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宿命の敵。それは、宿敵という。


「よしっ、とどめを!」

紫乃さんが指示してくれる。


「はいっ」

私は、ナシ汁…ぢゃなくてナシ・ビーム。

スプラッシュより、範囲を絞った攻撃。ナシ・ビームを発射!


スプラッシュより威力が高いみたい。

広範囲のスプラッシュと局所的なビームを使い分けることにしてる。


攻撃手段を一つ増やしました。やたっ!


私達三人とチェリーさん4人の連携も良くなっている。


「紅乃ちゃん?」

紫乃さんが、紅乃さんを呼ぶ。どうしたんだろう?

「紫乃ちゃんも?なんだか力が…」

「わいてくる感じ?」


「おめでとう!」

ブルーベリーの妖精が言った。

「紫乃と紅乃も、今の敵を倒した経験値でAランクに覚醒したみたいだね!」

ラズベリーの妖精もいる。

「チェリーの援護で格上の敵をかなり倒したからね。これで単独でもAランクの力があるよ!」


「特訓の成果もあるかなぁ?」

紫乃さん、特訓ってなんだろう?

「うふふっ。秘密の訓練ですわ!」

「莉乃も、今度一緒にやるよ!」

紫乃さん。私は、いいかなぁ。これ以上強くならなくても…



私の時と違って、あんまり外見に変化無い?

「まぁ、リノと違ってもう二人は、大人なんじゃ?」

ナシオが私の疑問を察して言う。


何故かチェリーさんが頷いている。

二人が大人なの知ってるっての?

ぶー。さわられるのは私だけで良いのに!


とはいえ、このチェリーさん。おとうさん疑惑が晴れない…


前、一緒に戦ったのに、結構凝ったご飯できてたから、やっぱ違ったかなって思ったんだけど。


なんか微妙に味付け違ったし…


怪しいんだよね。


私は、やっぱり、おとうさんが大好きなファザコンみたいだから、チェリーさんがおとうさんでも良いと思ってる。


血繋がってないし、問題ないと思うのです。

というより、やっぱり、私には、おとうさんだったってことで…


よくわからないけど…

莉乃の姿が、この位まで成長したら、もう一回迫ってみようかな。


でも、もし違ってたら。

私は、このちょっと天然エッチなお兄さんが好きなんだし…

あー、ムズっ!どうしろってのよ!



そろそろ解散かなって、思ってたら。

なんだか雲行きがあやしい。


「リノ!ちょっと待機だ。みんなも…」

ナシオが、見る方向には、なんだか黒いもやがある。


「ヤバいかも…」

妖精が呟く。


「あ、あー。」

なんか声がする。


「結構強めのヤツ送り込んだんだけどなー」

黒いモヤが晴れたあとには、ピーマン?の姿をした何かがいた。


フルート星人の妖精みたいな感じ。

身長は140cm位。私より小柄な紫乃さんよりも小さい。


梨に顔があり手足がある妖精のナシオのような姿。

梨がピーマンに変わってるけど。


味方?

でも野菜だから、敵なの?

そして、しゃべるのね。

今までの敵は、理性の欠片もない奴らだったから。


「梨と木の実と、サクランボかー?」

私達を見渡して言う。

「ちょっと見に来ただけだから、力戻ってないんだよねー」


なんか、軽い感じ。どうなんだろう?

とか、思ってたら、ナシオ達妖精が怯えている。

「あれって…」

「ええ、何故こんなところに?」



「ナシオ?誰なの?」

聞いてみるしかない。

「あれは、ピーマン大帝。ベジタリア星人地球侵略の…」


「そうだよ。大ボスってやつねー」

ナシオ達に変わって、ピーマン君が答えてくれた。そして、雰囲気が急変する。


凄い圧力をピーマンから感じる

本能的に恐怖を感じる。姿は、コミカルで可愛いんだけど…


この恐怖、感じたんだけど、なんか、はじめてじゃない気がする。

記憶の奥底に、刻まれた恐怖の感情が沸き上がってくる感じ。



「ま、様子見で攻撃してみよっと」

軽い感じで、ピーマン君が言うと、その圧力がそのままこちらに飛んでくる。

「莉乃!みんな、危ない!」

チェリーさんが、前に出て、バリアみたいなの張って、防いでくれた。


「くぅ、キツいか!」

チェリーさんのスキルの一つ。絶対防御。短時間ならどんな攻撃も防御できる。


「おぉ!凄いねサクランボ君。今日のところは、これで」

ピーマンが去っていく。

「力が戻ったらまた来るねー。って東京が先かな?ま、楽しみに待っててよ!」



あのピーマンの力…

その力が私を襲って、大切な人に守られる…


これ、初めてじゃない。


お母さん?


あれ、なんでお母さんが?

忘れていた五歳の記憶。


汗がでる。手が冷たくなっていくのを感じる。

体が震えてる。寒いの?


「莉乃?大丈夫か?」

チェリーさんが優しく尋ねてくれる。けど、答えられない。

肩を抱いてくれて、

「大丈夫だよ!俺がいるから。」

って言ってくれる。あたたかい。ちょっと安心かな。

と、ふっと意識がとんだ。



気がついたら、暮らしているアパートの前にいた。

体の震えは止まってない。部屋に入ることさえ出来ずに、その場に座り込んでしまった。


5才の記憶。まだ曖昧だけど、思い出してしまった。

私は、あのピーマンに襲われて……

殺されてしまうところ、お母さんに庇われた?


そのせいで、お母さんが…

じゃあ、お母さんが死んだのって…


私のせいだったの?


バタバタっ。って音がする。見ると、

遠くから全力疾走してくるおじさんがいる。


おとうさんだった。


「はあっ、はあっ」

凄い息。めっちゃ頑張って走ってきたんだね。


「……ど、どうしたの?」

なんとか、声が絞り出せた。


「あ、何でも、ない。1秒でも早く莉乃に会いたくてな!」


嬉しいことを言ってくれる。やっぱり、おとうさんがチェリーさんだったのかな。心配してくれたんかな?


肩を抱いてくれて

「立てるか?お家に入ろう。」

おとうさんに支えてもらって、立ちあがり部屋に入る。

おとうさんがいる。安心感、少しだけ楽になった。

チェリーさんに抱えれたときと、同じ感じ?


おとうさん。まだ息が苦しそうなのに、必死に私を支えてくれる。汗のにおい…。でも、ぜんぜん嫌じゃないよ。


優しくて、かっこいい。私の大好きなおとうさん。



でも、支えてくれる感じ。あたたかい感じ。

やっぱり、貴方がチェリーさんなの?



深夜か朝方にもう一話いれます。


ここまで読んで頂きありがとうございました。


まだまだ、ブックマークや評価受け付けてます。

よろしくお願い致します。

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