第2話 体験版さんとの出会い
いやー。蟻さんいきなりユニークスキルゲットしちゃいましたね!まぁいいんじゃないかな。そう思っています。少しずつ成長していって、最後に強敵を倒す的な感じではないので、御用心を…まぁ、もしかしたらラスボスはいるかもしれませんけどね!
さて、では今気になっていることの確認だ。
・どの種類の昆虫か。
・ここは異世界か否か。
この2つだ。うーん…聞けば返ってくるような先生的存在がいるといいにだが。
【転生後のギフトとしてユニークスキルを1つ獲得可能です。】
「うわっ!なんかしゃべった!」
思わず素のまま叫んでしまった。だが返事はない。きっとさっきの声は心(命)にしゃべりかけていたのだと思う。ならばこちらも心にしゃべりかければ答えてくれる…はずだ。
(あのー、どちら様でしょうか?)
すると案の定、
【転生者に一時的に与えられるユニークスキル〔ガイド〕の体験版です。】
おいおい、体験版ってゲームじゃあるまいし。まったくどういう異世界だよ!
まぁいい。聞けることを聞いておこう。
(えっと、じゃあ体験版さんって呼びますが、俺がユニークスキルを獲得できるって本当ですか?)
ユニークスキルといえば異世界小説ではかなり強いスキルだとかいてあったな。
マジで獲得できるのか!?
【可能です。獲得できるスキルを表示します。】
その瞬間、ピュンという機械音がして何やら物騒な名前のスキルが頭にたくさん湧いてきた。自分の思考とは明らかに違う思考のもとに、だ。
そしてスキル名を見ていくと、「完殺」だの「瞬間暗殺」だの物騒なものが際立って多い。もうちょいまともなの無いの?
一通り見てみたが体験版さんの本名でスキル名、ユニークスキル〔ガイド〕がなかったのだ。
(ユニークスキル〔ガイド〕がないんですけど…?どういうことですか?)
少しムッとしながらきくと、
【ユニークスキルの適正条件を満たしておりません。】
(適正条件?)
【今のレベルでは〔ガイド〕を開放することは不可能です。】
な、なんと!急に転生して案内人もなしに生きて行けというのか!?どこかのスライムさんのように楽はできないのか…
(そ、そのユニークスキルはどのくらいのレベルで獲得できますか?)
がっかりしたとこを見せないように余裕な感じで聞いた。大人はこうするものなのだよ。
【レベル25です。】
残酷で非情な声が俺にそう告げた。あまりにも高すぎる!何も知らない世界だぞ!?
だが、そんな会話、いや念話をしている最中にまぁまぁ役立ちそうなスキルを見つけた。
(あのー、この〔クラフター(作る人)〕というスキル、自分でスキルを作り出せるってことですか?)
【その認識で間違いありません。ただし作れるスキルはノーマル(通常)スキルだけです。】
やはりそうか!いくらノーマルでも少しは役には立つはずだ。しかもいくらでも作れるとなると…。
(このスキルにしてください!)
【かしこまりました。〔クラフター〕を付与します。】
その瞬間俺はとても強くなったと理解した。ひ弱なはずの昆虫が一瞬で狼にでもなった気分だ。そして、このスキルが俺の人生、いや蟻生の最高の相棒スキルとなるなだ。
なかなかいい仕上がりではないでしょうか?ここからは雑魚キャラが戦うストーリーです!楽しみにしていた人は、お見逃しなく。




