第4話:ヴァンパイア
藍は、名も知らぬヴァンパイアに招かれ、その者の家であろう場所に居た。
と言っても、こういう話にありがちな、墓場や地下や場違いな豪邸なんかではない。
街のはずれにある、ただただ普通の一軒家だ。
「まぁ、適当にくつろいでくれ。
そして、真剣に聞いてくれ。」
「待てよ待てよ、、!!そろそろ名前ぐらい教えてくれないか?」
もっともである。
藍は、この男に出会い、そしてこの家に着くまで、名前すらも教えてもらってなかった。
無用心にもほどがある。
「ん・・・それもそうだな。すまない。
俺は、緋涙 赤夜だ。なんとでも呼んでくれて構わん。」
「あやって・・・俺より女っぽいじゃないか・・・。」
赤夜は、藍を睨みながら言った。
「・・・以後、女っぽいは禁句だ。」
「そ、、そんなに睨むなよ・・・。
俺は藍。黒羽藍だ。」
「お前の名は知ってる。なんてったって、お前は俺を除けば唯一の生き残りなんだ。」
赤夜は、溜め息混じりにそう言った。
「え・・・?」
「やはり知らなかったか・・・。これから、すべてをお前に話す。
なにかあっても、途中で口は出すな。質問は後だ。わかったか?」
「わ、、わかった。」
藍は、一方的な赤夜に若干の嫌悪感を抱きながらも、頷いた。
「ヴァンパイアは・・・約3年前に、俺とお前以外が滅んだ。なぜだか分かるか?」
「・・・。」
「我々は昔から、人間とは真逆の闇の世界。夜の世界で生きてきた。だから、人間と出会ってしまうことなど滅多に無かった。
だが30年ほど前から、人間は我々の生きる世界に。我々が活動する時間にも姿を現すようになった。
そして、我々の血を吸う場面が幾度と無く目撃されるようになり・・・後に、ヴァンパイアハンターと名乗る人間が姿を現し始めたのだ。」
「ヴァンパイアハンター・・・?」
「ヴァンパイアハンターは、我々を片っ端から殺した。そして、最終的に・・・俺とお前が残った。これが、今のヴァンパイアだ。分からないとこ、あるか?」
「待てよ。なんで返り討ちにしてやらなかったんだよ?所詮、人間だろう?
あんな奴ら、、」
「藍。我々ヴァンパイアが1番恐れるものは何か・・・分かるか?」




