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壊しの器なんていらない
かいとは何とかいう。
「壊したって、何もよくならないぞ!?」
ムアは焦るような顔だ。
「よくなる!よくなるもん!」
かいとは必死に声を出す。
「よくならない!よくならない!世界を壊したいとかあると思うけど思うけど、でもだめ!」
ムアは質問する。
「何でだめなの?あなたもそんなふうに思ったことない?」
かいとは世界が壊れてほしいと思った時があるとしても。
あるとしても。
「だめだ…と思う」
「何で………?」
渦は動く。
かいとは闇に包まれても声を出す。
「ムア!世界なんて…壊したって、…」
かいとは闇に飲み込まれた。
完全に。
かいとは叫ぶ。
「壊したって!何もいいことない!自分だってどうせうれしくない!!!!ムア!!!」
ムアの気持ちは分からない。
でも、どうせ壊しは楽しくない。
楽しくないんだ。
壊したって痛いだけ。
痛い、痛いだけだ。
「ムア!!!!聞いてくれ!」
ムアは聞かなかった。




