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星、食べられる。
夜、私はいつもと同じように天体望遠鏡を覗き込んでいた。
「・・・・・え?」
おかしい。明らかにおかしい。
「嘘!?ちょ、昨日の写真と違う!?」
「美桜うるせェ!!」
「黙れクソ兄貴!!」
私の部屋に突入してきたのは真星 修哉、19歳の無職。あだ名はクズだ。
「つか部屋に入るときくらいノックしろ!!」
「わーったって」
「やり直せ」
舌打ちしながら部屋から出る修哉。
ノックの音が2回し、部屋に入る修哉が目に映る。
「アホか!ノックは3回だろ!!」
「いちいち煩いな!!」
今度はちゃんと3回になった。
「お邪魔しまーす」
「邪魔するなら帰れ」
「おい」
「は!?星が消えたァ!?」
「なんだよ、飛行機かなんかの見間違いじゃないのか、気のせいだろ」
気のせいなんかじゃなかった。星は消えている
「消えてるんだよ、星が1つ・・・」
「煩いよ食事中に」
振り向くと青髪の未来人のような服装をした青年が立っていた。
「不法侵入者!?」
声がかぶったその瞬間に虫取り網を構えて捕まえた。
否、捕まえようとした。
その彼は瞬間移動をしていた。
「なんだよお前・・・」