あなたへと道をつなげるために5
日々が過ぎ、ある日のことだ。
うづきもそばにいた。
エリィーは突然に壊れた。
ソメリは止められなかった。
うづきも止められなかった。
彼女は自分で自分を殺した。
エリィーはきれいなものしか見てなかった。
ソメリは忘れていた。
エリィーは、かけら。
しかも、闇を吸収するもの。
エリィーは知らなかった。
エリィーは、きれいなものしか知らなかった。
聞かされてなかった。
だから、怖いことを知らなかった。
ソメリはエリィーを危険として追うものもいて、町を転々としていた。
町を転々としていれば、多くの闇の感情を彼女が吸い取る。
町によって町中の状況は違う。
ソメリは気づかなかった。
そして、エリィーのことを忘れていた。
エリィーがどういうものか、忘れていた。
きれいなものがあれば、そうじゃないものもある。
きれいなものだけじゃない。
エリィーは、それを見ていた。
最初はどういうことかわからなかっただろう。
きれいとは違って怖いこと。悲しいこと。
エリィーは、その意味を知っていったのだろう。
そして、同時に闇を吸いすぎた。
エリィーは壊れるときに、多くの赤色を帯びた闇色の花びらを出現させた。
多くの闇の感情。
怒りを爆発させるように赤色の花びらが空中で飛びかっている。
うづきはエリィーへと向かっていこうとした。
でも、ソメリはうづきを後ろから抱き、止める。
うづきは、気づく。
彼女は耐えていた。
ここはそれでも、町の端っこ。
だが、様々なものに当てないように。
自分の歯を食いしばって。
彼女は耐えていた。
エリィーは、口から血を流して倒れる。
倒れると、ソメリはエリィーの近くへと行き、抱きしめる。
エリィーは血を流す。
飛びかう花びらはソメリを狙っているが、なんとか、止めている。
エリィーは、声を出す。
「私…きれいなものしか知らなかった…でも、怖いものっていっぱいあって、なのに私は笑ってて」
エリィーは、悲しげにいう。
「こんなに悲しいことばかりなら、私はこの世界にいたくない」
「エリィー…!」
エリィーの目には絶望がある。
「待って…まって、エリィー…」
「何も知らないで、笑ってて…ごめ…んね」
エリィーは、誰かに謝る。
誰に言っているのか…。
それはわからない。
エリィーは立ち上がると、走りだす。
淡い青色の髪が空中へぶわりと揺れ、ソメリは手を伸ばした。
彼女は。
エリィーは。
浮かぶ赤闇色の花びらを自分へと突き刺した。
「エリィー…!!」
エリィーは自分で自分を殺した。
きれいなものしか知らなかったから。
怖いものや悲しいもの
エリィーは、それを吸収し続けた。
彼女は、それをどうにかする方法を知らなかった。
だから。
壊れた。
_びんの中のかけらは粉々にくだけた_
ソメリは…彼女の壊れた原因は闇の気持ちがあるものの近くに彼女をいさせてしまったこと。
後悔した。
どうして、忘れていたのか。
「エリィー…ごめんね…私はそばにいたのに、あ…私、は…」
ソメリは自分もエリィーの元へと行こうと自分へと杖を向ける。
あまり魔法は使えない。
けど、首はしめられるだろう。
うづきはソメリの行動に叫ぶ。
「ソメリ!やめて!」
「私が悪いの、エリィに何もしなかった」
うづきは止めようとして動こうとはしない。
彼女が決めたのなら、その相手が決めたのなら自分は止めることはしない。
それが、うづきのあり方。
ソメリは、杖に力を込めようとした瞬間だった。
「あははっ」
声が響いた。
そこには緑の長い髪で、赤いローブの少女。
空中を浮いている。
「全部絶望だね、悲しい悲しいね」
少女は、笑っていた。
ソメリは彼女へ杖を向ける。
うづきは動かず少女を見つめる。
ソメリは低く声を出す。
「何を笑ってるの」
「ぜーんぶ、手遅れ、悲しいねー」
にこにこしてる。
「妹といたやつね…あなたは」
「ねえ、ソメリ」
名前を呼ばれる。
「あなたに、あのかけらを助けられた方法を教えてあげる」
「今さら、何をいって…!もうエリィーはいないのよ!?」
「今さらだからだよ?」
ニイと少女は笑う。
「あー、でも、生き返るとかはないから、まだここにいたら、助けられた方法だから」
「だから、どうして、もっと早くに…」
「私も同じ目にあったの、教えてもらった時には手遅れ、だから、同じことをしてやるの」
その少女は、くすくすと笑った。
きっともう、壊れているんだろう。
「聞きたい?もう助からないけど」
ソメリは聞くわけがないと言おうとして、頭に浮かぶことがあった。
うづきが言っていた。
_桜子という誰かのこと_
ソメリは悩んだ。




