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1章終わり。


彼女がボクにタバコの喫煙の有無について尋ねたのは、なんてことのない話であった。


今までに付き合ったり、知り合った男でタバコを吸っていた奴がろくでもないモノばかりだったという話だった。

タバコを吸っているか吸ってないかで、相性が決まるのかと思ったが、占いの類が好きらしくそういう迷信的ことを信じるタイプなのだろう。


だが、彼女がそう思っているのならそうなのであろう。

人は思った通りに生きてしまう。頭のなかに描いたことは無意識の内に現実化し、そういう生き方を自然と選択する。


きっと彼女はタバコを吸わない男と付き合いたいとか心の何処かで思っていたのだろう。そのため、喫煙者とはうまくいかなかったのだ。

まあ、これはボクの持論であり、今そう考えただけである。



ボクと彼女はこのまま付き合う未来があるのだろうか。

今の状態であれば、責任を取って付き合うということが筋である気がする。

だが、好きでなく、ただ単に一夜を共に過ごしたにすぎないのだ。


そもそも相手だってどう思っているか分からない。

訊けば答えてくれるだろうが、訊くのも怖いというか、なんだか残酷だ。


だいたいボクと付き合ってもツマラナイと考えている。

ボクは基本的には言葉を発する回数も少なく、世間一般で考えられる娯楽に関心を示さない。もっぱら示す対象は書物に対してだけであり、本さえ読めればあとのことはどうだっていい。そんな寡黙かつじっとしている人間と居て楽しいものであろうか。


きっと、単にちょっとタイプの年下の男と出合っただけのことであり、ボクのことを何も知らないが故に期待しているのだろう。

だが、残念なことにその期待に応えるのは難しい。どうせ、すぐに別れる運命になるのだから、無駄な交流は避けたい考える。まあ、一夜を過ごしてしまった時点で、避けたいも何もない気がするが。






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