あなたへと道をつなげるために6 終わり
悩んでいるのに、相手の方が勝手に話を進める。
「あははっ、手遅れだから教えてあげようか?」
緑の髪の少女は笑う。
ソメリは聞くことにする。
「…っ…教えて」
「いーよ、あのね、あのかけらが人になったら、あの子の血をあなたが飲んで、あの子はあなたの血を飲めばよかったの」
「…もっと早くにいってくれたら!!!」
杖を向け、草木を伸ばす。
緑の少女はくすくすと笑う。
「魔法?かー」
草木はパキリッと音だけがする。
横をかすめただけで、当たっていない。
「当たってないよ?」
当てられなかった。
悪いのは少女じゃない。
探すことをしなかった自分だ。
「私が…悪いの、エリィーのために何かをしなかった私が悪い」
ソメリはぐっと唇をかんだ。
うづきがいう。
「そんなことない。あなたはあなたのできることであの子を守ってた」
「そんなこと…ない…」
うづきはそれ以上何も言わない。
性格的に他者に関わろうとしない部分がある。
そのため、人になつきやすく見えても、どこか距離はおいている。
それがうづきかもしれない。
「でね、あなたの血を飲むと、なんとあの子は危険が少なくなるの。ねー、誰か教えてくれたらよかったのにねえ?」
少女はくすくすと笑い続ける。
「残念だねえ?誰も救われないねー。あと嘘じゃないからね、手遅れなのにわざわざ、嘘なんて言わないから」
「…どうして、今教えたの…」
「言ったでしょ?私も同じ目にあったの」
「…だから、なの?」
「私だって、こんなことしたくないよ」
「しなければいいのに」
少女は、笑みが消える。
「私ももっと早くにわかったら、また違う“今”だったんだろうね」
少女は、どこか、暗くいう。
「でも、もう過去は変えられないから…もしできても、私は」
少女はまっすぐに絶望のような目をしたが、どこか迷ってるのか、目線が下がった。
「多分……………変えたいとは思わない」
ソメリは下を向く。
それから、少女は詳しく話をしていきしゃべり終わると、どこかへと行った。
残ったのはうづきとソメリ。
うづきは、エリィーの体を抱き上げる。
「エリィーを…連れていくの…?」
「うん…」
ソメリは
「まって」
といい、うづきの前へと来ると。
エリィーを抱きしめる。
「…ごめんね…ごめんね…」
涙が落ちた。
ソメリはうづきへという。
「…エリィーをお願いします」
「うん…」
それから、うづきはそっけなくいう。
「私は、次のすることに行く」
「はい…」
「何か用があったら、冒険者依頼の場所とかの壁とか見て、連絡してね」
「…」
うづきは、さっと行ってしまう。
ソメリは一人残った。
エリィーの後は追えなかった。
自分が憎くなる。
だから、理由を作ることにした。
それでも生きるために。
多分桜子という誰かがいるからだ。
そういうことにした。
でも、エリィーがいないのに彼女を助ける方法を教えてどうするのか。
数日考えた。
そして、エリィーのかけらの入っていたびんを抱きしめ、決める。
「エリィーは、いない、でも…その誰かがいるなら」
もうエリィーは助けられない。
助けられないなら、他なんて…助けたくない。
でも、でも、でも!
エリィーの笑顔が頭に浮かぶ。
_エリィーは、もう…いない_
_けど_
_それでも_
_桜子さん_
_あなたへと道をつなげるなら_
ソメリは前を向く。
「エリィーはここにいた、ここにいたんだ、だから」
ぎゅっとびんを抱きしめる。
「エリィーあなたのここにいた道をつなげる…絶対につなげるから」




