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inner world  作者: 蒼羽 桜
10/11

エピローグ 箱庭の主は満たされ笑う

本日、完結までの2話+人物紹介で3話を同時に投稿しています。

こちらは完結の【2話目】です。

 ああ!

 彼女と俺は、無事に幸せになれたね。

 決められた婚約者と結婚したのに、彼女にくちづけすら許さずに攫うなんて、俺よくやった!

 彼女が婚約者君のこと、あんまり好きじゃなさそうだったからなぁ。

 婚約者君が彼女に惚れないように、微妙に好みじゃないように見せたかいがあったな。


 まぁ、彼女が誰と幸せになろうと、それも俺だけどね。

 それでも、彼女の幸せは絶対だ。

 それに、宵闇の髪と空の蒼の瞳を持つ俺は、本体の俺に一番近い、俺の現し身であることは間違いない。

 現し身だからこそ、俺の能力(ちから)の一部として、魔法なんてものを好きに使えるんだし。


 そう、あの世界は俺の箱庭。


 あの世界に存在するすべて……人、植物、動物、空気、大地も海も空も、彼女の魂以外の何もかも。

 自由意志はあるけど、俺の身体の一部なんだ。


 彼女の魂が、俺の肉体が存在する世界に生じたその瞬間、俺の番(モノ)だって解った。

 だから、その時すぐに捕まえたよ。

 そして俺と彼女は一つになって、彼女はこの箱庭(セカイ)に生まれたのさ。


 彼女は俺以外とは出逢わない。

 関わることさえない。

 俺以外の存在を、彼女が感じることはない。

 俺以外の存在が、彼女の存在をほんの少しでも感じることはない。

 俺以外のモノを、彼女がその身体の内に受け入れることはない。

 俺以外のモノを、彼女がその魂に纏うことはない。


 彼女はこの箱庭(セカイ)で、初めて身体を持って生まれた。

 その身体を形作るすべては、俺の一部だ。

 彼女のすべては、俺のモノ。


 俺にいわゆる寿命なんてものはない。

 だから、ずっとずっと……この箱庭(セカイ)で繰り返すんだ。

 永遠に終わらない、俺と彼女だけの物語を……俺の身体のナカに(インナー)存在する世界(ワールド)で。



   END?

最後までお読み頂きありがとうございました。

次話は人物紹介です。

名前の意味の小ネタなんかもありますので、よろしかったらご覧ください。

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