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雪華草  作者: 鈴一ほたる
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雪華草

 明治天皇の崩御とともに、明治は終わりを告げた。新しい時代の幕開けである。

「すず、見えているか」

 満天の星空。明治の空も、新時代の空も、なにも変わりはしない。

「変わったのは、人だけだな」

 花宮はつぶやいて、鈴蘭を生けた花瓶を窓辺へ移動させた。

「やはり、あの日の約束は守れなかったのだな」

 明治が終わるのを待たずに、すずは姿を消した。すずの生を支えていたものがなくなったのだろう。

「…雪華草の花言葉、知らないとは言わせないからな」

 花屋で買ってきた雪華草を花瓶の隣において、花宮は窓辺を離れた。



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