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No.21 〜another story〜
No.21 〜another story〜
12:30a.m.
藍沢は食堂に来ていた。
1人でかつ定食を食べていると藍沢の隣に田中が同じ定食を手にして現れた。
田中「ココいい?」
藍沢「あぁ」
田中が座ったのを見て藍沢が尋ねた。
藍沢「どうだった。午前中は」
田中「救命?」
藍沢「あぁ」
田中「ヘリは飛ばなかったよ。白車が1台だけ。1人は高所落下でショック状態の20代女性。あとは、骨盤骨折でICUにいた男性が急変したけど安定した」
藍沢「そうか」
田中「そっちは?」
藍沢「海棠か?」
田中「うん」
藍沢「11時半頃に迎えが来て退院して行ったよ」
田中「そう」
少し沈黙があった。
沈黙を破ったのは田中だった。
田中「零さんってなんかお嬢様って感じがするよね」
藍沢「あとでヘリポート来れるか?」
田中「うん」
藍沢「そうか。じゃあ、あとで」
田中「わかった」
そして、昼食を食べ終えた2人はそれぞれの仕事へと向かった。