15話 仏の顔などない
台風で家の窓割れた、一日潰れたわチキショー
しかも10連勤が確定しやがるしよぉ~!
これはもう投稿が遅れてもしかないよね! ね!!(脅迫)
・・・・定期的に投稿が遅れてすいませんでした、これからもちょくちょく遅くなります(土下座)
―― 雨入家に文字の勉強しに行った翌日 ――
今日は晴斗居るって言ってたよね。
何して遊ぼうかな?晴斗は体が弱いらしいから
とーちゃんみたいに乱暴なことはできないし。
昨日凪音さんに聞いたら晴斗連れてきていいって言ってたから
そうしようかな、晴斗が良ければだけど。
「お?どうしたなんか考え込んでるのか~?」
「あ、とーちゃん・・・そういえば とーちゃんとかぁちゃんは
文字って書けないの?」
「ん?読めるけど書き方はわからないなぁ」
「ふ~ん、じゃああの毛むくじゃらの方が頭いいのかな」
「なぬ!?俺よりも頭のいい毛むくじゃら!?」
「うん町に居たの、変な棒持って二足歩行の獣」
「おいおいおい、マズイか・・・?」
「? どったの」
「前に戦った狂暴な熊と同じ類かもしれない」
「へ?そんな感じしなかったよ?なんか地面に文字みたいの書いてた」
「・・・純粋な魔族か?だとしたら尚更おかしいな」
「熊のときも同じこと言ってた、魔族ってなに?」
「うーん、化け物?」
「へー、とーちゃんみたいな奴?」
「そう、俺魔族」
「は?」
予想外の回答にコンが固まる。
「冗談だよね?」
「マジマジ、あの熊も半分魔族」
「・・・えー」
「それとコンが見たっていう獣は恐らく純粋な魔族だと思うぞ
俺やウツケも同じ、純粋な魔族」
「・・・あたしは?」
コンの質問に心臓がドクンと脈打って即答できなかった。
「・・・コンは人間だよ」
少し間が開いてから
「そう」と小さく答えた、表情はわからない
コンと目が合わせられなかった。
あぁ、しまった、口を滑らせてしまったな。
いつか本当のことを話さないといけない。
本当のことを言う、ただそれだけなのに言い出せずにここまで来てしまった。
なんでだろうか?
そもそも何故食用として育ててきたのにこんなに気を使って心配している?
俺はもうコンを・・・
「コンちゃ~ん今日も町に行くの?」
狩りを終えたウツケの声がタワケの思考を掻き消した。
毛が濡れているので恐らくネズミでも取り逃がして汚れてしまったから
川にいってクロールしてきたんだろう。気色の悪い狐のクロールを。
「あ、かぁちゃんだ うん行くよ!友達出来たんだもん!!」
「あら、よかったわねぇ」
「おい、ウツケ!魔族が町にいるっぽいぞ!」
「・・・また魔族化?」
「いんや、純粋っぽい」
ウツケの表情が曇る
「なんかの間違いじゃないの?」
「・・・獣が二足歩行して棒きれで文字を書いたらしいぞ」
「・・・純粋だねそれ、それ魔族化した獣が理性を持ってるわけないもの」
「どうする?ヒト里に下りていくわけにもいかないし・・・」
「そもそもどうやってノアの結界を越えてきたの?」
「・・・ノアって?結界ってなに?」
コンが会話に割って入る。
「魔族が入って来れないように俺とウツケがバリアを張ってるのだ!」
「へー、かぁちゃん10でとーちゃん0の割合?」
「そうね、あのデクノボウな~んにもしてないのよ?
コンちゃんはああなっちゃダメよ?」
「・・・むせび泣くぞコノヤロー」
「え?とーちゃん泣くのっていつもことじゃん」
「うがあああぁあ!どうでもいいだろぉ!!それよりも
魔族だ!コンが遭遇した魔族だぁ!」
「ああ、そうね、どうしましょう・・・」
「あたし探して来ようか?」
「ダメダメダメ!危ないからっ!」
ウツケが全力で首を横に震るう。
「ダイジョブだって、文字が読めないとどつかれるだけだから」
「ダイジョブじゃないじゃん!!ダイジョばないじゃん!!」
「向こうは本気じゃなかったぽいし」
「・・・目的がわからないから余計に不気味だよ」
「魔族って悪いヤツなの?」
「「違う!!」」
ウツケ、タワケ共に即行で否定した
少しムキになって否定しているようにも感じる。
次に口を開いたのはウツケだった。
「コンちゃんにあげたお守りあるでしょ?」
「うん、コレ!」
コンが首から下げている鱗のお守りをウツケに見せる。
「そう!それをくれたのはあたしたちの友人の魔族、ルシファーが
くれたのよ?」
「ルシファーはいいヤツだよ、本当に、親友から貰った大切なお守りを
俺達に分けてくれた」
「ふ~ん・・・どんなヤツだったの?」
「「悪党」」
「はい?」
「「悪党」」
「矛盾って言葉知ってる?」
「知ってるぞ、バカにするな」
「見た目が悪党なのよ、実際に遇えばわかるわよ」
「ちょっと会ってみたいな・・・」
「性格はタワケに近いわよ」
「やっぱ遭いたくない」
「うぉい!!どーいう意味だゴラァァァァ!!!」
タワケがコンに向かって突進する。
当然コンは逃げるの一択だ。
「きゃはは!来るなへんた~い!!」
「まてこの!!」
「ん!ポォン!!」
ギギギ・・・
「ん!?なんのお」ドゴシャァァァ!!!
丸太の振子トラップの作動音だった。
勢いよく5メートルは吹っ飛んだ。
「あらま、痛そ」
「きゃはは!結構飛んだね!新記録!!」
「いつも・・・俺が何をしたってん・・・(ガク)」
タワケが力尽きた。
「それはさておき、町の魔族が気になるわねぇ・・・?
どうしようかしら」
「かぁちゃん変身できるじゃん、ヒトに化けたら?」
ウツケがハトが豆鉄砲くらったような顔をする、狐なのに。
「天才よ!我が子は天才だわ!!」
「いや、自分の能力の使い道は自分で気がついて然るべきだと思うけど」
「変化!」
ボワンと煙が辺りを包む、煙が流されていくと銀髪でロングヘア―の
女性の姿があった、色白で怪しい色気がある。
服装はやはり和服である。
「かぁちゃん、襟が逆だよ?それ死んだ人の服だってさ」
「そうなの!?」
そうか・・・なるほど、生贄しか着物の人を見たことないから知らなかった。
みんなこの襟の向きだからそういうモンなのかと思ってたわ。
「もっかい変化!」
再び煙が発生してウツケの姿が現れると襟の向きが修正されていた。
「じゃ、私は先に町に降りてるわねぇ~アデュー!」
「かぁちゃんノリノリだなぁ・・・」
コンも少し間を置いてから下山を始めた。
―― コン視点 ――
公園にたどり着いたコンが目にしたのはコンを待っているであろう
晴斗の姿だった、が 一人ではなかった。
晴斗以外に三人いる。晴斗を取り囲み晴斗はうずくまっている。
「? おーい何してるの?」
「あぁ?なんだお前、変な格好してんな」
返事をしたのは三人組の肉付きの良い坊主頭の少年だ
コンより少し年上だろうか。
「なんだよコイツ!翔ちゃん!こいつもやっちまおうぜ!」
「そうだそうだ!変な耳と尻尾つけてるし!」
細身の眼鏡の少年と三人の中で一番背が高い少年が
翔ちゃんと呼ばれたヤツをはやし立てる。
「まぁ待てよ、おいお前!」
「なーに?」
「この公園は俺様のものなんだよ!」
「そうなの?知らなかったよ」
「特別にお前にこの公園を使わせてやってもいいぜ?」
「わかった、ありがと晴斗~!おまたせ!」
「うぉい!タダのワケねぇだろ!バカか!!」
「なによ、条件あるの?先に言ってよ」
「ダメだコンちゃん!こんな奴の話聞かなくいい!」
うずくまってた晴斗が顔を上げて声を張り上げた。
「うわ!急に起きるなよボケナスがよ!」
ガッと翔ちゃんと呼ばれていた少年が晴斗の頭を踏みつける。
「ほら!見ろコイツ!!頭真っ白だろ!妖怪だぜきっと!
お前も一緒に退治するか?そしたらこの公園使わせてやっていいぜ!」
「・・・ふーん」
コンが晴斗に近づいてかがみこんだ。
「顏、見せて・・・?」
「・・・」
顔を上げた晴斗は瞼のあたりに痣があった。
「痛い?」
「ううん、平気」
「そ」
「おい!退治しないのか?やっぱりお前も妖怪の仲間か?」
「ハハハ!翔ちゃんやってしまえ!」
「妖怪退治でまるで俺達英雄だぜ!」
コンがスッと立ち上がる。
「お前等か?」
「「「!?」」」
少年三人組の背筋がゾッと凍り付つく。
コンの纏う気配が全く別の物になったのだ。
まるで全く別の生物のようだった。
安全な生活に本能的な危機察知能力が欠如した少年等でも
その『殺意』が明確に理解できるほどだった。
「翔ちゃん「死ね」
翔ちゃんの顏にコンの拳がめり込む。
メシメシと音を立てた後殴られた本人は公園から吹き飛ばされ
アスファルトの上をゴロゴロと転がった
少なく見積もって50メートルは吹き飛んだ。
「次はどっち?」
無表情のコンが問う。
趣味全開回ナウ
そうそう、最近になって閲覧数が0の日がなくなったんですよね
本当にありがたいっす、励みですわ、ブツがなくても翼を授かれますわ。
これでメッセまでもらえたら蝋の羽で太陽まで飛べますわ。
飛んだあとは墜落するだけだけどな!
次回「狐につつまれて16話」「コンってどうやって育ったと思います?赤ん坊の時当然粉ミルクや代わりになるものなんて一つもなかったのに・・・って今度はギャグのキーワードが息しとらんやんけぇ!!」
みんな、絶対みないでくれよな!!




