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第五話 計画
第二章スタートです!
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付近では有数の都市・ヴィントス街の中で、最も活気のある地域であるイーラリ広場の中心で、俺達は堂々とヴィントス街支配のための会議をしていた。
…いや、それは会議というよりも講義に近かった。
「…我々はたった二人、それに対してヴィントス街の住人は五百人を超える。この五百人を一人ずつ殺していく時間は無い。」
「…どうするんだ?」
「デマを流すんだ」
「…デマ?」
その後ディアは作戦について語っていたが、やたらと長ったらしかったので、勝手に要約すると、こういうことだ。
僕ら二人は他の都からの使者として都か主に参上する。都というのは百人以上人が集まる都市、都主ってのはその都を束ねる小さな王様のようなものだ。
魔法を使って誰にもバレないように都主を殺した後、都主を殺した正体不明の何者かが都内に忍びこんだというデマを人々に流し、都内の人間達に殺し合いをさせる、というものだった。
この話を聞いたとき、僕はなぜか酷く興奮した。理由は分からない。でも、
…ここから、僕らの『支配』が始まるんだ。