
つい何も考えずそう答えてしまった…。
本当に嬉しそうなアレクに今更『嫌だ、嘘だ』と言えなくて──────
私は────────とうとう諦めた。
──────────身から出た錆…
先人の諺を体感するなんて、誰が思おうか……
すっかりその気になって興奮状態のアレクに押し倒され────、私は彼の覚えの良さに今まで以上に感動したのだった。
────────やれば出来る子に育てたのは、私です。