第8話 旅に出る
何とか今日中にアップ出来ました!
12個目のアースドラゴン(コゲ製)の魔石を拾った後に現れた魔方陣に乗る。転移した先は冒険者の街ダラコスの郊外の小高い山の上だった。ここから街の外壁が見える。
「うーん。2カ月ぶりの外だ!」
時刻は夕刻、7時くらいだろうか? 外壁の門は閉まっているが、冒険者用の門はまだ開いている。街中を通らずに外に出られたのはラッキーだった。
「夜で良かったよ。この格好を人に見られたら、さすがに恥ずかしいからね。クンクン、臭わないかな?」
2カ月前に手に入れた女物の服はとっくに破れ、今は手製の毛皮を着ている。しかも裸足。ついでに言うならノーパンだ。ふふ、まるで原始人!
「御手洗会長は、もう王都に帰ってるだろうな。もう2カ月だもんな。残念だけど、このまま出発しよう!」
俺は、このコーエン王国の隣ランゴドルバ国に向かう事にした。理由は簡単、その国しか知らなかった事と、この国の友好国だったからだ。出入りが簡単でしょ。
まずはこの格好を何とかしなくてはならない。移動は夜。人目を避けて街道は歩かずに並行して移動する事にした。
一晩中歩いた。最初の村が見えたので空が白むのを待って……。
「発動。エクストラスキル、嘘八百」
* *
「すんまっしぇーん。すんまっしぇーん」
門の奥から槍を持った初老の門番みたいな人が現れた。
「誰だ、お前は? どこから来た!」
油断なく槍を構えている。警戒心マックスだ。まあ、原始人みたいな格好だから当然か。
俺は遙か遠ーくの山を指差した。
「お忙しいところ、すんましぇん。あの山の向こうから来た猟師で、ウルゾン言いますです」
馭者のウルソさんのお孫さんの名前を借りました。感謝。
「はあ、あの山?! どれだ?」
どの山? さあ、どの山なのでしょう。指差した方には、たくさんあります。
「あの山の向こーでーす。ここからは見えまっしぇん。フジサン言う山です。麓のホカイドー村から来たです」
「聞いたこと無いな、そんな村」
あったら驚きでーす。
「遠い山ですけぇ。ここに来るまで1カ月くらいかかりましたです。はい」
「1カ月?! そんな所から何しに来たんだ?」
話している内に、だんだん警戒心が薄れてきてます。構えていた槍の先が下を向いてきました。
「村の長が病気で、俺が代表して薬を買いに来たです。大きな街にはエリクサーたら言う霊験あらたかーな薬があるそうですから……」
「エリクサー……か、そんな物この村には無いぞ。どうして、ここに来た? 金はあるのか?」
気の毒なものを見る目です。分かります。そんな物が田舎の貧乏人に買えるわけありません。
「金は、ありまっしぇん。代わりに、これを」
俺は腰の革袋からバラバラと100個ほどの小ぶりな魔石を取り出した。
「街に入る金も、ありまっしぇん。誰かこの石を買ってくれんですか?」
ダンジョンで手に入れた俺にとっては腐るほど持っているクズ魔石だ。
「入場税か! どれ一つ見せてみろ」
男が魔石をつまみ、朝日にかざした。
「……なんて良質の魔石なんだ!」
まあ、そうでしょう。




