No.42 〜another story〜
No.42 〜another story〜
あれから3年の月日が流れ…
星華は2歳8ヶ月になろうとしていた。
4月7日
今日は星華が『翔華大学附属英徳学園』に入学する日
実は星華の2ヶ月後に大野と藤川の子供、裕翔が生まれており、同じ学校に入学する。
ここで、簡単に翔華大学附属英徳学園について紹介しておこう。
『翔華大学附属英徳学園』
国内有数の最難関私立大学翔華大学の附属学園であり、3歳~18歳。つまり、普通の幼稚園年少の1年前から入る学校だ。しかし、教育の内容はおよそ小学校6年生レベルから普通科はスタートする。
学部は文学部、外国語学部、日本語学部、言語学部、法学部、政治学部、経済学部、経営学部、社会学部、教育学部、医学部、薬学部、看護学部に普通科をプラスして全部で14学部ある。各学部に1~4コース存在する。
特に星華と裕翔が入学するのは英徳学園でも最難関と言われている『医学部医師コース』定員は20名。入学して1週間すると高校内容までの復習が終わり、医学部としての勉強が始まる。
入学式は09:00〜だ。
学校には08:30には着くように行く。
亜依「星華、起きて。おはよう。今日は入学式よ」
星華「お母様、おはようございます」
亜依「おはよう。部屋着に着替えて、ご飯を食べたら制服に着替えましょうね」
星華「はい!」
そして、リビングには耕作が最高品質のトラウザーズとブラウスという格好だ。
今日は入学式。親はもちろん正装で参加する。その為、今日は亜依もドレスだ。
亜依「お父様、おはようございます」
耕作「おはよう。準備は順調か?」
亜依「はい」
耕作「そうか」
亜依「耕作も準備はいい?」
耕作「あぁ、もちろん」
そこに執事によって料理が運ばれてきた。
私たちはそれを摂りながら、話を進めた。
亜依「九条さん、これからよろしくね」
九条「はい、もちろんです。よろしくお願いします」
耕作「星華、九条に迷惑をかけすぎるなよ」
星華「はい」
そして、私たちは朝食を食べ、リムジンに乗り、英徳学園向かった。
学校に着くと裕翔たちはまだ来ていなかった。
星華「お母様、お父様」
亜依「なに?」
耕作「どうした?」
星華「これから、2人のような医者にたれるように私、頑張ります!」
亜依「星華の将来の夢は医者なの?」
星華「はい!」
耕作「理由を聞いてもいいか?」
星華「理由は誰かの為に役立つ仕事でその成果がすぐ目の前にあらわれるからです」
耕作「なるほど」
星華「目指してもいいですか?」
亜依「いいと思う。もし途中でやっぱり違うって思ったらすぐに思った道のことも教えてね」
星華「はい、お母様」
耕作「自分の思う道を進めばいい」
星華「はい!お父様」
耕作「そろそろ教室に行くか」
亜依「裕翔くんも来ると思うわ」
星華「はい!」
そして、教室に行ってしばらくすると大野と藤川が裕翔くんを連れてきた。
藤川「藍沢!」
藍沢「なんだ」
いつもの医局のように挨拶する父達
田中「おはよう、大野さん」
大野「おはようございます、田中先生」
通用口であったような挨拶をする母達
星華「おはよう、裕翔くん」
裕翔「お、おはよう」
何も無いように挨拶する星華と照れながら返事をする裕翔
そこに担任の小山先生が現れた。
小山「おはようございます」
藍沢「おはよう」
そして、入学式が無事に終わり、6人はパーティーをすることになった。
会場は藍沢家。
先日までマンションに住んでいたが、星華の入学を期に耕作と亜依は亜依の父親がこっそりと翔南の近くに買っておいてくれた屋敷に住むことにした。
それはまるで「○男の道○寺の家」のようなお家で…。
大野「凄い」
田中「ありがとう」
星華「お父様、お母様。あとで本を貸してくださいね」
藍沢「あぁ、書斎にあるのは好きに読んでいい。分からなければ聞けよ」
星華「はい!お父様」
田中「星華、私の書斎のも読んでいいわよ。分からなかったり、理解出来なければすぐに聞いてね」
星華「はい!」
田中「あと、同学年の子が読むような物語のお話も読んでおくのよ?」
星華「わかりました」
裕翔「あの、耕作さん!亜依さん!」
亜依「なに?」
耕作「どうした?」
裕翔「自分も行っていいですか?」
亜依「いいわよ」
耕作「構わない、分からないのがあれば聞きに来いよ」
裕翔「はい!」
そして、星華と裕翔は『今日は耕作の書斎に行こう』行ってしまった。
藤川「なぁ、藍沢。確認なんだけど」
藍沢「なんだ、藤川」
藤川「お前の書斎って何の本が置いてあるの?」
何を言われるのかと思って少し覚悟していた藍沢は「なんだ、そんなことか」とでもいうよいな顔をすると、やっぱりなんでも無いように言った。
藍沢「救命と脳外に関する医学書、学会誌、症例報告、あとは異なるジャンルの小説が10冊ほど…以上だな」
藤川「やっぱり…」
大野「予想通りの書斎ですね」
亜依「えっ、私の書斎は?」
大野「医学書、症例報告、学会誌総数が100を超えるぐらいですかね」
亜依「凄い」
大野「えっ?」
亜依「大正解!」
藤川「田中も予想を裏切らないな」
藍沢「そうか?」
藤川「あぁ」
大野「お二人とも昔から変わりませんね」
藤川「そうだな、藍沢!トイレ借りる」
藍沢「あぁ、部屋を出て右側だ」
藤川「了解」
藤川が部屋を出てすぐに、星華と裕翔が別々の本を抱えてやってきた。
星華「藍沢先生、この位置の取り方を教えて下さい」
裕翔「田中先生、骨盤骨折の創外固定の仕方を教えて下さい」
藍沢「わかった」
田中「いいけど、私よりも藤川先生の方が詳しいよ?」
裕翔「だって、お父さん今いないから」
田中「分かったわ」
そして、2人にそれぞれトレーニングキットで教えていると藤川が戻ってきた。
藍沢「大野、ここで穿頭する」
大野「はい」
藍沢「藍沢、お前がやれ」
星華「はい!」
そして、脳外科手術が始まった。
その隣では…
田中「藤川先生、もっときつく巻かないと固定出来ないわよ」
裕翔「はい!」
そう言った田中が藤川が戻ってきたことに気がついた。
田中「藤川先生!」
藤川はいつもの癖で現場のように答えた。
藤川「悪い、遅くなった」
田中「私と代わってもらえる?」
藤川「了解」
そして、藤川が田中と代わると田中は急いで料理の支度を進めてくれている執事の九条のもとへ行ってしまった。
しばらくして、処置のトレーニングを終えた耕作は田中が途中で消えたことに気がついていて、何故なのかも分かっているようだが、どうやら星華は何故いないのか分かっていないらしい。
星華「お父様、お母様は?」
耕作「キッチンでディナーの準備中だ」
星華「はぁーい」
藤川「藍沢!」
藍沢「なんだ」
藤川が何かを言おうとした時に田中がみんなに呼びかけた。
田中「準備が出来たからご飯にしましょう!」
星華「はーい!」
裕翔「やったぁー!」
藤川「楽しみだな」
大野「そうね」
そんな4人が歩いてダイニングに向かうのを見ながら耕作は亜依に声をかけた。
耕作「ありがとう」
亜依「どういたしまして。それより、行こ?」
耕作「あぁ」
そして、ダイニングで食事が進む。
すると、思い出したかのように藤川が耕作と亜依に聞いてきた。
藤川「なぁなぁ」
大野「どうしたの?」
藤川「なんで、藍沢と田中は家で娘に先生って呼ばれてんだ?」
藍沢「…」
田中「それは…」
田中が説明しようとすると、星華が藤川に説明し出した。
星華「それはね、藤川先生」
藤川「あぁ」
星華「どんなに親子関係でも医師としては先生と呼ぶのが普通でしょ?」
藤川「まぁ」
星華「私の将来の夢はフライトドクターとして翔南で働くことだし、お父様とお母様に医師として必要なスキルを学ぶ時は藍沢先生と田中先生って呼んでるの」
藤川「なるほど」
裕翔「ねぇ、ならさ、お母さんのことはなんて呼べばいいの?」
大野「えっ?」
裕翔「大野、先生?って先生じゃないか。お母さんは看護師だから大野フライトナース?大野ナース?」
藤川「裕翔、お母さんのことは」
大野「私よりも年上の先生と藍沢先生、緋山先生、藤川先生は呼び捨てで大野って呼ぶけど、それ以外の人は大野さんって呼ぶわよ」
裕翔「大野さん?」
大野「どうしたんですか?藤川先生?」
裕翔「なんか、凄いね!!」
大野「そう?」
裕翔「僕もフライトドクターになりたいな」
藤川「おっ、楽しみだな」
裕翔「フフッ」
星華「沢山勉強しなくちゃね」
裕翔「そうだな」
そして、星華と裕翔はこの日以来、医学書をより沢山読むようになったのでした。しかし、周りの普通のお友達が読む本も1週間に1冊読むという田中先生とのお約束を守りながら。




