第11話(1) 駒場祭本番!お嫁に行けない!
※作者より、
これらの八話は、本編のストーリーとまったく違う、番外、音楽編になっています。彩花の謎には関係ありません。スミマセン。
第7話(1) ゴスロリでコンサート?再現、イヤだぁ~!
第7話(2) ゴスロリでコンサート?本番そのまま?
第11話(1) 駒場祭本番!お嫁に行けない!
第11話(2) 駒場祭本番!終わりだ!帰れ!
第12話(1) さあ、みなさん、再演ですわよ!
第12話(2) 演目決定!地獄の練習再び!
第12話(3) 本番ですわよ!働きましょう!
第12話(4) フィナーレですわ!
彩花の謎は、次章の
第4章 彼女の姉 彼女のママ
で明かされます。もうしわけありません。
《《2026年11月、駒場祭》》
駒場キャンパスのホールは、パンチラポスターで席数数関係なく売りまくったものだから、人で溢れかえっていた。立ち見も大勢いる。でも、男子女子は半々。なんで?しっかし、……。
ガ~ン!この群衆の前で、パンツを見せるのぉ~!……お嫁に行けない……。
「コスプレっ子❤️」のAKIBAとエヴァンゲリオンのコスプレの出番が始まったが、結果は惨憺たるものだった。音が外れ、歌詞を忘れ、客席から大ブーイングの嵐。
「帰れ!金返せ!」
緞帳が一度下がり、次の私たちの番。
ブーイングの余韻が残る中、緞帳が上がった。ステージには、黒いレースとベルベット、ヘッドドレスを纏った、五人の「ゴスロリ魔女」が並んでいる。
「……なんだ、今度はゴスロリかよ」
「アニソンじゃねえのか?」
客席からブーイングが飛びかけたが、その瞬間、恵美さんがパイプオルガンのような、荘厳なシンセサイザーの音色を響かせた。
その一音で、客席が静まり返る。ステージ上の五人の完璧なビジュアル。私たちの衣装は、ステージの照明を吸収して、漆黒に輝いている。
① Wham!、Last Christmas
ステージのライトが赤と緑に輝き、クリスマスツリーの飾りがキラキラと揺れる中、シンセの擬似ドラムが低く響き始めた。
最初は軽やかなハイハットがチチチとリズムを刻み、すぐにスネアのシャープな叩きが加わって、ポップでノスタルジックなビートを築く。
ベースが深く入ってきて、シンセのベル音がクリスマスの雰囲気を呼び込み、ギターの軽いストロークが全体を包む。会場が静まり返った。
真理子が、ステージの中央に躍り出た。真理子のハスキーな声がスピーカーからドォンと流れた。
"Hey guys, Merry Christmas! At first, we will present to you, "Wham!、Last Christmas"!!! I hope you have a wonderful holiday season!"
「ヘイ、みんな、メリークリスマス!初っ端ですわよ!曲は『"Wham!、Last Christmas"』!すっばらしいホリデーシーズンを過ごそうぜぇ~!」
真理子が叫んだ。
ステージの中央に躍り出て、ゴスロリのフリルスカートを少し持ち上げ、パンツがちらりと見えるように挑発的に腰を振る。黒いレースのゴスロリパンツが客席の視線を射抜いた。
すると、真理子は、前かがみになって、スカートの中に手を入れ、何かを左右に引っ張った。上体を起こした……紐パンが、ストンと足元に落ちた。
真理子は、落ちたパンツを厚底で踏みにじって、私の方に蹴飛ばした。
固唾を飲む観客。悲鳴を上げる女子。ステージに見入る男子。
真理子は腰を突き上げた……見えた……もうひとつのパンツ。
「みんなぁ、驚いたぁ~?じゃあ、行くわよぉ~!」呆気にとられた聴衆に真理子が叫んだ。
ゴスロリのフリルスカートを少し持ち上げ、二枚目の勝負パンツが見えるように挑発的に腰を左右にグラインドした。
彼女はマイクを握りしめてシャウトする。
真理子のハスキーな声。
「Last Christmas, I gave you my heart……、but the very next day, you gave it away!……」
真理子のハスキーヴォイスが会場を切り裂くように高く、挑発的に響き渡る。客席から歓声と笑いが混じり、彼女の目が悪戯っぽく輝いた。
……おおお!すげえ!真理子、人格が変わった!
知性と淫らさ。Wham!の原曲の甘さは粉砕され、アンヌの重戦車のようなサブベースと、私のベースが、地響きのようなボトムを形成する。凜花が暴力的なまでに歪んだリフを叩き出す。サビの瞬間、真理子の声が限界を超えて咆哮した。
「……I gave you someone specail!」
マイクのスタンドを股にはさんで、擦り付けながら、シャウトした!金属のスタンドにパンツが食い込む……
観客は、目の前の黒のゴスロリが、一瞬で、戦場の女神へ変わる様をただ呆然と見守った。
……おおお!すげえ!観客、引き込んだ!
悪魔か!この女!
② Journey、Don't Stop Believin
次だ。「みんなぁ、お次よぉ。お次は、『Journey、Don't Stop Believin』!!!」真理子が叫ぶ。
ピアノの孤独なメロディーが静かに響き始める。最初はソフトなキー音が空間を満たし、徐々にコードが加わって、ノスタルジックなイントロを築く。ベースが低く入り、ギターの軽いアルペジオが全体を支える。
ドラムはまだ入らず、会場が息を潜める中、凜花がステージ中央に躍り出た。
挑発的に腰を振る。レースのパンツが客席の視線を集め、彼女はマイクを握りしめてシャウトする。
「Just a small town girl, livin' in a lonely world……、she took the midnight train goin' anywhere!」
凜花が満面の笑みで歌い上げる。黒いレースのヘッドドレスが、激しい動きに合わせて夜風に舞う。
ドラムが入ってビートを強め、本曲へ突入した!
観客も度肝を抜かれて総勃ちになるわ!
③ Joni Mitchell、The Circle Game
興奮の後、照明がオレンジ色に落ちる。
「……次は、少しだけ、昔の話を……」真理子が語る。それは過ぎ去っていく青春への鎮魂歌。
最初、拍手さえ起きなたった。完璧な静寂がそこにあった。
凜花がアコースティック・ギターを持ち、静かにアルペジオを爪弾き始めた。五人の声が、神聖なハーモニーとなって重なり合う。
パンフに書いてある曲はここまで。
静寂を破ったのは、拍手の爆発。地鳴りのような「アンコール!」の嵐。
④ 紙ふうせん、冬が来る前に
凜花とギターを交代し、真理子がアコースティック・ギターを持って中央に立った。魂を削るような力強いストローク。
"冬が来る前に もう一度あの人と……"
彼女の言霊が、彼女の喉から搾り出される。私、凜花、恵美、アンヌのコーラスが、祈りの和音を添えた。
まだ鳴り止まない、さらなるアンコールの手拍子。
⑤ Daughtry、Separate Ways
そして、トドメだ。
編成はまたツインベースと重厚なキーボードのフルセットへ戻る。
凜花と真理子のダブルヴォーカル。喉を焼き切るほどのシャウトが、夜の駒場を震わせる。
"Someday love will find you! Break those chains that bind you!"
アンヌの重低音ベースと、私のベースがシンクロし、地響きが起きる。恵美のキーボードが、シンフォニック・メタルのような壮大な幕引きを演出する。
二人の女、二つの歌声がぶつかり合い、火花を散らす。
最後の一音が鳴り止み、フィードバック・ノイズだけが残るステージ。
私たち五人は手をつなぎ、汗に濡れた前髪を払いながら、深く、深く一礼した。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※飲酒喫煙シーンが書かれてあります。
※性描写を含みます。
【駒場祭コンサートの楽曲】
Wham! - Last Christmas (ROCK COVER by Sershen&Zaritskaya)
https://youtu.be/_AcgdiEuOZ4?list=RD_AcgdiEuOZ4
Don't Stop Believing - Journey - Cover - Sara Loera
https://youtu.be/vZ_Kf2HzKG4
"Don't Stop Believin'" - Journey (Cover by First To Eleven)
https://youtu.be/udwJYcCF3bg?list=RD_AcgdiEuOZ4
Arsenal & Various Artists - Don't Stop Believin' ("Rock of Ages")
https://youtu.be/oIIXA1I8pg4
The Circle Game - Joni Mitchell (Cover by Alicia Blue, Kaitlin Huwe, Elizabeth Woolf, and dora.)
https://youtu.be/MK5cLIddNZw
冬が来る前に / 紙ふうせん Cover by MegumiMori
https://youtu.be/FlU02Pgo0C0
Daughtry - Separate Ways (Worlds Apart) (Live from Royal Albert Hall London) ft. Lzzy Hale
https://youtu.be/G7xbS_EntZ4
EXIT EDEN - Total Eclipse Of The Heart (Bonnie Tyler Cover) | Napalm Records
https://youtu.be/AD6VAZFHWLY
三本仕立て:
①Wham! - Last Christmas (ROCK COVER by Sershen&Zaritskaya)カバー
真理子のメインボーカル、Daria Zaritskayaのようなシャウト、聞きたい。凜花がギターとサブヴォーカルで、遥が、ベース。キーボードは加藤恵美、ベースがアンヌ。全員、ゴスロリ。
②"Don't Stop Believin'" - Journey (Cover by First To Eleven)
凜花のメインボーカル、遥がギターとサブヴォーカルで、ベースがアンヌ。。ドラムはシンセサイザーで加藤恵美。全員、ゴスロリ。
③The Circle Game - Joni Mitchell (Cover by Alicia Blue, Kaitlin Huwe, Elizabeth Woolf, and dora.)
ボーカルとギター弾き語り、凜花、コーラス、遥、真理子、恵美。全員、ゴスロリ。
アンコール1:
④冬が来る前に / 紙ふうせん Cover by MegumiMori
凜花と交代、
真理子のギター弾き語りと、遥、凜花、恵美、アンヌのコーラス
まだ鳴り止まないアンコールの手拍子。
アンコール2:
また、①の編成に戻って、
⑤Daughtry - Separate Ways (Worlds Apart) (Live from Royal Albert Hall London) ft. Lzzy Hale
真理子と凜花のダブルヴォーカル、遥が、ベース。キーボードは加藤恵美、ベースがアンヌ。全員、ゴスロリ。
アンコール3:
⑥ EXIT EDEN - Total Eclipse Of The Heart (Bonnie Tyler Cover) | Napalm Records
全員のヴォーカル。




