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まったき獣のみるゆめは  作者: Tm
番外編
30/30

またゆめプチ

―全弾被弾―


エーリャ「どうやってエーリャをここまではこんだの?」

イリヤ「それはね、鳥に救難の言伝をお願いしたんだ。兄上に救援をとね」

エーリャ「とり?」

イリヤ「視界に入る範囲内なら、小動物であればあるほど操りやすいんだ。目が合うだけでいい」

エーリャ「こわい……」

イリヤ「そのぶん簡単なお願いごとしかできないんだけどね。普段は専用の鳥を使う」

エーリャ「やまではどうしたの?」

イリヤ「もちろん野生の鳥だよ。小鳥しか見当たらなかったから小鳥にしたけど、お願いをすると意識がそっちに集中するから注意力散漫になってほかの鳥や獣に襲われやすくてねえ……」

エーリャ「ど、どうしたの」

イリヤ「数羽同じ伝言を頼んだよ。いやあ、全滅しなくてよかった」

エーリャ「……」


~イリヤが鳥を飛ばしてから、あにうえの書斎~

 窓にノックの猛ラッシュが響く。


鳥A「アニウエ!」

鳥B「アニウエ!」

鳥C「アニウエ!」

鳥D「アニウエ!」

鳥E「アニウエ!」


リヒテル「うっおおお……びっくりしたあ」


 全羽奇跡的に無事到着。




―ジャパニーズ・ミラクル―


イリヤ「そういえばエーリャって、生肉食べられないって言う割に魚は食べられるよね」

エーリャ「うん、魚はおいしい」

イリヤ「魚も血が出るよね?」

エーリャ「ちょっとヤだけど我慢できる」

イリヤ「へえー。どうして魚は食べられるの?」

エーリャ「……」

イリヤ「エーリャ、ごめんね。言いたくなければ……」

エーリャ「エーリャ、人間だった時、魚が好きだったから……」

イリヤ「えっ(そんな理由で?)」

エーリャ「生で食べるの大好きだった……(刺身)」

イリヤ「野性味あふれてるね(生で……)」

エーリャ「だから食べられる」

イリヤ「そ、そう(エーリャって心底単純なんだなあ)」




―イリヤよんさい―


リヒテル「イリヤはおおきくなったら何になりたい」

イリヤ「ぼく、おおきくなったら」

リヒテル「うん(やはり神官だろうか)」

イリヤ「あにうえのおよめさんになります!」

リヒテル「よし、この話題はやめよう(育て方間違った)」

イリヤ「はい、あなた!」

リヒテル「」


―イリヤじゅっさい―


リヒテル「おまえももう十か……大きくなったなあ」

イリヤ「兄上のおかげで無事迎えることができました」

リヒテル「もう少し大きくなったら結婚相手のことも考えんとなあ」

イリヤ「要りません」

リヒテル「えっいや、でもおまえ」

イリヤ「兄上が妻を娶るまで考えるつもりはありません」

リヒテル「そ、そうか(また兄上のお嫁さんになるとか言われたらどうしようかと思った)」

イリヤ「そうです(兄上にも女は要りませんよねぼくがいればいいですよね)」


―イリヤじゅうごさい―


リヒテル「イリヤ、結婚のことはともかく、好いた女はいないのか?」

イリヤ「いませんね」

リヒテル「そうか……」

イリヤ「大体女なんてこの世に必要なんですか? 我儘で陰険で身勝手で利己的で感情的で高慢で浅慮で無計画で身の程知らずで」

リヒテル「お、おう……」

イリヤ「いりませんよね兄上」

リヒテル「えっ」

イリヤ「いりませんよね」

リヒテル「」


―イリヤじゅうろくさい―


リヒテル「おまえの一番大事なものはなんだ?」

イリヤ「この子です兄上」

リヒテル「そうか(おれじゃない)」

イリヤ「それでは兄上」

リヒテル「ああ(よかった……)」


リヒテル「……!!!」


リヒテル「あああああああ……おれのゆがみがイリヤを特殊性癖に……(以下闇堕ち」


―そのあとのはなし―


エーリャ「イリヤはさぁ」

イリヤ「なぁにエーリャ」

エーリャ「エーリャとあにうえどっちがすきなの」

イリヤ「……」

エーリャ「どーせあにうえなんでしょ! いいよもう!」

イリヤ「エーリャ、まって」

エーリャ「イリヤ……」

イリヤ「そんな質問させてごめんね(ギュッ)」

エーリャ「はぁ??? 意味わかんない(ガブガブガブガブ)」




―かみつけ! スエニクくん!―


ヤキム「おいスエニクまてって!」

スエニク「お、みーっけ! おーいおまえらなにしてんのー!」

ヤキム「お、おい、よせって」

虎「んだコラちびっころがくうぞ」

スエニク「ゴルウウアアアてめこらだれにきょかとってひとのナワバリあらしてんだぶっころすぞクズどもが」

虎「」

ヤキム「」


兄妹いち切れやすい雄スエニク。

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