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収納

 倒れたまま動かないウプイリは光に包まれ、コウモリの怪人の姿に戻る。

「デスモダス……?」

ロムルスはその姿に覚えがあるらしく、怪人の名を呟いた。

「なんだ、知り合いか?お前の仲間だったなら悪かったな」

「いや、俺のことも邪魔だって言ってたしな。あまり信用できる奴でもない。ここで倒してなけりゃ、いずれ後ろから刺されてたさ」

ロムルスは淡々とシオンに答えた。

「ならいいか。さて、お話タイムにしようかな。起きろ、デス……なんだっけ?」

「デスモダス、だ」

「そう、それ。色々と聞かせてもらうぞ」

「うう……」

シオンにべちべちと叩かれ、コウモリの怪人──デスモダスは目を覚ます。

「おっ、生きてた。良かった。」

「ふん……殺すなら殺しなさい……あなた方に話すことなど何もありませんよ……」

と、コウモリの怪人は弱々しくシオンに言った。

「こっちはヒーローだ。お前らとは違う」

「ふふふ……反吐が出ますね、その響き……」

その言葉を最後に、怪人はがくりと項垂れる。

気を失ったらしい。息は……している。良かった。

「OKさてらいと、こいつ連れてくのにいい場所は?」

と、シオンはさてらいとに尋ねる。

『富岡の家の地下に実験用の丈夫な密室があるよ。』

「丈夫な部屋って……。怪人ならともかく、この惨状、こいつ一人でやったんだろ?ここまでのぶっ壊し屋には対応してねえと思うんだが……」

ロムルスがさてらいとに返す。

切り倒された電柱、割れた地面。

ここまでの破壊力を持つウプイリには、壁も檻も障子程度のものだろう。が。

「チェンジャー奪っときゃ大丈夫だと思うよ」

シオンの手には禍々しい色の装置。

気絶したデスモダスから奪い取ったようだ。

「ああ、それなら普通の怪人と変わらないか。手癖悪いよなお前。」

「うるさい。さてらいと、なんか拘束具的な物は……」

『あるよ。』

『ツール、セットアップ!』

サテライトの声に続きシオンのチェンジャーが鳴り、光とともに青と白の球体が現れる。

大きさは掌に収まるほどだ。

「なんだこれ?」

『小型収納。中から開かないし大きさも重さもある程度まで無視できるけど、動かないものにしか使えないんだよね。』

「あー、モンスターボール的な」

『そんな感じ。収納完了までに中で対象が一定以上動くと失敗してボールが弾け飛ぶよ。』

「ほー……」

あまり深く聞かないほうが良さそうなボールを、シオンは気を失ったデスモダスに球体を投げる。

「うわ、エフェクトも同じだ……!浪漫……!」

「色々とヤバイんじゃないか、これ…?」

青の心配をよそに、シオンは興奮していた。

ボールは3回揺れ、カチリという音がした。

「おめでとう、デス……なんだっけ?」

「デスモダス」

「そう、それ。デスモダス?を捕まえたぞー!」

てーんてんてーん てれれれってれー とファンファーレがシオンの脳内で鳴り響いた。





怪人名鑑#13 デスモダス


飛行能力を持つコウモリの怪人。どく/ひこうタイプではない。

なつき度が上がっても進化しないし、そもそも誰かになつくような人柄ではない。

ヴァンパイアのような戦士、ウプイリに変身するための踏み台に過ぎない立ち位置にされてはいるが。そこらの怪人より基本性能は高い。

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