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ドクターヘリ救急救命  作者: 零
Another story
14/54

No.3 〜another story〜

ドクターヘリ緊急救命No.3

〜another story〜


藍沢と田中は2人とも17:00に仕事を上がり、田中の家に来ていた。


田中「はい、どうぞ」


田中が鍵を開ける。


藍沢「お邪魔します」


部屋の中はソファーの上に沢山の服が置かれていた。


田中「1ヶ月前まで緋山先生が一緒に住んでたの」


藍沢「これ、緋山が置いていったのか」


田中「明日、取りに来るって」


藍沢「そうか。大変だな」


田中「そう?藍沢先生の荷物はこっちの部屋」


そう言って田中は藍沢の荷物が置かれている部屋に通した。

その部屋は客間として田中が使っている部屋だ。


藍沢「ありがとう」


田中「私、着替えてくるね。ご飯に行くんでしょ?」


藍沢「あぁ。俺も着替える」


そして、田中は部屋を出ていった。

フレンチに行くなら、それなりにきちんとした服が良いかな?と思い、いつもよりも大人っぽい服にした。


藍沢もいつもよりもの私服よりも堅い印象の服にした。



そして、2人は藍沢の運転する車でレストランへと来た。



注文を終えて、ノンアルコールドリンクが出てきた。



田中「まずは、レジデントお疲れ様」


藍沢「ありがとう。お前こそ、この1年お疲れ様」


そして、2人は静かにグラスを傾けた。


田中「藍沢先生が空港で治療した30代の患者さんいたでしょ?」


藍沢「あぁ。朝の心停止の患者か?」


田中「そう。私、あのホットラインが入った時に藍沢先生だったらどうしようって思ったの」


藍沢「そうか」


田中「でも、ヘリで患者情報を聞いた時に救急隊の人に『患者を診てる先生は何科の先生ですか』って聞いたら、救急隊の人が『今は救命だけど脳外科でもあるとおっしゃってました』っていう返事がかえってきてもしかしたら藍沢先生かなって思って現場に行ったの」


藍沢「そしたら、ホントに俺だったってことか」


田中「そう」


藍沢「俺は入国審査に並んでたら、目の前の男性が倒れたんだ。俺はすぐにその患者を診始めた。そしたらすぐに空港のスタッフが来たんだけど、その中に以前翔南に運ばれてきたことがある人がいて、救急隊を呼んでくれたんだ」


田中「そうだったんだ」


藍沢「それで、到着した救急隊が俺のことを知ってて、『今は何科何ですか』って聞かれて俺は『昨日までは脳外科、今日からまた救命だ』って言ったのをお前に言ったんだと思う。それでお前と無線で話した後に『翔南の女性の先生がこちらに向かわれてます。何科の先生が今、患者を診てるか聞かれたので答えておきました』って言われたんだ」


田中「……」


藍沢「俺はその話を聞いてお前だといいなって思ってたんだ」


田中「それで、私だったんだ」


藍沢「あぁ」



そこに、2人の料理の前菜が出てきた。



田中「いただきます」


そして、何でもない話をして前菜を食べ終え…メインが出てきた時、2人の話は仕事の話と将来の話になった。



田中「あのさ、今の救命って結構まとまってきたじゃない?」


藍沢「そうだな」


田中「これから、どうしていけばいいのかな」


藍沢「……」


田中「みんながちゃんとその時に合わせた処置を一通りできるようになった。できない処置も誰かができる。これから、どうすれば良いのかな?」


藍沢「今のままで良いんじゃないか?強いていえば、全員が処置を全て出来れば良いのだろうが、チームでやってるんだから誰かが出来ればいい。そうだろ?」


田中「そうね。確かにそう」


藍沢「だが、練習をしておくのはいいと思う。全員がガイドワイヤー無しで心囊穿刺が出来れば大きな災害があっても助かる命が増える。災害時に点滴用チューブをバイパスに使ったことがあるという事実も伝えておいた方が良いんじゃないか」


田中「そうね」


藍沢「俺たちの経験をあいつらに教えるのがこれからは大事になると俺は思う」


田中「確かに。そうするわ」


藍沢「あぁ」


田中「あのさぁ、藍沢先生と1年前にヘリポートで話したじゃない?」


藍沢「あぁ」


田中「『俺は出会いに恵まれた。お前との出会いも含めて』って」


藍沢「あぁ」


田中「藍沢先生は私のこと、どう思う」


藍沢「…前にも言ったがお前は面白い。それに周りに気を配るのが上手い。俺が何かに迷ってる時もそれを感じ取ってくれる」


田中「そっか」


藍沢「この1年間、確かにレジデントは面白かった。だが、お前がいない1年間は正直キツかった。」


田中「藍沢先生は、ほっとくと1人で悩むもんね」


藍沢「お前は俺のこと、どう思ってる」


田中「ん?救命医としての腕は確かだし、信頼してる同僚。それから、私の悩みに対して同情する訳でもなく、哀れむ訳でもなく、私の立場に自分を置き換えて自分の意見をしっかり言ってくれる人。それから、私の初恋」


藍沢「えっ…」


田中「そう思ってる」


藍沢「俺もだ」


田中「えっ?」


藍沢「俺の初恋はお前だ」


田中「そうなの…」


藍沢「あぁ…」


田中「今も変わってない?」


藍沢「変わってたら、一緒に食事に行かないし、荷物も預けない」


田中「私も変わってない。だから、荷物も預かったし、ご飯を一緒に食べに来てる」


藍沢「付き合わないか?結婚を前提として」


田中「そのまま、結婚でも良いよ。もう、藍沢先生のことは知ってるし」


藍沢「婚約指輪ができる間の話だ」


田中「!?……」


すると、藍沢はその場で手を挙げた。


すぐにホールスタッフが来る。


藍沢「借りれるかな?」


スタッフ「もちろんでございます。お使い下さい」


そう言うと、スタッフはステージで調律を始めた。


すると、藍沢が…


藍沢「田中。1年前に言われた曲を今から弾く。聞いててくれ」


田中「わかった」


そして、藍沢はステージに向かっていった。そこにはピアノが用意されており、レストランのホールスタッフに言えば誰でも弾けるようになっていた。




藍沢は鍵盤の前に静かに座ると、静かに弾きだした。



『ラ・カンパネラの主題による大幻想曲 1832』



藍沢は最難関のこの曲を弾き終えたのだった。



藍沢が席に戻ってくる。

そこにスタッフも着いてきた


田中がそのスタッフに尋ねる。



田中「私も借りれますか?」


スタッフ「もちろんです。どうぞ」



田中はA whole new worldを弾いた。


それは、田中から藍沢への返事だった。

ずっと一緒にいたいという。



そして、田中か席に戻ってきた。

すると、2人のもとにスタッフが来た。



スタッフが尋ねてきた。


スタッフ「素晴らしい演奏をありがとうございました。差し支えなければ、お名前とご職業を教えてくださいませんか」


藍沢と田中は目を見合わせ、頷く。


藍沢「藍沢耕作です。職業は医師です」


田中「田中亜依。同じく医師です」


スタッフ「皆さんにご紹介しても良いですか」


藍沢「どうする」


田中「良いよ」


その声を聞いてスタッフがまるでパーティー会場のスタッフのように少し大きな声で話し始めた。



スタッフ「皆さま、ご注目下さい。先程、素晴らしいピアノを披露してくださいました御二人をご紹介いたします。こちらの男性が藍沢耕作様です。そしてお隣の女性が田中亜依様です」


すると、客から質問が出た。


客「職業は」


スタッフ「藍沢様」


藍沢「フライトドクターです」


スタッフ「田中様」


田中「フライトドクターです」


すると、別の客が


客「失礼ですが、フライトドクターについて教えてくださいませんか」


藍沢「フライトドクターとは現場に医師が駆けつけ重症患者の治療をいち早く開始するために設けられたドクターヘリに乗る救命医のことを言います。」


田中「このフライトドクターはただの救命医ではありません。ドクターヘリが行く現場に待っているのは救急車での緊急搬送では救命できる確率が低い重症の患者ばかりです。フライトドクターになるための専用研修があり、その期間で指導医がフライトドクターになれるかを見極め、指導医からフライトドクター認定証を貰わなければ、フライトドクターにはなれません。」


客「な、なるほど。ありがとうございました」


田中「いえ」


スタッフ「さて、質問のある方はいらっしゃいますか」


客「……」


スタッフ「御二人ともありがとうございました」


そして、藍沢と田中は食事を終えたところだったので、店を出た。



そして、駐車場に行こうとするとお店の出口の前に1台のリムジンが停った。


田中が驚いていると、1人の男性がリムジンの運転席から降りてくる。


男性「お迎えに上がりました」


田中「えっ?」


藍沢「あぁ。ありがとう」


田中「耕作、この人は?」


男性「そのお話は、車の中で」


藍沢「そうだな。亜依、次はどこに行く」


田中「次は…予約してあるホテルに行こ?」


藍沢「わかった」




そう、藍沢と田中はホテルを予約していたのだ。




なぜ?





それは、明日と明後日、明明後日の3日間、2人は有給休暇の消費のために休みを取っていたのだ。



そして、藍沢と田中はリムジンに乗った。



田中「で、耕作。この人は?」


藍沢「あぁ、この人はジル・クリストフだ」


ジル「初めまして」


田中「外国人の方?」


藍沢「あぁ。亜依、話しておかないといけない事があるんだ。」


田中「なに?」


藍沢「俺は、今日本人として暮らしてるし、俺自身も2週間前に知ったことなんだが」


田中「うん。」


藍沢「俺にはどうやらウィスタリア王国という国の王家の血が入っているらしい」


田中「えっ…」


藍沢「これはDNA鑑定済みだ。どうやら、父方の祖母がその国の王女だったらしい。」


田中「そうなの?」


藍沢「あぁ。それで、今その国は王位継承者が3人らしいんだ。その3人がいるうち何も無いのだが、もしその3人が居なくなってしまったら俺が王位継承者として王座につかないといけないらしい。」


田中「ってことは耕作は王位継承者第4位なの?」


藍沢「あぁ。その関係で今、俺はウィスタリア王国王位継承者第4位としてウィスタリアについて学んでる。で、彼は」


ジル「ウィスタリアの王族の教育係で現国王の側近をしております。今は国王陛下のご命令で耕作様にウィスタリア王室の作法や歴史をお教えしております。」


田中「だから、迎えに来てくださったの?」


藍沢「そういう事だ」


ジル「しかし、私が耕作様にお教えしていることは歴史だけなのですがね」


田中「作法は?」


ジル「完璧でしたよ」


田中「へぇ。そうなんだ」


ジル「今日はプリンスとして予約してあります。」


田中「王子?」


ジル「ええ。もちろん貴女はプリンセスとして」


田中「えっ…」


ジル「耕作様から婚約者だとお聞きしております」


田中「まぁ、そっか。そうね」


藍沢「服は」


ジル「部屋に御用意してあります」


藍沢「ありがとう」


ジル「日本名も大事ですがウィスタリアの名前も呼ばれなれておいてくださいね」


藍沢「あぁ…」


田中「何て名前なの?」


藍沢「ゼノ・ジェラルド」


田中「ゼノ?」


藍沢「なんだ」


田中「いい名前だね」


藍沢「ありがとう」


田中「じゃあ、休暇中は耕作のことゼノって呼ぶね」


藍沢「えっ…」


田中「イイ?」


藍沢「あぁ」


ジル「ゼノ様。プリンセスはなんとお呼びすればいいでしょうか」


藍沢「どうする。亜依もなんか名前を考えるか?」


田中「何が良いかな?」


ジル「そうですね…」


田中「ノアはどうかな?」


藍沢「ノアか…いいんじゃないか」


ジル「では、ゼノ様とノア様とお呼びしますね」


藍沢「あぁ」


ジル「あと10分程でホテルに着きます。その後の御予定はホテルのお部屋で申し上げますね」


藍沢「わかった」




そして、ホテルの入口の前にリムジンが停車する。そして、ドアマンがドアを開ける。


ゼノが先に降りてエスコートしてくれる。




すると、中に入った私たちにジルが言った。


ジル「ロビーで掛けてお待ちください。チェックインして参ります」


そして、3分程でジルが支配人を連れて私たちのもとにきた。



支配人「ゼノ様、ノア様。ミラコスタにようこそいらっしゃいました。お部屋に御案内致します」



そして、私達はミラコスタ・スイートに案内された。


支配人「この扉の先が3日間の御二人のお部屋になります。何か必要な物がありましたらなんなりとお申し付け下さい。それでは失礼致します」


そして、ゼノとノアはドアを開けた。



ノア「凄い…」


ゼノ「そうだな」


ジル「さぁ、まずは御二人とも着替えて下さい。その後、本日の御予定をお伝えいたします」


そう言われて私と耕作は着替えた。



まるで、ディズニーの世界のプリンセスとプリンスのように…


あっ、本当のプリンセス、プリンスか笑笑



そして、ゼノとノアは部屋のソファーに腰を下ろした。


ジル「この後、このホテルで行われておりますパーティーに出席して頂きます。その後、ウィスタリアと隣国の国々で閉園後のディズニーランドを貸切にしてありますのでにシンデレラ城でノア様にプリンセスとして身につけて頂く物をお渡しします。」


ノア「はい…」


ジル「その後はプリンセスとプリンスとして御二人で1時までお楽しみください。翌日はディズニーシーでのセレモニーに参加後そのままディズニーシーでお過ごしいただきます」


ノア「わかりました」


ジル「では、パーティーに参りましょうか」



そして、パーティーの会場に着いた。


そこで各国の王位継承者とお話をしたのでした。



そして、ディズニーランドの閉園時間


会場のプリンセス、プリンスにジルが放送を入れた。



ジル「各国のプリンス、プリンセス。間もなくディズニーランドへの入園となります。御準備をお願い致します」



それを言い終わるとジルが私たちの所にきた。


ジル「参りましょうか」


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