久保若葉②
「久保さーん。どうしたの?……あれ?」
玄関に久保さんは現れない。今日、イ○ンに遊びに行くって約束したのに、集合場所に来なかったから、家に来た。
「おや。どうしたのかね?」
お姉さんが現れた。
「今日、久保さんと遊ぶ約束してたんです」
「あぁ、あいつ。アラームのセット忘れてたな。私が起こしに行こうか?それとも、君が起こしに行くか?」
「僕だと謝り倒される気がするので、お姉さんに任せます」
「ほーい」
そう言って彼女はフライ返しを持って、2階に上がる。
しばらくすると、慌てて久保さんが降りてきた。
「拓くん、ごめん!今すぐ準備するから上がって待ってて」
そう言って再び2階に上がる久保さん。
「二度寝すんなよー」
すれ違いで降りてきたお姉さんが威勢よく言う。
「……そのフライ返しはどう使うんですか?」
僕は聞いてみることにした。
「これで歩果のほっぺをペチペチ叩くものだ。これで起きたぞ」
「そうですか。では、上がらせていただきます」
僕は靴を脱いで家に上がる。
*
「拓くん。お菓子いるか?」
「あ、いただきます」
僕はもぐもぐとお菓子を食べる。
「ねぇ、拓くん」
「はい……」
「歩果といて、楽しいかい?」
僕は笑って頷く。
「はい。毎日楽しいです。と言うか、僕には彼女しか友達がいないんです。だから、話さなくても、いるだけで楽しいです……」
「ハハハ……歩果はいい子をゲットしたな。流石は私の妹だ」
ニコニコと笑いながら言うお姉さん。
「そうだな。じゃ、お姉さん呼びは継続だな」
「呼び捨てしてほしいんですか?」
「あぁ、歩果にお姉ちゃんと呼ばれてるからな」
「じゃ、若葉さんで」
「線引きが上手いな。これなら歩果も嫉妬はしないな」
それから話してると、久保さんが走ってきた。
「拓くん。お待たせ……」
「おー歩果」
「お姉ちゃん……」
少し久保さんは警戒していた。
「安心しろ。お話ししてただけぞ」
「そうだよ。久保さん」
僕も安心してるために加わる。
「うぅ……そうなら……よかった…………うん。お姉ちゃんはそんなことしないよね」
「おいおい。私の信頼はないのか?」
「ない」
「じゃ、拓くん行くよ。ごめんね待たせちゃって」
「うん。大丈夫」
僕はゆっくりと立ち上がる。
「じゃ、お姉ちゃん。行ってきまーす」
「ほーい。嫉妬4時間コースだな」




