正当の暗殺
6月15日 日曜日 午前8時25分
ハヤテはゆっくり目を開けた。その先には真っ白な天井があった。それに白い布団がかけられている。ハヤテは体を起こし今自分の身に起きていることを把握しようとした。
「ぅあ!」
体を起こそうとすると全身に痛みが走った。
「ハヤテ?起きたの?まだ動いちゃだめよ。」
ハヤテが動こうとすると詩音がそれを制した。
「詩音?じゃあここは…」
「朝野医院よ。」
詩音はハヤテのいるベットの横の椅子に腰かけている。その表情はどこか疲れているように思えた。ハヤテは今、起きていることを頭の中で整理した。
金曜日の夜にヒカルと対決して、ヒカルが自らこの世を去ってしまった。その後、アンダーへと連れていかれ時空の剣についてしつこく問いただされた。そして土曜日の夜にカレンがアンダーへやってきてISROへ行った。そこでシデンや照夫たちから地球が滅びることを聞かされた。そして、時空の剣を使ってもう一つの地球を創る話を聞いた。
そうだ。
そこでシデンは人間に順位をつけるといったんだ。それを反対してハヤテは逃げた。そして、見知らぬ土地で力尽きたはずだ。
「俺は、どうしてここに?」
ハヤテはベッドに横になったまま訊ねる。
「どうしてって。あたしが聞きたいよ。今朝、うちの前で倒れてたのよ。本当に、心配したんだからね。」
家の前で倒れていた?
ハヤテは知らず知らずのうちに朝野家に引き寄せられていたということなのだろうか。確かに猫なんかはどんなに遠い場所からでも帰ってくると聞いたことがある。
しかしハヤテは人間であり、それでいて無意識のうちにだったのだ。ハヤテは自分自身が不思議でしょうがなくなった。
「お父さん呼んでくるね。」
詩音はそう言い残し病室を後にした。ハヤテがぼーっと頭の中を整理しているとすぐに辰郎がやってきた。
「目が覚めたか。」
言いながら辰郎は脈をとり、聴診器で体の音を聞き、ハヤテの横に置かれている機械類に目をやった。
「異常はなさそうだな。」ものの数分で辰郎の診察は終わった。
「詩音。悪いが少し席をはずしてくれ。」
辰郎は部屋の入り口で立っていた詩音に声をかけた。
「うん。」
詩音はうなずくと部屋から出ていった。
「詩音のやつ、お前がいなくなってからほとんど一睡もしてないみたいなんだ。」
辰郎が声のボリュームを落としてささやいた。
「本当に心配かけやがって。お帰り、ハヤテ。」
辰郎は笑顔で言った。ハヤテはその言葉に心から嬉しく感じた。非現実的な世界から現実の世界に戻ってこれたような感覚がした。
とはいっても、アンダーにいたこともISROにいたことも現実には違いないのだが。それにISROでの話が真実ならば、この生活こそが夢の世界であり非現実なのかもしれない。
「それで、護るべきものは護れたのか?」
辰郎は椅子にどっしりと腰を掛ける。言われて、ハヤテはヒカルのことを思い出した。
「ごめん。護れなかった。」
ハヤテは天井に呟いた。ハヤテの言葉で辰郎はそのほとんどを理解した。
「そうか。でも、ハヤテが生きていればそれでいい。お前が全力を尽くしたのはよくわかる。だからお前は前を向いてけよ。」
辰郎はそういうとハヤテの右肩を軽くたたいた。
「それにしても昨日一日戻らないなんてどこで何してたんだ?」
辰郎は興味本位で訊ねた。そうだ。聞かなきゃ。時空の剣について。
あの剣のことを知っているのはおそらく辰郎だけなのだから。
「ねえ、おじさん。俺の話をする前に一つ聞かせて。」
辰郎は心当たりがないらしく少しの戸惑いを見せる。
「時空の剣って何?」
ハヤテと辰郎の視線が交わる。直後、辰郎の表情が明るくなる。その表情の意味が理解できずハヤテは混乱した。
「なんだ。そんなことか。」
「そんなことって!これのせいで俺は色々大変だったんだぞ。」
ハヤテは珍しく声を荒げた。その衝撃で体のあちこちが痛んだ。
「無理はするな。傷は全部ふさいだが体のあちこちの骨が折れてやがる。あばらをけられたりどこか高いところから落ちたりしたんじゃねーのか。よくそれで生きてたな。」
辰郎は楽しそうに笑って見せる。
「それで、時空の剣は?」
ハヤテは辰郎の表情とは裏腹に苦痛の表情を浮かべ続ける。
「今は書斎の隠し場所にしまってあるから心配するな。必要になったら取り出せばいい。あぁ、暗証番号はな…」
「そんなことは後でいいよ!それよりおじさんはあれがどういうものなのか知ってたの?俺は適合者なの?鍵を持っているの?」
ハヤテは次々に疑問をぶつけた。
「落ち着け。俺も時空の剣がどういう使い道をされるかは詳しくは知らないんだ。」
辰郎は両の手の平をハヤテに向けハヤテを制する。
「詳しくは知らない?じゃあおじさんは何を知っているの?どうしておじさんが時空の剣を持っていたの?」
ハヤテの質問は続いた。
「先に言っとくが、俺が思うに恐らくお前は適合者だ。」
辰郎の口から思わぬ言葉がこぼれた。カレンたちが言っていたあの適合者がハヤテなのか?そもそも適合者は何ができるのだろうか?ハヤテは頭がパンクしそうだ。
「少し、昔話をしてもいいか?」
ハヤテが言葉を失っていると辰郎は口を開いた。
「うん。」
ハヤテは考えるのやめ話を聞くことにした。
「俺がまだ医大生だったころの話だ。こう見えて俺はなかなか優秀な学生だったんだ。そのころ仲のいい同期がいた。そいつの名は西園寺宗十郎。俺はそいつから時空の剣を受け取ったんだ。」
「西園寺宗十郎?一体誰なの?」
結論から話されて理解できるはずもなくハヤテの頭の中にもう一つ謎が増えただけであった。
「まあ、これから話すから聞きなさい。」
辰郎がそう言うのでハヤテは渋々辰郎の話を聞くことにした。
「西園寺は変わったやつで医大の講義はほとんど寝て過ごすか、そもそも出席しないのが普通のやつだった。そうすると単位が取れず、やめるのかと思っていたが西園寺はしぶとく居座り続けた。当時は不思議だったが、西園寺は生まれながらにして天才の血を引いていて、ずば抜けて頭が良かったんだ。
俺はいつしか西園寺とつるむことが多くなっていた。きっと何かしら通じるものがあったのだろう。」
辰郎は懐かしい昔話をするように楽しそうに話している。そんな姿にハヤテは不安を隠せない。
「おじさん。その話、関係のある話だよね?」
「あるにきまってるだろ。」
辰郎は笑って返す。その表情からもハヤテの不安はぬぐえなかった。
「ある日俺は西園寺の秘密を知ってしまったんだ。」
「秘密?」
ハヤテは聞き返す。
「あれは研修医として救命に勤めていた時の話だ。俺と西園寺は同じ部署に配属となった。俺たちは来る日も来る日も患者に追われ、休む間もなく働きつくした。
だが、西園寺は時間を見つけてはどこかへ行っていた。
俺は、初めは特に気にすることもなかったんだが西園寺は日に日にやつれていった。」
辰郎は両手を膝に置き前かがみに話を続ける。
「ただでさえ過酷な世界だ。西園寺はついに過労で倒れたんだ。俺は西園寺に問い詰めた。いつもどこに行ってんだって。でも西園寺は答えなかった。そして回復してすぐまたどこかへ行こうとした。
その時俺はこっそり西園寺を尾行したんだ。」
辰郎の話をハヤテは黙って聞いている。
「西園寺は病院の屋上へ向かって行った。煙草でも吸うのかと思いきや西園寺はそこから飛び降りたんだ。」
辰郎の話にハヤテはひどく驚いた。病院の屋上から飛び降りたのなら時空の剣は辰郎にわたらないはずだからだ。
そもそも今の話からでは西園寺が何者なのかもわかっていない。
「俺は慌ててその、飛び降りた場所から下を見下ろしたよ。そうしたら西園寺は隣の建物の屋根に着地していたんだ。
そしてすぐに人とは思えないスピードで屋根から屋根へ飛び移ってどこかへ行ってしまった。俺は腰を抜かして声すら出なかったよ。その時確信したね。西園寺は普通の人間ではないと。」
今の話が本当ならばやっていることはハヤテと似たり寄ったりだ。
つい数日前にハヤテも病院の屋上から飛び降り、屋根から屋根へ移り辰郎を尾行した過去がある。この行動は確かに普通の人間はできないことだ。
「西園寺が戻ってくると俺は問い詰めた。初めは俺の質問はかわされたりもしたが、しつこく問い詰めるとついに事の真相にたどり着いた。」
辰郎はここまで言うとじっくり間を取った。この間で次にいう言葉がより強調されて聞こえた。
「西園寺は殺し屋だったんだ。」
辰郎は真剣な眼差しでそう告げた。
「殺し屋…」
その単語が自分に向けられたものではなく辰郎の知り合いに向けられたものなのがハヤテにとって違和感でしかなかった。
「そうだ。それも殺し屋専門の殺し屋だ。」
「殺し屋専門の殺し屋?なんなのそれ?」
ハヤテはある程度、長く殺し屋をしてきたが殺し屋専門の殺し屋というものを始めて聞いた。
「そのままの意味だ。殺し屋と名乗る輩を狙って殺しをしていたんだ。」
「どうしてそんなことを?」
ハヤテは痛む体を起こしていた。
「俺も気になって聞いてみたよ。そしたら西園寺は俺の使命だからって答えた。」
「使命。」
ハヤテは繰り返す。
「西園寺は俺に時空の剣を見せつけた。
俺にはその時、そのすごさなんてちっともわからなかった。でもすぐに異常がおこった。西園寺の持つ時空の剣が突然光りだしたんだ。次の瞬間俺の目の前から西園寺の姿が消えた。」
辰郎の話にハヤテは興味を惹かれてゆく。
「そして西園寺は俺の真後ろから現れた。瞬間移動をしたのだ。」
「瞬間移動…」
ハヤテは驚きを隠せない。
今までに瞬間移動というのは聞いたことはあるものの本当にしたということは聞いたことがない。
瞬間移動のように早く移動することは可能だ。
短距離ならば思い切り地面をけりさえすればハヤテにだって瞬間移動並みに動ける。
しかし、辰郎の言葉からはそういった類のことではなく本当に瞬間的にある場所からある場所へ移動するという普通では考えられないことなのだろ言うのがわかった。
「時空の剣はその名の通り時空間を自在に操れる。西園寺は彼自身以外の時間を止め瞬間移動を行ったのだ。西園寺はこの能力を使い暗殺者を殺していたのだ。
この能力が使えるものは悪に染まってはいけない。俺は正義のために闘い続ける。
西園寺はそういっていた。」
「正義のためか。」
ハヤテはポツリと呟いた。
「どうかしたのか?」
「いや。今まで殺し屋をたくさん見てきたけど正義のために殺しをしている人なんていなかったような気がして。みんな自分のために殺しをしていたような気がしたんだ。それなのにこの西園寺って人は自分のための殺しはしてないんだなって思って。」
「それはどうかな?」
辰郎は笑って答える。
「どういう意味?」
「正義のためといっても結局は自分の正義のためだからな。
自分の正義がいつも正しいとは限らない。」
「じゃあ、殺し屋殺しは間違ったことだっていうの?」
「正解か間違いかという問題ではない。
それがどっちだったにせよ、自分の考えこそ正解だと押し付けるは良くないことだ。」
なるほど。それもそうだ。
「それで、西園寺って人は、殺しを続けたの?」
「続けたよ。俺の忠告を無視してな。
俺はそんなことはやめろと言った。けど西園寺はやめなかった。
だからなのかな、お前らアンダーの連中に目をつけられるようになった。」
「アンダーに?」
「といってもそれは大分後の話になるがな。」
辰郎は大きく息を吸う。
「いつ頃なの?」
「18年前だ。」
辰郎は即答する。その年数ははっきり覚えているように思えた。それが逆に不自然に思えた。
「俺と西園寺は当時30歳だった。」
辰郎から次々と正確な数字が出てくる。よっぽどその年が忘れられない年なのだろう。
「俺も西園寺も結婚をしていた。だが、なかなか子宝には恵まれなかった。
俺の方は事故で息子をなくしてしまったし、西園寺は西園寺で忙しくてそれどころではなかったんだろう。」
ハヤテの胸が少し痛む。しかし、そんなことを言いたいわけではないことはわかりきっている。
「ちなみに西園寺の家内は静香ってやつでこれも俺の知り合いだった。
高校の時の同級生だったんだ。世界って狭いもんだなーってその時実感したよ。」
辰郎は笑って言う。ハヤテもうっすらと愛想笑いをしてみる。
「そんなことはどうでもいいんだ。」
辰郎は自分で脱線した話を元に戻す。
「それで静香の話なんだが、あいつがいわゆる鍵を持っていたそうだ。」
辰郎はさらっと重要なことを漏らす。
ハヤテは一瞬そんな重要なことだと思わず流そうとしてしまったほどだ。
「その、西園寺の奥さんが鍵を持っていたっていうことはもしかして今もその人が持っているの?」
「残念ながら間違いだ。」
辰郎は一つ、瞬きをする。その一瞬の間に辰郎のまぶたの裏には静香の表情が思い出されていた。
「18年前、適合者だった西園寺宗十郎はいつも通り暗殺へ向かった。
そこで-俺が見たわけではないが-大量の殺し屋に囲まれたそうだ。」
ハヤテは辰郎の話に息をのむ。
「西園寺は命からがら俺のところまで逃げてきた。
その時の西園寺は体中血にまみれており普通の人間なら立てないほどの重症だった。」
「西園寺は俺に時空の剣を預けてこう言った。
『これをお前に託す。時が来たときこれを適合者に渡せ。』
ってな。」
「適合者って…俺?でもどうして?」
ハヤテは疑問を口にした。
「俺も適合者の見分け方なんて知らない。だから聞いたんだ。
そしたら西園寺は答えてくれた。『西園寺の血を引くものだ』ってな。」
ハヤテは訳が分からなくなった。西園寺の血を引くもの。すなわち、もし仮にハヤテが適合者だとしたら西園寺の血を引いていることになる。
ハヤテが固まっていると辰郎は続けた。
「西園寺静香は当時妊娠していた。妊娠36週当たりで俺のいた病院に入院していたんだ。」
「楽な出産ではなかった。俺はたまたまその日居合わせていてな、その時なんだ。
まさに赤ちゃんが産声をあげようって時に西園寺は時空の剣を俺に渡しにやってきた。渡した後に西園寺はこう言った。『静香と子供たちを頼む』って。そしてそのまま西園寺は出ていった。」
「それじゃあ西園寺さんはその後…」
ハヤテは西園寺のことを想像してみる。
「三日後に遺体で見つかったよ。アンダーの連中から逃げ、そして最後は自殺だった。自分の心臓にナイフを突き刺したんだ。西園寺は思ったんだろう。
自分さえ死ねば静香やその子供たちが救われるだろうってな。」
ハヤテは西園寺のことを思うと胸が痛くなった。
「しかし、そんなに簡単には話は進まなかった。」
「どういうこと?」
ハヤテは辰郎に訊ねる。
「アンダーの連中は静香の情報も手に入れていたみたいなんだ。」
辰郎は悔しそうな表情を浮かべる。
「数日後俺のいた病院にアンダーの連中が押し寄せた。そして、静香とその子供を連れ去ったんだ。」
「その後って…」
ハヤテは息をのむ。
「その後、アンダーに行った二人のことは俺には分からない。
ただ、一つ言えることはアンダーの連中は時空の剣についての知識はそこそこある。そして、おそらくハヤテを利用しようと考えていたんだろう。」
ハヤテはもしアンダーからぬけだしていなかった時のことを考えてみた。
あのままアンダーに居座り続けていたら確実に利用されていただろう。
耶麻の目的はわからないけれど、ハヤテを利用しようとしないわけがない。
そして時空の剣についてハヤテがほとんど知らないのにもうなずける。
耶麻の監視下にあったうちに情報収集できるはずがない。
「でも、どうして俺が西園寺の子供だってわかったの?」
「わかるだろ。顔も西園寺そっくりだし、血液型、相槌の打ち方とか…
似ているところはたくさんあった。」
「それだけ?」
「いや。俺はあの日から毎日お前のことを忘れたことはなかった。いつか必ず帰ってくるって信じていた。
西園寺が『時が来たときこれを適合者に渡せ』と言っていたからな。」
辰郎はハヤテのことをずっと気にかけていたのだ。
「そっか。俺のお父さんはその西園寺って人で、お母さんは静香って人なのか。」
ハヤテは呟いてみたものの実感が湧かなかった。それもそのはず。
一度もあったことのない今、話で聞いたばかりの人たちが両親だと言われてはいそうですかと納得できるわけがないのだ。それは辰郎も十分にわかっているようだ。
「これ……二人の写真だ。」
辰郎は白衣のポケットから、一枚の写真を取り出した。そこには病院の前で並んでいる白衣姿の男女が写っていた。女性の方が男性の腕に手を組み、男性の方はむすっとした表情を浮かべている。
「西園寺は写真が好きじゃなくてな。
無理やり連れだしてとったのが一枚だけ残っていた。」
辰郎はハヤテに写真を渡して言う。
「俺のお父さんとお母さん……」
何度見てもハヤテは実感が湧かなかった。自分に親がいるなんて想像もしていなかったのだ。
普通に考えればどこかに親がいると思うのかもしれないけれどハヤテは普通ではなかった。
ハヤテの周りには親という概念があるようでなかったのだ。
そして、ハヤテは自分の親を知ったところで今更何もできないのだ。
会うことも、話すこともできないのだ。もうこの世にはいないのだから。
「ありがとう。」
ハヤテは不意に辰郎に向かって言った。辰郎は何のことかわからず少し戸惑って見せる。
「話してくれてありがとう。少しだけ、もやもやがなくなった気がする。」
「それは良かった。」
辰郎は嬉しそうな表情を見せる。
「ところで……」
ハヤテは真剣な表情に戻る。
「俺が西園寺家の血を引いていて、適合者なのはなんとなくわかったけど鍵は誰が持っているの?」
ハヤテが聞くと辰郎は微笑んだ。そして立ち上がりハヤテの肩をたたく。
「そのうちわかるさ。」
そういい残し辰郎は部屋を後にした。どうして肝心なことを隠すのだろう。ハヤテの中でそんな疑問が生まれた。
自分が本当に適合者なら辰郎の言っていたように瞬間移動ができるのだろうか。
ISROで言っていたように新しい地球を創れたりするのだろうか。
そんな疑問を抱きながらも体の疲れに身を任せ深い眠りに陥っていった。




