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間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜  作者: 舞桜
第6章 少年期〜青年期 学園6学年編

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27話 “学園祭“・・・それぞれの思惑・・・


 彼女は“ボレアース“の王女達が帰っていったことの知らせと、飲み物の差し入れをしに来てくれた、その子は以前にも僕に飲み物の差し入れをしてくれた子で、前回と同じく用件を済ませると顔を真っ赤にして慌てて去って行ってしまった。


「あっ!・・・また、カップ・・・」


 そして、また、差し入れの飲み物のカップは僕の手に残ったままだったりする・・・


(慌てん坊さんだなぁ・・・(*´ー`*))


ジュール達(『『『『『・・・・そうじゃないんだよなぁ』』』』』)



 そんなこんなで、アトリーが淡い青春の1ページを刻んで?いる頃、招待客で賑わっている学園内の一区画で、異変は始まり出していた・・・・



  第三者 視点



「ねぇ、今日、この木、なんか葉っぱの色が変じゃない?それに変な音しない?」


「え?そうかな?紅葉してきてるんじゃない?音はあっちこっちで鳴ってるから、その音じゃないの?」


「そうかなぁ?・・・まぁ、気のせいかな?」


「おーい、それより早く行かないと、品切れでお店が閉まっちゃうよぉ~!!」


「あ、待ってー!今行くーーっ!!」


 コリコリッコリコリッ


 学園内にある主要路に立ちの並ぶ樹木の一部から、不可解な音がすると、噂され出したのは“学園祭“二日目の昼過ぎ、この時、最初は誰もが気のせいだとしてその異変は見過ごされてしまった・・・・



 そして、同時刻、学園の6学年、Bクラスの出し物がある屋外運動場、ここでは6学年のBクラスの生徒が、学園生や招待客を対象に簡単に安全な決闘体験ができて、それを観戦できると言う催し物をしていた。

 その、催し物は順調に行われているその片隅で、今し方食事を終えて戻ってきた“ボレアース“の王女殿下と、その取り巻きの貴族冒険者達が何やら不満げに会話している。


男1「いいんですか!?姫殿下!またあの、婿殿候補に会えませんでしたよ!?この調子だと、“学園祭“中に決闘を受けてもらえません!」


王女「うーん、そうだな、だが、どうやって婿殿候補を見つけて決闘を承知させる?四六時中、見張って、彼が出てくるのを待つしかないのか?」


男2「それも良いですが、1番いいのは彼が確実に出入りする時を狙って会いに行くことですね」


王女「ん?あぁ、そうか、彼が登校し厨房に入る前か食堂が閉まった後、出てくる時に声をかけて、彼を捕まえると言うことだな?」


男2「そうです。最適なのは食堂が閉まった後に声をかければ、“学園祭“の開催時間中、すぐに決闘ができる点ですね。食堂が始まる前に彼を捕まえても、食堂があるからできないと言われれば、諦めるしかないですから」


王女「ふむ、確かに、では早速、今日の食堂の終了時間を見計らって、彼に会いに行くか!」


取り巻き全員「「「「「「はい!!」」」」」」


男2「では、いつ、食堂が閉まるか、我々が交代で見張っておきます。食堂終了が分かり次第、すぐに姫殿下にお知らせしますので、それまで、しばしお待ちください」


王女「うむ、任せた、よろしく頼むぞ!」


男2「はっ!」


 最初、アトリーに会えなかった不満を愚痴っていた彼女達だったが、取り巻きの一人の提案で、出待ちをすることに決まり、今から、アトリーへの監視行為が始まった・・・・



 また、別の場所、学園の貸し出し教室の一つで、怪しい集会が行われていた・・・


 ざわざわっ ざわざわっ・・・・


?「・・・皆さん、お集まり頂き感謝いたします。今日の召集は、急を要する報告がありましたので、お忙しい中集まって頂いたのですわ。今日は皆さんが知っておられる通り、私達、幹部5名が、あの“お方“の様子を伺い、お邪魔にならない時にお話できないか、お伺いを立てる予定でした。

 ですがっ!今日、私達があの“お方“の元に馳せ参じた時に、そのお姿が拝見することは叶いませんでした。

 原因は明白、あの“ボレアースの王女殿下“のせいですわ、あの方が、不躾にあの“お方“に近づこうと画策した為、あの“お方“が厨房内でもお姿をお見せになられなくなってしまったのですわ、そのせいで、私達もあのお方に近づく機会を逃してしまいました・・・」


「「「「「なっ!?」」」」」 ざわっ


 狭い貸し教室の中に、年齢性別、様々な人が集まり、今日は何の用があるのだろうか?と思いながらも、黒板の前に並ぶ幹部達を見つめていた。少しして、室内が落ち着いてきた頃を見計らいこの集まりのリーダーらしき女子生徒が、口を開き、集まった人々に向けて真剣な表情で今日あった事を報告、すると、ここに集まった人々全員が目を見開き驚きの表情で言葉を詰まらせた。


「・・・っ、では、最終日も料理人姿のあの“お方“を拝見することはできないと言うことですか!?」


「!?お話どころか、お姿さえ拝見できなくなるなんて!!」 「!そ、そうなると、今後の我らの未来は!?」


 ザワザワッ


「お姿が拝見できなくなるなんて、どうしたらいいんですの!?」 「そうだよ!日々の生活の潤いが!!」


「お美しいお姿が拝見できなくなるのは嫌よ!?」 「そうですよ!どうにかできないんですか!?」


 ザワザワッ


「対策はないんですか!?」 「原因の排除は!?」


「何言ってるんだ!相手は他国の王族だぞ!?」 「でも、そんな事を言っている間にお話の機会が失われれば、私達の会の存続が!」


 ザワザワッ


 一人の会員の言葉を皮切りに、他の会員達が次々と憤りや悲壮感、不満や不安を口にし出し、教室内は騒がしくなってきた。


会長「お静かに!!」


「「「「「っ!?・・・」」」」」


会長「・・・皆さん、お静かにお願いします。今回、皆さんにお集まり頂いたのは、この件の対応の件もあっての事です。なのでどうか、冷静に良い対策案をお考えいただきたく思います・・・ご意見、ご提案、などがございましたら、挙手をして下されば、こちらから指名しますので、それから発言をお願いいたします・・・」


 騒然となった教室内をたった一喝で収めた会長は、すぐに全員の憤りや不安の感情を宥めるように、今後の方針についての話し合いを冷静になって取り組もうと、優しく提案した。


 その後、互いの意見のぶつかり合いはあったものの、今後の方針が決まり、今日の集会は解散、残った幹部5名は明日に向けて各方面に連絡を取り、準備を進めるのだった・・・


会長「よし、これで明日は確実にお声がけできるはずですわ!・・・」


「「「「はい!頑張りましょう!」」」」


 と、気合を一つ入れる幹部達・・・・・・



 ・・・・・そして、時間は少し進み、アトリー達がいる食堂では・・・


 アメトリン 視点


「・・・よしっ!これで“タコ焼き“最後!!」


 と、“ボレアース“の王女殿下達がいなくなって、元の担当であった“タコ焼き“作りに戻り、少しすると、今日の食材最後のタコ焼きを焼き終えた僕。


ヘリー姉様「お疲れ様、アトリー、今日もかなり早く食材が尽きてしまったけど、今日もこのままイネオス君達と例の場所に行くのかしら?」


「あ、はい、一応、その予定ではありますけど、もしかしたら他のクラスの出し物や出店を見に行くかもしれません」


ヘリー姉様「あら?大丈夫?」


 最後のタコ焼きを盛りつけ終わったところに、この後の予定を聞いてくるヘリー姉様、昨日と同じように例の小屋裏でまったりしようかと思ってはいたけど、今日は昨日よりさらに早い終了時間に暇を持て余しそうだったので、他のクラスの出し物を見に行こうかと思っていたところだった事を話すと、かなり本気で心配そうに大丈夫か?と聞いてきたヘリー姉様。

 それもそのはず、今までの“学園祭“の開催期間中、僕が出し物や出店があるエリアに出るだけで、周囲を僕と顔見知りになりたい人や、婚約者になりたいと迫ってきたりする人達に囲まれるので、いつも、他の家族とその護衛騎士達が警護している時にしか散策したことがなかったからだ、今日は他の家族も護衛騎士達もいない中で、何事もなく散策できるのか?とヘリー姉様は言いたいのだろう。


 でも、僕は最後の“学園祭“を友人達と楽しみたいと思ったので、他の人達に邪魔されないような対策をしてきている。


「はい、大丈夫です!“隠蔽スキル“を使って、他の人達に気づかれない様にした上で、散策してきます!」


ヘリー姉様「あぁ、そう言うことね、なら大丈夫かしら?でも、“影“が感知できるぐらいの気配は残しておくのよ?」


「あ、はい、そこは抜かりありません。イネオス達にも僕がいることぐらいの気配は残すつもりでしたので・・・」


ヘリー姉様「なら良いわ、気をつけて楽しんでいらっしゃい」


「はい♪」


ヘリー姉様「ふふっ、じゃあ、他の子達の材料がどれだけ残っているか確認してくるわね。料理班の方はもう殆ど終わってるから、先に上がる用意をさせて良いわよ」


 と、楽しみで満面の笑みを浮かべて返事をした僕に、ヘリー姉様は優しく笑い返して、他のクラスメイトの様子を見に行くと言い、僕達、料理担当班(イネオス達や他数人)に帰り支度を促して去っていった。


「じゃ、僕達は後片付けをしたら、帰り支度をしようか」


料理担当班「「「「「はい!」」」」」


 僕がそう言うと、皆んなテキパキと厨房を片付け始めたので、僕も後片付けを手伝おうとした時・・・


ジュール『アトリー、もうそろそろ終わって出てくる?』


(ん?ジュール?そうだけど、どうしたの?(・・?))


ジュール『うーん、そうか、ねぇ、出てくる時、昨日と同じように“隠蔽スキル“使いながら出てくるよね?』


(うん?あれ?また誰か出待ちしてるの?(*´ー`*))


ジュール『うん、多分?』


(多分?(*´Д`*))


 ジュールから突然、今日の帰り方を聞かれて話していると、会話の途中で何があったのか察し、状況を聞いてみると、ずいぶん曖昧な返事が来たので、首を傾げると、


天華『ジュール、確認が取れましたよ。やはり、“例の取り巻き達“と昨日もいた人達でした』


 と、天華が途中から、何やらジュールに報告してきた。


ジュール『あぁ、やっぱりねぇ、気配を消して来てたけど、匂いがしたんだよねぇ・・・』


(あらあら?昨日の人達は昨日の反省を活かして気配を消してきた感じか?それに“例の取り巻き達“とは?(・・?))


天華『あぁ、それはあの“ボレアース“の姫君の“取り巻き達“の事です。最初、ジュールが昨日、終了間際に突撃してきた人達の匂いに気づいて、他にも、気配は消しているのに、嗅いだことのある匂いが近くにあったらしく、それを聞いて、私が確認に行ったところ、その“取り巻き“数人を見つけたところです』


 何やら、昨日に引き続き、僕とお知り合いになりたい人達が、昨日僕にまんまと逃げられた事の反省からか、気配を消して、食堂の出入り口付近で僕を出待ちしているようだ、そこに昼前に1度来ていた例の“ボレアース“の王女殿下の“取り巻き“達も加わった様で、その事にいち早く気づいたジュールの情報から天華が確認作業をしていた、と言う事らしい。


(あらー、今日は中庭の方からこっそり出て行くかぁ(*´Д`*))


天華『そうですね。そちらの方は出待ちしている方が少ないですから、問題ないと思います』


夜月『私達もそちらの方にもう移動しておく』


(了解、じゃ、皆んなにも情報共有しておくねぇ( ^∀^))


 と、念話を終わらせ、片付けをし終わったソルやイネオス達を見つけて、無言で手招きして集めると、すぐに今の情報を共有し、この日もあっさり、食堂から抜け出したのだった・・・



 そして、1時間ほど後・・・・


 第三者 視点


男1「ん?なかなか出てこないな?・・・・えっ!?食堂を閉めた!?」


女1「ね、ねぇ、もしかして、今のが最後の戸締り?ってことはもう既に婿候補殿は食堂から出てるんじゃ・・・」


男1「はぁっ!?いつの間に!?」


 と、食堂の周りで似たような反応をする数組の人達が見受けられたとか・・・・



 その、ストーカーの様な行為をしている人達を見た、アトリーと同じクラスの生徒達の反応・・・・


「まただわ、迷惑な人達ね!」 「本当にね、デューキス様、お可哀想だわ」


 ヒソヒソッ


「てか、滑稽だよな、デューキス様はもうずいぶん前に裏の方から出てるって気づいてないんだぜ?」


「だね、と言うか、自分達が隠れられてるって、思ってるのも滑稽だよね。僕らでも気づくぐらいの“気配隠蔽“じゃ、あの“お方“を欺く事なんて出来ないのに・・・」


 ヒソヒソッ


 と、影で言われている事も気づいてない大人達、そんな大人達に怒りの視線を送る少女が一人・・・


?「また、あの“お方“を煩わせる人達が増えるなんて、許せない、やはりもっと私が気をつけなきゃ・・・」
















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