ゆらからの電話
赤井の家 屋敷内 広い部屋
ゆらからの電話は続く。
ゆらはどこか急に声が元気なくなり、いう。
「かいと、その、お前にいつきや桜子や陸に伝えさせて…その…すまなかった」
「え?ここに桜子も陸もいますけど」
「…な!いや、頭が足りなくてすまなかった」
「電話の声聞こえてますよ、二人に」
桜子も陸も聞いている。
陸はいう。
「そうですね、伝えてほしかったです」
桜子も小さくいう。
「はい…伝えてほしかったです…」
ゆらはもう申し訳なさげに声に元気がなくなりそうになりつつ、しっかりと声を出す。
ゆらはかいと達の前ではしっかりとしたものでいたいのだ。
「すまない。あと…その上の方のことなんだが、勝手に日を決められてそれも伝えようと思って電話したんだ」
かいとは聞く。
「いつだ!いや、いつですか!?」
ゆらは答える。
「一日後だ」
「急すぎるだろ!何でそんな勝手に」
「上の方の決めたことだ。勝つんだぞ。かいと」
かいとは電話を終わり、近くの二人を見る。
元気よく声を出す。
「俺は優磨さんに勝つ!」
桜子も陸も不安そうにかいとを見た。
ある小学校 セツナの部屋
電話が終わったゆらは、次へと電話をかけるのだが。
額に手を置く。
「私はしっかりしないと、かいと達を不安にさせる。しっかりするぞ…しっかりと」
それを、机を片付けながら女性は見つめた。
「…ゆらさん」
声をかけられ、ゆらは、机を片付ける手を止めていたため、はっとする。
「…はっ!悪い!今片付ける!」
机がきれいになっていった。




