22話 対峙
「さて、待たせちゃったね。始めよっか。」
「これでいーの?最期になるかもしれないのにぃ?」
……かも、にする気なんてないだろうに。
「いいんだよ、これで。」
俺が死んだあと、シアンだけでも幸せになってくれれば、それで。
「そっかぁ。ちなみにぃ、俺、リオネイアっていうんだぁ、君は?」
「俺はリュシオンだよ。」
「リュシオンね。それじゃあリュシオン、始めよっかぁ。」
リオネイアがにこやかに話す。
どれだけ才能があっても俺は、その才能を生かす努力をまだできてない。
ただ、魔法は完全にイメージでつくられる。
属性魔法それぞれに向き不向きの形はあれど、適性があれば、基本どの魔法も使える。
だから……
「雷鳴槍」
俺の想像力が、相手の想像を上回れば、
どれだけ実力差があったとしても、すこしは相手になるはず!
「貫け!」
凄まじい速さで魔法がリオネイアに向かっていく。
しかし、リオネイアは軽々とそれを避けた。
……やっぱそう簡単にはいかないよね。
この感じだと追尾効果をつけても相殺されそうだし。
どうしようかな。
「次はこっちから行くよぉ。火連花。」
一瞬にして俺を囲むようにして大量の火花が散る。
あっつ!!
広範囲の魔法なら攻撃力は下がるはずなんだけど、
もともとの攻撃力が高ければ、そんな関係ないもんな。
……わかってたけど余裕はないよね。
すこしやり方を変えてみるか。
「炎追剣」
大量の炎の剣を出現させ、リオネイアの方に向かわせる。
「……よっと。」
思った通りにリオネイアが魔法を相殺した。
「炎花落」
その瞬間、リオネイアの上に、炎のようにゆらめく、赤い色の花を、出現させる。
「落ちろ。」
リオネイアが、炎の花を消失させるため、水魔法を放つ。
すると、水魔法は、花に取り込まれ、花が増大した。
「……へぇ。」
リオネイアが大きく目を見開く。
「なるほどねぇ。」
増大した水でできた花が、リオネイアを覆う。
リオネイアが、炎花落から出てくる前に、
さらに外側から、攻撃にもなる魔法で、相手を囲め!
「風裂嵐舞!」
そして、リオネイアが炎花落から出てきた、その瞬間に。
背中に強い衝撃を感じた。




