親友ごっこ
「あぁ、別にいいが、なんでなんだ?」
「いやね、親友のふりして過ごして楽しかった。
でもね、どうせならさ、ごっこじゃなくて、本当の二人を知って、本当の私を知ってもらって、最期を迎えるほうがいいかなって思って」
「まあお互い名前しか知らないからな」
「でもなんとなくわかるよー。私も二人のことちゃんと知っておきたい」
「そういうことか」
「いいかな?」
「いいぞ」「いいよー」
「それじゃあ、まず自己紹介からしようか」
「ああ、私は川口みなみだ。まあ表札が川口じゃないから、なんとなく察しているだろうが、そこは後で時系列順に話す」
「やっぱりー。ここみなみちゃんの家じゃないんだねー」
「なんとなくわかってたけどね」
「まあ、なんでここに住んでるのかは後で話すさ。とりあえず次はえりな」
「私は、横山えりって言います。」
「私は、坂田ゆみです。」
と自己紹介を始めた。
「なんだか今更苗字知るんだなって思うと、妙な生活をしてたもんだな」
「まあ、最初はここで匿ってくれるってだけの話だったからねー」
「特に詮索する必要も無いかと思ったしな」
「それで私が親友ごっこしようとか言ったもんだから、そのままだったもんね」
「まあ親友なのに、お互いの苗字も、家族構成も、年齢も知らないってのも変な話だから、その辺は話しててもよかったのかもな」
「その辺はみなみちゃんが、とりあえず何て呼べばいい?としか言わなかったからだよ」
「ねー、最初は洗いざらい聞かれるのかなーって思ったけど、特に何も聞かれなかったからねー」
「まあ、そうだが。必要ないだろうと思ったからな」
「なんでー?」
「親友ごっことはいえ、何を知ったところで、死ぬだけだからな」
「今も同じ気持ち?」
「いや、昨晩一人で少し考え事していたけど、お前らが来てくれて良かったと思ったよ」
「なんだか照れるねー」
「むしろ感謝するのはこっちの方だけどね。みなみちゃんがいなかったら私たち今まで生きてないだろうし」
「まあそうだよねー」
「さて、まずは何から話したもんかな」
「時系列順に話すってんなら、みなみちゃん、えりちゃん、私の順で話すのがいいのかな?」
「それじゃあ、話していくか」




