それは、ハーレムルートのようで。
どうしてこうなったの?
桜花高校へ見学に行く途中なのだけど、
おとうさんがいけるってんで、皆の親も引率をおとうさんに任せたんだって。
おとうさんの回りを舞や優香、陽菜が囲んで、入る隙間が無い…
二人で、色々話ながら行きたかったんだけど……
「ねぇ、莉乃パパぁ。お弁当美味しいよね?たまに分けてもらうんだけど!」
こらっ!舞!近いよ。
「うん、まぁ、味付けなんか適当なんだけどね」
おとうさんもデレデレしないの!
……まぁ、モデルみたいな舞だから、仕方ない?のかっ!
「お仕事は、公務員なんですよね?将来安泰ですよねー」
優香ぁ!おとうさんの将来安泰なのと、アンタになんの関係がある?意味わからんよ。
「うん、あ、最近、県庁に移動になったんだけどね!」
おとうさんも真面目に答えんで良いよ!
でも、癒し系の優香だからなぁ。仕方ないっか。
「えー、じゃあ、来年、桜花高校行ければ毎朝一緒に行ける?」
ん、陽菜さん。一緒に行くの私だからね
「うーん。どうだろうね。時間が合えばかな!」
そんな、私に見せたこと無いような優しい笑顔!
ぽっちゃりして可愛いから、仕方ないのか?
「もう、いい加減にしなさい!おとうさんは、私のおとうさんなんだからね!」
みんなとおとうさんの間に強引に割り込む!
「莉乃?どした?」
と、おとうさん。もうっ、この鈍感とうさんっ!
講堂みたいなところで、説明会があった後、桜花校生に校内を案内してもらうことになった。
「皆さん、1年の草加紅乃です。よろしくね!……ほらっ、紫乃ちゃんも!」
「あー、同じく1年の草加 紫乃です。」
二人のメチャメチャ可愛い双子の先輩が案内してくれた。
舞や優香、陽菜もいるし、おとうさんだって……
なんか、ここだけ世界が違うって感じ。美形だらけ……
……私だって、と回りといつも鏡で見る顔を比べてみる。
……無理か。私は、良くも悪くも普通なんだからね。うん、しゃーない。まぁ、おとうさんも普通かな?
あれっ。紅乃さんと紫乃さんって?
少し前に助けに来てくれた魔法少女を思い出す。
少し違うけれど…
やっぱり、そうかな。
教室を案内されている。
おとうさんと紅乃さんが話している。
「あ、千葉さんと仰るのですね。今日はお母様方のほうは?」
「なんかね。俺が引率でつれてくる事になって…あ、俺には妻はいないよ。結婚してないから。シングルファザーってヤツだな!」
あれ、おとうさんが独身と聞いて紅乃さんの顔が明るくなった?
「そうなんですの?それは、大変でした?」
「いやいや、今は莉乃が…娘が家事もしてくれるし、楽しいよ!」
「それは、良かったですわ。私にも何かできることあれば良いのですけど。」
「はははっ!まぁ、気持ちだけもらっておくよ。」
おとうさんっ?なんか嬉しそう。
「おへっ!」
舞に首掴まれて、変な声が出た。
なんか、舞、優香と陽菜、私で円陣組んだみたいになってヒソヒソ話。なんの作戦会議!
「なんか、強敵出現だね!」
舞さん?強敵って?
「うん。なんか、家庭的でおっとり美人…勝てないか」
優香さん?なんの勝負?あなたには幼馴染みが……
「あのセンパイ。美味しいご飯作ってくれそう!」
陽菜さん。ご飯って何?
「あのさー。盛り上がってるところ悪いんだけど…」
もうコレ、終わりにしよう。
「おとうさん。多分だけど彼女いるよ!」
蒼井さんと、多分付き合ってる。
コレでみんな諦めて話題が変わると思ったんだけど…
「「「へぇー、で?」」」
3人の声が被る。え、大事なことじゃないの?
「莉乃は、好きな俳優とかアイドルに彼女がいたら応援しないの?」
??俳優?アイドル?何の話?
「私も、彼氏いるけど関係ないし…」
ん、そりゃ優香さんは、幼馴染みがいるよね。
「私も、今男いるよ!」
舞さん?前、別れたって。もう、知らない。
「彼女いたって、お弁当は美味しい。関係ない!」
陽菜ちゃん、あなたはそれで良いのね。
「あー、次は、図書室行くよー!」
紫乃さん。男っぽい感じ!私と一緒くらいでちっちゃくて可愛いんだけど、カッコいい。女子校だし、人気ありそう!
「あ、落としましたよ。」
紫乃さんが、落とした書類をおとうさんが拾って渡す。
「あ、あの、ありがとうございますっ!」
あれ?紫乃さん?なんか、赤くなってモゾモゾしてる?
あれ、これ、あれだな。悪いのは、アイツだ!
大好きな、おとうさんを見る。
あれっ、みんなからの好意、無自覚っぽい!
バカじゃないの!だから結婚できないのよ。
私のせいじゃ無かったんじゃないかなっ!
紅乃さんと紫乃さんには、挨拶しておいた。
この学校、魔法少女に凄く配慮してくれているらしく、入学を強く薦められた。
2人ともいい人だし、舞と優香も行くなら、ま、決まりかな。
推薦って言ってたけど、勉強頑張らないとだな。
帰り道、校門まで紅乃さん、紫乃さんまで加わって、私も含めると6人の美少女に囲まれて、おとうさんもデレデレしてる?
ま、私が美少女かどうかはおいといて…
「あっ」
隣接する県庁の方から、じっとこちらを見つめる美人さんが…
あ、蒼井さん。無表情……
おとうさん、ヘラヘラしてて気づいてない?
「おとうさん、あっち。」
見なさい!
「はぅっ!」
スッと、美少女軍団から離れるおとうさん。
陰キャスキル発動。
ーあれ、あいついつのまにかいねえぞー
のスキル。
流石、陰キャのスキルは高い。主役なのに、スッと離れるおとうさん!ちょっと無表情になってるのが可愛い!
「あの、仕事だから、県庁に戻りますね。莉乃!気を付けてな。」
スッと県庁の方へ消えていくおとうさん!
後ろ姿は、どこか悲しげで……
頑張れっ!
フラれたら、私がなぐさめてあげるからね。
ご拝読ありがとうございます。




