騎士、くっつく。
リビングに移って、二人がけのソファに座ると、ルウイさんがブランケットを肩にかけてくれたけど、ルウイさんも何か掛けて欲しい。
そう思うんだけど、か、雷が!!!気になって言えない!
慌てて耳を塞ぐんだけど、ルウイさんはちょっと迷ったように視線を彷徨わせてから、私の肩に手を置いて、そっと体を寄せる。慌ててルウイさんを見上げると、ルウイさんは少し申し訳なさそうに私を見る。
「・・すみません・・、嫌かもしれませんが、寄りかかって耳を片方閉じるだけでも違うかと・・」
「あ、ああ・・、そういう・・。いや、でも・・」
って、言ってるそばからバリバリと雷の音が〜〜!!
ええい!!!今回は甘えよう。
ぎゅっとルウイさんの胸元に顔を寄せて、耳を押し付ける。
ごめん!!明日謝るんで、胸をお借りします!!
と、バリバリと音がするけれど、もう片方の耳はルウイさんの大きい手が塞いでくれた。すみません!!至れり尽くせりですね!明日、お肉たくさん焼きます!!そう思いつつ、雷が落ちる音にドキドキしていた。
そうして、少しずつ雷の音が遠ざかっていくように感じて、少しホッとする・・。あ、良かった・・。雷の音が小さくなってる・・、そう思っていると今度はルウイさんの胸元にくっ付けていた耳から、ルウイさんの心音が聞こえるけど・・
人間って、こんなに心臓の音、早いんだな・・。
雷が鳴っていた時は気付かなかったけど、こんなに早い音がするんだ。
もうちょっと体を寄せて心音を聞こうとすると、ルウイさんの体が硬直したように固まった気がするけれど、大丈夫か?
ルウイさんを見上げようとするけれど、ルウイさんの手が耳を塞いでいるから無理そうだ・・。
んー・・、じゃあいいか・・。
そのまま、胸元の心音を聞いていると、なんか生きてるな〜。
温かいなぁ〜・・そう思って、安心してウトウトしてしまう。
大型犬を飼ったら、ベッドで一緒に寝よう。
きっと温かくて気持ちいいだろう・・。そんな事をぼんやり思いつつ、目を閉じて・・やがて眠ってしまった。
翌朝・・。
目をそっと開けると、ルウイさんの体に寄り添っていたはずなのに、何故か体を抱きかかえられて眠っている。
あれ・・??なんで・・・???
びっくりして、ルウイさんの顔を見上げる。
少し首を傾けて寝ているルウイさんの横顔は、朝陽に照らされて・・なんか美しすぎるんだけど・・。
ルウイさん・・・、一晩中抱きかかえてくれてたのかな。
重くないのかな・・?
今日はとりあえずまずは謝って・・、それからお礼を言おう。
そう思って、ルウイさんに声を掛ける。
「ルウイさん、朝ですよ」
「・・・ん、はい」
「重いでしょうから、一度起きてください」
「・・・・んん・・、まだ眠いです・・」
あ、そっか。
一晩中抱きかかえていて、ロクに寝られなかったのか・・。
少しむずがるように、私をぎゅっと更に抱きかかえた。
それなら、早くベッドで寝た方がいいだろうに。
ルウイさんから体を離そうとすると、腕が私の腰にがっちりと回されていて外れない・・。
・・・すごいな、この大型犬・・。
そう言えば騎士団長様は、筋肉の塊でしたね。
腕を見ると、自分とは全く違う筋肉がついている。うわ、格好いい腕だなぁ〜。っていうか腕まで格好いいとか!
腕まくりされた腕を、ちょっと指で撫でてみた。
おお、筋肉すごいな〜。
指で筋肉の筋を軽く摘んでみるけれど、弾力があるんだな〜。面白くなってきて、普通に撫でて感触を楽しんでいると、視線を感じる。
・・・ん?
ルウイさんを見ると、ちょっと目元を赤くしたルウイさんが私を見ていた。
いつの間に起きていたんだ・・。
「あ、おはようございます・・昨日はどうも・・」
「おはよう、ございます・・」
ちょっと声が掠れてるけど、大丈夫?
熱とかない?
思わずルウイさんをじっと見つめると、視線を逸らされたけど・・、えーと、ジロジロ見過ぎちゃった?ごめんね?




