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8話 正体 sideパーシアン

「お誘いありがとうございます。ですが、あなた方のような神官の方々と、共に神に尽くすには、力不足と感じます。ですので、ありがたいことですが、今回は、お断りさせていただきたいです。」


リュシオンの前世は、俺の幼なじみなのかもしれない。

その予想がほぼ確信に変わった瞬間だった。


昨日というか今日の深夜、前世を思い出したばかりの双子の弟、というだけのはずだった。

……でも違った。


「いきなりだね。あと、どんな感じって、自分で言うの難しくない?」


相手の様子をうかがうような話し方やそれを感じさせないようなやけに上手いつくり笑顔。


こいつを見ていると、前世を思い出してからかなりたつ割に、昨日のように記憶が蘇る。


ずっとそばにいたから、覚えたくなくても覚えた。

そこにだいたいテンプレートがあることも、どんな反応なら少しは気を許すのかも。


「これは前世のお前の話。お前の次ぐらいに詳しく知ってるよ。いや、次の次、かもしれないけどな。」


お前のことはよく知ってる。


「わかるだろ。俺はお前の……」


俺を含めてたった二人の人間しか、ろくに信用しなかったことも。


「前世での幼なじみだよ。」


俺とあいつのことを誰よりも思ってくれていたことも。

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