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四季王の山  作者: れんP


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24/24

第24話「気になること」



朝、私は圭ちゃんと一緒に学校へ向かっていた。


「今日もいい天気だね」


「うん! 気持ちいいね!」


圭ちゃんは楽しそうに笑いながら、空を見上げた。私もつられて空を見上げる。青空が広がっていて、今日も一日頑張れそうな気がした。


「そういえば、神名ちゃん。今日こそ教科書が届いてるといいね!」


「あはは……そうだね」


私は苦笑いを浮かべた。転校してから何日か経ったけれど、私の教科書はまだ届いていない。


「もし今日も届いてなかったら、また私の教科書を一緒に見ようね!」


「ありがとう、圭ちゃん! 助かるよ!」


「えへへ、どういたしまして!」


そんな話をしながら、私たちは学校へ向かった。


学校に到着し、教室に入る。私は自分の席に座ると、教科書が届いていないか確認した。しかし、机の中にも周りにも、それらしいものは見当たらない。


「……今日もないかぁ」


「神名ちゃん、まだ届いてないの?」


圭ちゃんが隣の席から顔をのぞかせた。


「うん……。もう少しかかるのかな?」


「そっかぁ。じゃあ、今日も一緒に見よう!」


「うん! ありがとう!」


私は圭ちゃんにお礼を言った。


やがて、朝のホームルームが始まり、安藤先生が教室に入ってきた。


「みんな、おはよう。では、出席を取るぞ」


先生が出席を取り終えると、今日の授業が始まった。


私は圭ちゃんの教科書を一緒に見ながら、先生の話を聞く。圭ちゃんは私がページをめくるタイミングに合わせてくれたり、先生が説明している場所を指さして教えてくれたりした。おかげで、授業にも問題なくついていくことができた。


(圭ちゃん、本当に優しいなぁ)


私は心の中で感謝しながら、ノートに先生の説明を書き写していった。


その後も、授業は順調に進んでいった。そして、午前中の授業が終わり、お昼休みになった。


「神名ちゃん、お昼にしよう!」


「うん!」


私はお弁当を取り出し、圭ちゃんと一緒に昼食を食べ始めた。


「今日も教科書、届かなかったね」


「うん。でも、圭ちゃんが見せてくれるから助かってるよ」


「えへへ、困ったときはお互い様だよ!」


圭ちゃんは笑顔でそう言った。


「本当にありがとう、圭ちゃん」


「もう、神名ちゃんってば! そんなにお礼を言わなくてもいいのに!」


圭ちゃんは少し照れたように笑った。私もつられて笑顔になる。こうして友達と一緒に過ごす時間は、とても楽しい。


お弁当を食べ終えた私たちは、午後の授業が始まるまで、教室でのんびりと過ごした。


やがて、お昼休みが終わり、午後の授業が始まった。私は午前中と同じように、圭ちゃんの教科書を見せてもらいながら授業を受けた。先生の話を聞き、ノートを取る。そうして授業を受けているうちに、時間はあっという間に過ぎていった。


そして――。


「それでは、今日の授業はここまで。みんな、忘れ物をしないように気をつけて帰るんだぞ」


先生がそう告げると、放課後になった。


私は帰り支度を済ませると、隣の席に座っている圭ちゃんに声をかけた。


「圭ちゃん、今日も一緒に帰ろう!」


「うん! 帰ろう!」


圭ちゃんは笑顔で返事をすると、私と一緒に教室を出た。


校門を出て、いつもの帰り道を歩く。


「そういえば、神名ちゃん」


「ん? どうしたの?」


「この前、神名ちゃんのお家に遊びに行ったときのことなんだけど……」


「この前?」


私は首をかしげた。


「うん! また山のお掃除を手伝いに行ってもいいかな?」


「あっ、もちろん! むしろ、また来てくれると嬉しいよ!」


「本当? やったぁ!」


圭ちゃんは嬉しそうに笑った。


その笑顔を見ていると、私はふと、昨日のことを思い出した。


栞とマメが、圭ちゃんを怖がっていたこと。あの二匹は、圭ちゃんからとてつもないオーラを感じたと言っていた。だけど、私にはいつもの優しい圭ちゃんにしか見えない。


(……やっぱり、気になるなぁ)


「神名ちゃん?」


「あっ、ごめん! ちょっと考え事をしてた!」


「そっか。何か悩み事?」


圭ちゃんが心配そうに顔をのぞき込んでくる。私は少し迷ったあと、思い切って尋ねてみた。


「ねえ、圭ちゃんってさ……何か特別なことを習ってたりする?」


「えっ?」


圭ちゃんは目を丸くした。


「どうして?」


「えっと……圭ちゃんって、なんだか頼りになるなぁって思って!」


私は慌てて言葉を付け足した。


すると、圭ちゃんは少し考えるように首をかしげた。


「うーん……。特別なこと、かぁ……」


圭ちゃんはそうつぶやくと、私の顔をじっと見つめた。


「……秘密!」


「ええっ!?」


「えへへ、冗談だよ!」


圭ちゃんは楽しそうに笑った。けれど、その一瞬だけ見せた表情が、なぜか私の頭から離れなかった。


(……圭ちゃんには、何か秘密があるのかな?)


私はそんなことを考えながら、圭ちゃんと一緒に帰り道を歩いていった。

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