No.15 〜another story〜
ドクターヘリ緊急救命No.15
〜another story〜
その日の夜
名取は書類をまとめる為にスタッフルームに残っていた。
藍沢「よくやったな」
名取「えっ?」
藍沢「ハイラーツイスト」
名取「どうして知ってたんですか?」
藍沢「俺達がフェローの時に同じことが起こった。俺と田中と大野でのミッションの時だ」
そう言うと、藍沢はそのミッションのことを話してくれた。
登山中に妻をかばって落石の直撃に見舞われた初老男性。
大野がサンテスキーを忘れて、翔南に助けを求めるとハイラーツイストを教えてもらった。
だが、今回のお前達同様、肺尖部の癒着が強く、迷っていたが、田中が『ハイラーツイストで心停止したら逆も開胸して心マする』という田中の言葉でハイラーツイストをしたということ。
名取「藍沢先生たちも?」
藍沢「あぁ」
名取「自分達が出来たから俺達に言ったんですか」
藍沢「まぁ、それもある。やったことがあれば、出来ることは間違いないからな。だが、もし、やった事がなくてもやり方を知っていたら俺はお前達に伝えたと思う。やった事がなくても患者を助ける方法がそれしかないのならそれをやるのがフライトドクターだ」
名取「そうですね。救えてよかったです」
藍沢「あぁ」
そこに大野が休憩から戻ってきた。
大野「お疲れ様です」
するとそこにICUから戻ってきた谷口が来た。
谷口「あの、今日はすみませんでした。私の確認ミスで」
名取「いや、大丈夫。助けられたし」
藍沢「お前の先輩もあった事だ。気にするな。じゃあな」
そう言うと藍沢はICUに行ってしまった。
谷口「私の先輩?」
谷口は大野のことを見た。
大野「私も昔同じことをした。山での落石での患者の時に。でも、藍沢先生と田中先生が今回の名取先生や横峯先生のようにハイラーツイストして止血してくれた。次から注意しましょう。2人で」
谷口「はい!」
名取「ハイラーツイストか…」
大野「名取先生?」
名取「俺は…これでまた、救える命が増えた」
谷口「そうですね」
名取「…藍沢先生はあとどれくらい、俺が知らない処置を知ってるんだろう」
谷口「えっ?」
名取「藍沢先生だけじゃない。シニアドクターは確実に俺達よりも知識も臨床経験もある」
大野「そうですね」
名取「俺はどれだけその技術を手に入れられるかな…」
大野「そういえば前に藍沢先生が言ってましたよ」
名取「えっ?」
大野「フェローの時は理解できなかったシニアの処置もスキルがついた今は理解出来るって。だから、救命で学ぶことも多いって」
名取「なるほど…確かにそうかもしれない」
谷口「全部理解できるくらいスキルと知識がつくといいね」
名取「あぁ」
それから1ヶ月後…
目暮はリハビリも終えて退院していった。




