↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
41/43

要人警護任務 前編

「もう一度確認するぞ!」

演説会場の野外ステージに立ったルイーズが、ヒーロー達に大声で指示を飛ばす。

いつものルイーズと違うのは、腰にぶら下げたハンドガンである。

腰のグロック75には、人魚のイラストが描かれた特徴的なグリップカバーが取り付けられている。


「トゥインクル・チャームとヴァリアント・エコーは二人一組で、ステージ前に立ってもらう。トゥインクルの『超五感』による索敵と、ヴァリアントの『波動』による防御に専念しろ!」


「はい!」

ヴァリアント・エコーが敬礼する。


「はぁ~い」

トゥインクル・チャームは返事をすると、小さなため息を吐く。


「俺と雪乃と翡翠蘭はステージの見回りでいいな?」

バッカスがルイーズに訊ねる。


「ああ、頼む」


「私はステージの上で見張り役ね」

シルフィがリップクリームを唇に塗る。


「だな、そうしてくれ」


「ルイーズ」

シルフィがルイーズを見つめる。


「なんだ?」


「今日のフレグランス、すごく程よい香りで素敵ね」

シルフィは笑顔で言った。


「お!ホントだ、さりげなくていいなり!」

翡翠蘭は親指を立てる。


「あ、ありがとう」

ルイーズは少し頬を赤らめる。


雪乃はシルフィの言葉に導かれて、ルイーズの香水の香りを意識した。

ーーーホントだ、いつもより爽やかな感じだ!これに気づくのが、大人なの!?


「警察官が周囲の見回りをしてくれている。演説開始まで皆も交代で手伝ってくれ」

ルイーズがヒーロー達に働きかける。


「私がやります!」

雪乃が率先して手を挙げる。


「そうだな、会場の周りの雰囲気を掴んでおけ」

バッカスが雪乃の背中を押す。


「はい!」


「私も行きま〜す」

トゥインクル・チャームも手を挙げる。


二人は警察官の詰所に行き、山下巡査部長に挨拶をする。


「君は確か、デパチカの時の・・・」

山下が見知った顔だと気づいた。


「あの時は、お世話になりました」

雪乃は深々と頭を下げる。


「いやいや、私は何もしてないよ。でも、よかった、こうして立派なヒーローになったんだね」

山下は笑顔で言った。


「まだまだ駆け出しなので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」


「パトロールを手伝ってくれるなんてありがたい。よろしくお願いしますよ」


雪乃とトゥインクルは山下に指示された区域を見回ることになった。


「トゥインクルさんの超五感って、遠くの音を聞き分けられたりするの?」

雪乃が歩きながら、隣にいるトゥインクルに話しかけた。


「アンタいくつよ?」

トゥインクルが唐突に訊ねる。


「あ、19です」


「私、18だからタメ語でいいよ」


「あ、ああ、そう?」

雪乃はトゥインクルの申し出に、少し戸惑った。


「アンタくらい期待値高いと、トップランカーの付き人になれるのね」

トゥインクルはむすっとした表情で雪乃を見る。


「そういえば、二人は付き人じゃないの?」


「ヴァリアントはシルフィさんの付き人よ。私は翡翠蘭よ。ランキング23位のね」


「え!?」

ーーーなに、この子・・・


「しかも、脚技だけの人でしょ。どうせなら、ランキング8位のシャドウ・フォックスがよかったわ〜」

トゥインクルがため息を吐く。


「翡翠蘭さんは、立派なヒーローだよ。習うべきところも多いはず」

雪乃は眉をひそめながら言った。


「私、あの人とあんまりしゃべんないし」


「はぁ」

ーーー今、言い返したらケンカになっちゃう!我慢!


「氷雪華!待って!」

トゥインクルが急に大声で叫ぶ。


「え!?」

雪乃がトゥインクルの声に驚く。


「建物の影に隠れて!早く!」

トゥインクルが雪乃の背中を押す。


「どうしたの?トゥインクル!」

トゥインクルにされるがまま、建物の影に隠れる。


「殺意が、私達に向けられてた!」

トゥインクルが額に汗をにじませる。


「殺意!?」


「距離は遠いけど、狙われてた!」


「一般人は大丈夫なの?」


「狙いは・・・間違いなく私達だった!」

トゥインクルが怯えた表情をする。


「実はね、私も少しだけ、見られてるような気がした」

雪乃は真顔で答えた。


「あなたも分かるの!?」


「最近、少しだけ・・・待って、猿渡議員ってもう控え室に・・・」


「氷雪華!トゥインクル!直ちに会場に戻れ!ヴィランの襲撃を受けている!」

インカムにルイーズから通信が入る。

通信の向こうから、銃声らしき音が途切れ途切れに聞こえてくる。ルイーズが発砲しているのだろうか。


「戻りましょう!トゥインクル!」

雪乃がその場から駆け出そうとする。


「待って!」

トゥインクルが雪乃の手を引っ張る。


「トゥインクル、なにを・・・!!」

ーーーこの殺意!はっきりと分かる!近づいてくる!

「トゥインクル!逃げるよ!他のヒーロー達と合流しないと!」


「き、聞こえた、声が・・・」

トゥインクルが絶望の表情を浮かべる。


「声?」


「この声・・・ラブリー・リタ」


「ええ!?どっちから!?」

雪乃は木洩陽に手をかける。

ーーートゥインクルがラブリー・リタの気迫に飲まれてる!まずいわ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。