第33話
(辛くない方がいいな)と思いながらゆっくりすっていると、うどんが来た。
ツヤツヤした麺がどんぶりに入っていた。
「ここに、大根おろしを乗せて、醤油をかけて食べるんです」と、すった大根おろしをたっぷり乗せて、ちょっと醤油をかける美琴さん。ズズッとすすって「美味しい」と笑顔。
(じゃあ、俺も)
大根おろしはちょっと少な目で醤油をかける。ゾゾゾッとすする。
「うまい!こしがあっておろしと醤油がさっぱりしてて、うまいですね」と言いながら大根おろしをもう少し足す。
俺の食べっぷりを見て、「気に入ってもらえて良かったです」と嬉しそうな美琴さん。
あんまり嬉しそうなので、俺の方も恥ずかしくなって、俯いてうどんをすする。
まだ食べられるか心配だったのに、ぺろりと入ってしまった。
「はぁ、さすがにお腹いっぱいですね」と椅子にもたれる美琴さん。
くつろぎっぷりに笑いながら「そうですね。さすがに俺もお腹いっぱいです」と答える。
店を出て「じゃあ、帰りますか」と美琴さん。
「今日はありがとうございました。とっても楽しかったし、美味しかったです」とお礼を言う。
「喜んでもらえて良かったです。帰りも行と同じところで停まったらいいですか?」と美琴さん。
「はい。それでお願いします」
ワイワイ香川の美味しい物や観光地の話をしながら帰る。
たのしい時間はあっという間で、家の近くに着いてしまった。
「今日はありがとうございました」と車を降りながら、もう一度お礼を言う。
「私も楽しかったです。久しぶりにアイスも食べられたし」と美琴さん。
あのアイスの味を思い出して、思わず「ぷふっ」と吹き出してしまった。
その勢いで、「また、どこか行きませんか?」と言ってしまった。
「え?」と意外なことを言われたかのように目を丸くする美琴さん。
「いや、えっと・・・」と言葉につまっていると、
「・・・・いいですよ」と返事が返ってきた。




