夢を叶える太陽の鏡
魔法使いと魔女が目を留めました。
少年が病気の母親のために寝る間も惜しんで働いています。
少年は母親の病気を治せる日が来ることを夢見て、必死にお金を稼いでいました。
「なんて素敵な男の子だろう」
「そうだわ。あの子に魔法をかけて、夢を叶えてあげましょう」
二人は太陽の鏡を贈りました。
少年はお金持ちになり、母親の病気を治すことができました。
しかし、どこか不穏な様子です。
どうやら人間は、欲望に忠実になりすぎると悪事にも手を染めてしまうようです。
お金に執着してしまった少年は、沢山の人を騙すようになりました。
魔法使いは悪事に手を染める少年にすっかり呆れてしまいました。
「なんて醜い男の子だろう」
呆れる魔法使いの隣で、魔女は怪しく笑いました。
「魔法が解けたらどうなるのかしら。見ものね」
魔女は鏡が割れるよう、魔法をかけました。
太陽が輝くとある朝、少年はふとした拍子に鏡を落として割ってしまいました。
すると途端に魔法が解けて、少年は沢山の人からお金を騙し取っていたことがばれてしまいました。
大勢の恨みを買った少年は、沢山の人の報復を受けて、ついには殺されてしまいました。
「まあ、惨めだわ」
動かなくなった少年を前に、魔女は不敵な笑みを浮かべました。
「鏡は返してもらおうか」
魔法使いが割れた鏡を拾うと、二人はその場を後にしました。




