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間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜  作者: 舞桜
第6章 少年期〜青年期 学園6学年編

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46話 “学園祭“・・・一方、精霊王達は・・・ 第三者 視点


   第三者 視点


 アトリーが消える少し前、ムーグラーフ領、“大樹・精霊樹の枝葉“前にて・・・


ルスリヒト『フムス、地中を進行中の奴らは今どの辺にいる?』


フムスタール『・・・今、丁度ここから市街地の方向、500メートルほど先、・・・!市街地の下水道内に侵入した』


精霊王全員『『『『『!!』』』』』


 少し前から地中を移動してきている集団を感知してから、その動向を監視していたフムスタールに今の状況を聞いたルスリヒト、その質問に簡単に答えていたフムスタールだったが、途中で、その集団の行動が変化した。

 それが今まで誰の目にも届かないように、わざわざ下水道を避けて地中を掘り進めながら移動していた集団が、突如、“大樹・精霊樹の枝葉“の間の前に広がる、ムーグラーフ領の領都である、“グナーデアルボル“の地下に張り巡らされている巨大下水道の中央に侵入したと言う報告を聞いて、精霊王達は一瞬で眉を顰めた。


オルクリタチェーニ『市街地中央付近ね・・・ねぇ、もしかして、そいつら、市街地で何かやらかそうって事じゃないかしら?』


ゲイルリヤーフ『ちょっと待って、今向こうの声を聞いてるから・・・・・・あぁ、人数は50人ほど、数人ずつ何組かに別れて何か、魔道具らしき物を仕掛けるようだ、間違い、街中で事件を起こすつもりだな、どうする?多分、揺動だと思うが・・・』


 オルクリタチェーニが誰もが予想しているであろう、その怪しい集団の目的を示唆すると、これまで狭い地中にいた奴らの動向を探る事ができていなかったゲイルリヤーフが、調査の対象である集団が広い下水道内に出てきたことで、奴らの動向を捉えられるようになったと分かって、すぐにその集団に向けて自分の配下の風の精霊達を送りこみ、その言動を逐一監視して、報告をあげさせた結果、どうやら、予想は的中し、詳細はわからないが、魔道具を使って市街地で騒動を起こすと言うことが判明した。

 それも、それなりの人数で複数箇所に別れて散り始めたと、だがそれはどう考えても、こちらに対する揺動作戦であろうと言う予想も付け加え、これに対しどう対応するのか?と他の精霊王達に投げかけたが、


グラースヴリズン『どうするも何も、あっちが揺動なら、私達は本命がこっちに仕掛けて来るのに備えなきゃでしょ?』


 と、普段他の精霊王達より人間に関与する事が少なく、それほど愛着がないグラースヴリズンは、自分達が気にする事ではないと言うような言い方でこういったが、


ゲイルリヤーフ『いや、それは分かってるけどな、“精霊樹の枝葉の愛し子“の両親が納める町が襲撃されるって分かってるのに、そのまま放置していいのかって話だよ!』


 と、ゲイルリヤーフが自身がしなきゃならない事は分かってはいるが、その犠牲となる街が、自分達の兄弟といってもいい存在の“精霊樹の枝葉の愛し子“である、“リアンタイガ“の両親が統治している事を考えると、襲撃されるのを見て見ぬ振りはできないだろうと主張した。


『『『『『!!あぁ・・・それはぁ・・・』』』』』


グロムゾンギ『うむ、確かにの、アトリーの姉の嫁ぎ先でもあるし、流石に見捨てる事はできんな・・・我らが直接は手助けできんが、上位精霊達に任せてみるか?』


ホオフラム『うん!それで行こう!』


グラースヴリズン『そうね、襲われてる街を放置して、街の人達に被害が出たら、アトリー君が悲しんじゃいそうだし』


 ゲイルリヤーフのその主張に精霊王達もそれは流石にと、思い始めたのか、グロムゾンギが最初にそのまま見捨てるのはできないと言って、対策案を出してきた、その提案にホオフラムが元気に乗っかり、初めは助ける気がなかったグラースヴリズンも、グロムゾンギの言葉でアトリーとも縁が深いこの地を見捨てると、アトリーが悲しむと言って、その提案に賛成し出した。


オルクリタチェーニ『確かにね、“精霊樹の枝葉の愛し子“も悲しむでしょうから、なるべく被害が出ないように、先んじて襲撃犯達を捕縛して、あの街の衛兵隊の手助けをしましょう。じゃあ、それぞれの上位精霊を5、6人ずつ出して、その子達をリーダーに、後はここの守りの約三分の一ぐらいをそちらに回して、属性が偏らないよう組を作って一斉に襲撃班の確保を、残りの精霊達はこちらの全方向の警戒を引き続き行うってことではどうかしら?』


 と、オルクリタチェーニが具体的な提案を出すと、他の精霊王達は異議を申し立てることなく提案を了承。


 すると、この地に愛着がある精霊達が率先して、市街地防衛の任務につき、素早く行動を開始、街に紛れ込んだ襲撃者達を先に監視していた風の精霊達を目印に、その周辺を各属性精霊達が数名ずつ包囲、包囲が完了した組みから襲撃者をすぐに捕らえようとしたその時・・・


 ドッカァンッ!!!!!


「「「「「きゃーーーーっ!!!???」」」」」 「「「「「っわーーーーっ!!!???」」」」」


 “大樹“から1番遠くの街の入り口付近から大きな爆発音が鳴り響き、太い炎の柱が立ち上がり、周辺から人々の叫び声が響いてきた。


オルクリタチェーニ『っ!?配置が間に合わなかった!?怪我人は!?被害は!?』


ゲイルリヤーフ『!・・・いや、建物の被害は軽微、怪我人も擦り傷程度らしい、あそこで先に監視していた風精霊が爆発の爆風をうまく上に逃した、だから周辺に巻き込まれた人間はいなかったようだ。ただ、襲撃犯が自爆同然で魔道具を発動させたらしいので、他の所も注意した方がいい、捕まえるのが無理そうなら、今みたいに周辺に被害が行かないよう、今、通達した』


ネロロゼ『・・・炎もどこにも燃え移ってない見たいよ』


オルクリタチェーニ『はぁ・・・良かった・・・』


 オルクリタチェーニが街を救うという自分達の決断が遅れた為に、事前に襲撃を防ぐ事ができなかったかと焦り、情報の伝達を担当しているゲイルリヤーフに状況の詳細を求めると、彼はすぐにその場を担当している風精霊に連絡をとり、詳しい状況を確認した。すると、激しい音と衝撃的な光景だったが、建物の被害はほとんどなく、怪我人も軽傷者ばかりだったと報告を受け、安堵した様子でそれを報告、でも、その報告には少々油断できないものもあった。


 街の人達にはひどい被害はなかったが、あの爆発を起こした襲撃犯は死んだようだと報告が上がってきた。詳細を聞いてみると、どうやら、爆発した地点にいた襲撃犯は3人、その内の1人が爆発した魔道具を持ち、他2人がその1人を隠すように休日の広場で行われている、混み合う市場の中に紛れ込み、人混みの中心に到達したと思ったら、魔道具を起動させて、自分達の魔力だけではなく、周辺の人々からも魔力を吸収させ、その奪った魔力が魔道具を暴走させたことで大爆発を起こしたらしいと、その襲撃者達を監視していた風精霊から報告された。

 その風精霊はたまたま上位の風精霊だったので、暴発した魔道具の爆発をすぐに察して、襲撃者の周囲から関係ない人達をすぐに風を使って引き離し、襲撃者を竜巻で閉じ込めて、爆発の炎と爆風を上に逃すことができたのだった・・・

 そこでは上手く被害を抑えれたが、これが他の襲撃者達も同様の方法をとった場合、対処の仕方次第では大きな被害が出ると思ったゲイルリヤーフはすぐに他の襲撃者達の監視をしている風精霊達に伝達し、その場その場で他の精霊達と連携を取りながら対応するようにと指示を出した。


 その指示出しと被害の範囲が最小限だと聞いた精霊王達は安堵したが、それとは別に、襲撃者達のとった方法に眉を顰める者も多数いた。


ルスリヒト『被害は軽微か・・・しかし、周囲を巻き込んでの自爆襲撃とはな・・・向こうはなりふり構ってなようだな・・・』


ナバートフィト『確かに、手段を選ばなくなってきていますね。・・・彼ら“邪神教の教徒“はそれほどこの世界の神々が憎いのでしょうか?それとも、“邪神“がアトリーを奪うために神々の力を削ぎにきているのでしょうか?・・・』


 自爆攻撃を仕掛けてきたやり方に相手の焦りが見え隠れしている事に、ルスリヒトは呆れるようにそう言ったが、その言葉に、“大樹“の根本で周囲の植物達と連携して、周辺警戒をしながら今の状況を見ていたナバートフィトは同意しつつも、相手の焦りの理由を知りたくて、誰に聞いたいる訳ではなかったがそう呟いた。


ルスリヒト『・・・どちらにしろ、ろくな事を考えてないだろうさ・・・』


ネロロゼ『本当にね・・・』


 ナバートフィトの言葉にルスリヒトは、相手の心情など知っても意味はないだろうと言いたげに、素っ気なく返事を返し、ネロロゼも同意した。その二人の言葉にナバートフィト以外の精霊王達も同意とばかりに肩をすくめたり、無言で頷いたりしているうちに、市街地の方であちらこちらで爆発が起こり、それを上位精霊達が指示した方法でどんどん解決していた。


 ある組は、水の精霊達を中心に爆発を最小限にして、市民達を土の精霊達が土の壁で守ったり、

 逆に土の精霊達が襲撃犯達を分厚い土の壁に閉じ込め、周囲に爆風すらも感じさせないようにしたり、

 他にも、植物の精霊達が襲撃者達から市民を遠ざけた状態で、闇の精霊達が魔道具の魔力吸収を上回る勢いで魔力を魔道具から奪い、不発にさせたり、

 氷の精霊達は魔道具が爆発する前に、襲撃犯の持っている魔道具を下から氷で突き上げるように奪い、かなりの高さの柱を作って、そのてっぺんで凍らせ、同時に襲撃犯もその氷の柱に巻き込むように凍らせ、美しい氷のオブジェを作りあげたり、

 火や雷、光の精霊達は魔道具を持ってない襲撃犯達の撃退に勤しんだりとしていると、爆発に衛兵隊達がたくさん出動し出したが、その爆発が起こっていても人的被害も建物への被害も最小限にとどまっており、襲撃班の大半が生きたまま拘束されていたりしているのに、それを行った人達がどこにもいなかった為、周囲を見渡すもその姿が見えない事にひたすら首を傾げるのだった・・・


 そうこうしている内に、とうとう“大樹“にも襲撃犯が近づいてきて、“大樹“を守っている精霊達と全面戦争状態に突入した。


ルスリヒト『・・・こいつら、あのような襲撃を揺動として仕掛けてきた割には、こちらの部隊は何のひねりも無しに襲撃班とは真反対の方向の地上から攻めてきたな・・・狙いをこちらが分かっているんだから、もっと策を練ってくるかと思えば拍子抜けだ・・・』


オルクリタチェーニ『そうねぇ・・・変だわ、アトリーを狙ってる時はあれやこれや面倒な仕掛けをしてきたのに、こちらにはそんな小細工があの襲撃犯だけって事あるかしら?・・・』


グラースヴリズン『そうよねぇ・・・』


ホオフラム『やる気あんのかねぇ?アイツら・・・』


 “大樹“を壊しにきたと思われる同じ黒い装備を着た一団、約数百名が“大樹“に向けて様々な攻撃を放ってきたり、襲撃犯が持っていた爆発の魔道具に似た魔道具や、例の木を食べて大きくなる芋虫が入った籠などを投げてきているが、どれも“大樹“を守っている精霊達に難なく防がれたり、弾き返されたり、している様子を見て、ルスリヒトやオルクリタチェーニ達が手応えがなさすぎると訝しげに話していると、渋い表情で顎髭をしごいているグロムゾンギが唸り出した。


グロムゾンギ『うーむ、何か嫌な予感がするのう・・・!!何!?、アトリーが消えたじゃと!?』


『『『『『!!!???』』』』』


ルスリヒト『ど、どう言うことだ!?』


グロムゾンギ『ま、待て!!、まず、春雷!落ち着いて、ゆっくり正確に話せ!!』


 唸りながらその違和感に、嫌な予感がしたグロムゾンギの元に、アトリーの契約精霊となった“春雷“から、衝撃の一報が入った。その驚きで思わず声に出したことで、周囲に居た他の精霊王達や精霊達も一瞬、動きをとめグロムゾンギを凝視したが、すぐに我に帰ったルスリヒトがグロムゾンギに詰め寄ってきたが、グロムゾンギはそれを手で押し留め、念話先で焦っている春雷との会話を優先させた。

 焦り混乱している様子の春雷を強めに宥め、そこの状況を正確に話すように促した。


 すると、


グロムゾンギ『・・・何?複数の魔道具を利用した転移魔法陣が発動し、アトリーが魔力も神力も使用できないままどこかに飛ばされた?しかも、アトリーが何かしらの方法で身体の自由が奪われていただと?『『『『『!!??』』』』』そんなことが可能なのか!?それで、ワシらにもアトリーの捜索に手を貸して欲しいと?天華様が?・・・いや、だが、こちらもこちらで、襲撃されておってだな・・・は?こちらが揺動?・・・確かに、アトリーが消えたのなら、そう言う事になるな、・・・えっ!?さっさとこちらを片付けてそっちに来いとっ!?・・・あ、あぁ・・・分かった、なるべく早めに片付けよう、先に援軍も送れそうだったら送ろう、あぁ、其方達も頑張ってくれ・・・ではな・・・』


 念話相手の春雷が少し落ち着いてきたのか、向こうの状況を詳しく話だし、その話を復唱するように口に出して周囲に聞かせると、全員が険しい表情で静かに聞いている、その中でアトリーの身体の自由を奪ったと言う報告に誰もが驚きの表情になったが、その次に言われた“神獣・天華“からの要望に、こちらの現状も軽く話すと、向こうから、こちらの襲撃があちらの騒動を起こす上の壮大な揺動作戦の一環でしかないと、言われ、少し驚きはしたが、納得できる部分がありすぎた。

 それからさらに天華からかなりの無茶振りを伝えられて、グロムゾンギは困惑しつつ、“無理だ“と言う言葉を飲み込んで、なるべく早く向かう事と、先に応援を送れたら送ると言う約束をして念話を切った。


ルスリヒト『・・・早急に敵部隊を捕縛、または殲滅して、アトリーの捜索に向かう、市街地の防衛に向かった者達は手が空いたら、そのまま王都にアトリーの探索をしながら春雷の元に迎え、分かったらすぐに取り掛かれ!敵の倒し方は好きにしろ!早く済ませることが第一優先だ!!いいな!!??』


 と、グロムゾンギの言葉を聞いていたルスリヒトが、人が変わったようにキビキビと周囲の精霊達に指示を出し、精霊達に発破を掛け、精霊王達も今までにない様子のルスリヒトに気圧されながらも、その指示に素早く動き出した。


 その後、守備に徹していただけの精霊達が、一気に攻勢に移り、次々、敵部隊を捕縛または殲滅していき、数十分後にそこで行われていた戦いは精霊達の完全勝利として終了し、後片付けを人間の衛兵隊や騎士達に丸投げして、そこには100名程の精霊達だけを残し、後の数万という精霊達はアトリーの捜索のために一斉に方々に散らばって行ったのだった・・・

 その際、精霊王達は主神リトスティーナからの通信が入り、王都に向かうように指示されたので、そのまま王都にいる神獣達の元へと向かって行った・・・・





 その頃、暗くジメジメした洞窟内で・・・・


(う、ん?・・・ここは?・・・)













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