かいとと陸1
陸はというと、依頼で階段にいた。
その階段から声がするとのことで来た。
階段にいる30代ほどの女性はいう。
「声がするんです!ここ!」
女性は依頼してきた女性だ。
「はい!あの、それで声は…」
陸は女性の言われた場所の部分へと耳を近づける。
が、何も聞こえない。
「何も聞こえません…」
女性は口元に人差し指を当てる。
「うーん、変ね…気のせいだったのかしら…ごめんなさいね」
「…いえ。調べて何か分かることがあればお伝えします」
「ごめんなさいね。来てもらったのに」
依頼には様々なものがある。
すぐに解決できないものなどもよくある。
陸は頭を下げ、女性と別れた。
そうして、まだ時間があり、歩いているとばったりとかいとと会う。
「陸」
「かいと」
お互いに顔をあわせる。
陸の方がどこか気まずそうだ。
だが、いう。
「かいと。桜子さんの方法があるって本当?」
「ああ。俺は信じてる」
かいとはソメリから伝えられたことを話していく。
「その話…本当に?」
「いつきにも言われたが俺は本当だと思ってる。ソメリさんの目は嘘なんてついてない」
陸は一度目を細める。
「うん、僕も信じる。でも…その、僕としてはゆらさんはかいとだけにそのことを伝えたことがなんだか…少し…腹が立つかも」
かいとは顔を少し困ったようにする。
「…かいと。僕と戦ってほしい」
「…な、なんでだよ」
「僕のため。勝手な理由だよ」
その目は本気だ。
かいとは自分の目をあわせる。
「わかった」
陸の目を見てかいとは答えた。




